週間天気予報によると、今週末にかけてさらに気温が上昇するようです。毎日の猛暑で体調を維持するのも大変になってきました。
私は通常は冷房の効いた院内にいますが、昼に訪問診療に出かけると、車内が非常に暑くなります。また、老人ホームのお年寄りの部屋を訪問すると、エアコンが入っておらず、窓が全開になっていたりして、驚くほど暑いところがあります。
部屋の主は「寒がりで、エアコンを入れると足腰が痛む」とか「体調が悪くなるのでエアコンが嫌い」と言われますが、快適だと思っていても熱中症のリスクがあります。ご家族の方々も、気がついたらエアコンを入れるよう勧めてください。
熱中症対策として、以下の点にも注意しましょう:
- こまめな水分補給(のどが渇く前に飲むことが大切)
- 室温は28度を目安に管理(高齢者は暑さを感じにくいので要注意)
- 外出時は日傘や帽子を使用し、こまめに休憩を取る
この暑さで血圧が下がり気味の患者さんが多くおられます。6月頃から血圧が下がってきて、降圧剤を軽めにして様子を見ていたところ、最近の暑さでさらに血圧が下がっている人もいます。もともと軽めの薬を使っていた場合、夏は薬を飲まなくて良いという方もいます。血圧が低いまま通常通りの降圧剤を飲み続けると立ちくらみやめまいを起こしやすくなるため、注意が必要です。ご自身の血圧を定期的に測り、異常を感じたらすぐに医師にご相談ください。
夏は降圧薬を減量または中止できるチャンスですが、薬の調整は必ず医師の指示のもとで行ってください。自己判断での中止は危険です。
しっかり運動し、塩分を控えめにすれば、血圧コントロールが薬なしでできるというのは夢ではありません。この機会に生活習慣の改善にも取り組んでみてはいかがでしょうか。