むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 動悸は心臓それとも心の問題?

    朝、寒くてびっくりしました。アレクサに聞いたら熊本市は0度だと言っていました。たしかにそんな寒さ。歩いて通勤したのですが、手がかじかみました。東京ではサクラの開花というニュースでしたが、こちらのサクラは蕾もまだ小さく全く咲きそうな状態ではありません。開花は3月末ぐらいになるのではないでしょうか。一方、クリニックの窓際に置いてある紫色の胡蝶蘭は一度花が終わって散ってしまったのに、その枝からまた蕾が出てきて見事に咲きました。今まで何度も胡蝶蘭をいただきましたが、2回咲いたのは初めてです。縁起がいい!

    さて、当院は循環器内科と心療内科を標榜しているため、動悸がするという患者さんがたくさん来院されます。多くの場合、動悸がして夜間救急外来を受診して心電図などを検査したけど異常ないので明日近所の病院でみてもらうように、という感じで来院されます。その場合、本当に心臓に異常がないのか、心療内科的なもの(ストレスや心身症、あるいは過労などによる動悸)と考えていいのかは結構悩みます。当の本人が一番わかっていて、最近職場の部署異動で慣れない仕事をやっているとか、残業が多く疲れが抜けないとか、聞けばいろんなヒントを教えてくれます。しかし、なかには全くストレスもなにもないと言われるけど、心療内科的な動悸かな、と思う場合もあります。

    こういった場合、本当に心臓の問題があるならどんな可能性か(不整脈の種類や心不全の有無など)を考え、リスクを考えながら心療内科的な治療を試してみる流れになります。ストレスなどによる動悸なら2週間もすると薬が効きます。一方、本当に不整脈だったときには頓服として動悸を止める処方をしておいて、いざとなったらそれを飲んでもらいます。私の場合、こういう形で循環器と心療内科を同時進行で診断と治療を勧めていくことが多いです。大学病院みたいに一つずつ可能性を考えては検査して、否定できたら次の検査をして、とやっていると時間がかかるからです。