むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 今を楽しく生きる生き方

    ずっと忙しい日が続いていましたが、この週末は久しぶりに予定もなくゆっくりできました。阿蘇に行ったりもせず、スポーツジムで運動して過ごしました。これはこれでリフレッシュできます。東京に住んでいるいとこが熊本に来たので久しぶりに会いました。10年以上ぶりでした。いとこというのは、同じ祖父母を持つ存在ということで不思議な感じです。名字も同じだし、本当に兄弟みたいなものです。久しぶりにあって昔話をすると、どれも20年以上前の話ばかり。年月が流れるのは本当に早いです。

    NetflixでCNN制作のドキュメンタリー番組をみていたら、レバノンの人の暮らしぶりが紹介されていました。中東はずっと戦時下にあるので、いつ自分の命が終わるかもしれない生活が続いています。そんな中、日々それぞれが楽しみを見つけて暮らしている。将来のために貯金するより今日を楽しく生きる。明日のことを憂いても仕方ない。そんな暮らしぶりでした。人はどんな状況においても楽しみをみつけて生きることができるんだと知り、嬉しかったです。逆に日本は平和の中で命を脅かされるようなこともなく幸せに暮らしてハズですが、多くの人が将来の不安をかかえて無駄金を使わず貯金に精を出しています。もう少し今を楽しんでもいいのではないかと思いました。そう、今思い出しました。アリとキリギリスの話。日本人はアリのように働きます。キリギリスのような生き方も悪いことではなく、見習うべきところが大いにあると思います。

    アメリカを始め諸外国が金利をあげて金融引締に走っています。日本はいまだにゼロ金利で金融緩和が続いています。日本では貯金してもまったく利息がつかない。そんな中物価がどんどん上がっているので、実質貯金(資産)は目減りしていることになります。投資家は円を持っていても利息がつかないのでドルを買う。結果円安が進みます。物資の多くを輸入している我が国は更に貧乏になる。そう考えると、やっぱり将来は不安ですねえ・・。

     

     

  • ネット断食

    ネットニュースを見ていたらアメリカのアリゾナ州フェニックスでは昼が43度、夜になっても31度という猛烈な暑さです。日本は梅雨があって、しばらくは暑いとは言っても猛暑日ではないのでまだ恵まれているのかもしれません。アメリカではあつすぎて家畜が大量に死んでいると言うニュースでした。コロナで飛行機も飛ばず、地球のCO2は激減しても温暖化は止められなかったというわけです。クリニックは壁全体にウレタンの吹付け断熱をしてあり、高気密構造になっています。すべての窓は2重ガラスです。ここまでしているのに、コロナのせいで窓を開けて換気をしながらエアコンを付けているのでなかなか涼しくなりません。残念ながら断熱しているのに効果が発揮できようもありません。

    先日、早朝に出勤したら病院の電話機が見たことない光を点滅しており、繋がらなくなっていました。すぐ電子カルテを立ち上げてみたら、院内LANは生きていて、サーバーと各端末の間は正常に動いていたのでとりあえずホッとしました。電子カルテが動きさえすれば、診療はできるからです。しかし、問い合わせの電話などがかかってこない状況は困るので、まだ朝6時半ぐらいでしたが、NTTに電話したら(自分の携帯からです)なんと当院だけではなくNTT健軍局のトラブルで広範囲に不通になっているとのこと。これはとやかく言っても始まらないので、一刻も早い復旧を祈って待つしかありません。結局朝7時頃に開通したので、ホッとしました。

    それにしても、電話、Fax,インターネットは繋がらなくなった数時間は、全く何もできなくなりました。いつもだと早朝出勤して、メールのチェック、ネットで情報収集などをするのですが、何もできず、仕方ないので新聞を読むだけです。いかに自分の日常がネットに頼り切っているかがわかりました。私のプチネット断食でした。

  • 暑くても体を冷やしすぎないように

    梅雨のなか休みで晴れましたが暑い一日でした。もうすでに夏バテの薬を取りに来られる患者さんがたくさんいます。夏バテには清暑益気湯という漢方を使います。暑さによる疲れが取れない時にとても良く効きます。暑いからといって冷たいものばかり飲みすぎるとお腹が痛くなります。その際は安中散を使います。炎天下で交通整理や建築関係、農業、あるいはスポーツをする人たちは熱中症対策に黄連解毒湯をおすすめしています。

    暑いと食べたくなるのがアイスクリームです。小さいのをちょっと食べる程度なら問題ないのですが、毎日たくさん食べるとてきめん糖尿が悪化したりします。コーラなどの清涼飲料水も大量のブドウ糖果糖エキスで味つけされているので、血糖もですが、中性脂肪が上がり、健康には大いに問題です。冷たいものを飲むとしても麦茶や緑茶の冷えたやつがいいと思います。そういう私は、夏でもアツアツのお茶を魔法瓶に入れて職場に持っていきます。フーフーしながら飲んでいます。お酒は年中焼酎のお湯割りを飲みます。沖縄の泡盛でさえお湯割りにして飲みます。ビールは体が冷えるので好みません。

    ご存知と思いますが、がん細胞は高体温が苦手です。正常細胞はどうもないくらいの高温でもがん細胞は死滅します。今では癌の温熱療法というのがあります。ただ、日頃から体を冷やさないことが重要と思います。スポーツで汗を流すのもサウナで体温を上げるのもいいと思います。薄着して冷たいものを好んで食べたり飲んだりするとがん細胞にとっては天国。そうそう、甘いものもがん細胞は大好きです。こう考えると、がんの予防には体を冷やさず、甘いものを食べすぎないことが大切ということがわかります。

  • チュージング・ワイズリー

    昨日、腫瘍マーカーの話を書きましたが、ちょうど同じタイミングでYahooにこんな記事を見つけました。チュージング・ワイズリー(賢い選択)というアメリカの医療の取り組みです。今週の週刊朝日で全文が読めるようです。引用元→ https://news.yahoo.co.jp/articles/5238f9cd0fb34568efe3f900982e94e036ac97ae?page=1https://news.yahoo.co.jp/articles/5238f9cd0fb34568efe3f900982e94e036ac97ae?page=1

    簡単に抜粋すると、チュージングワイズリーとは1)健康で無症状の人にPETやCTによるがん検診を行わない。2)健康で無症状の人に腫瘍マーカーによるがん検診を行わない。3)健康で無症状の人にMRIを使った脳ドッグを行わない。などです。興味があればチュージングワイズリーを調べてみて下さい。ここで、健康で無症状の人にとわざわざ書いてあるところを見逃さないで下さい。症状があれば当然検査すべきです。たまに、体調はいいけどPSA(前立腺がんのマーカー)を測ってほしいと言われることがあります。現在無症状でも、もし以前に前立腺がんと診断されて治療をしたとか、以前の検査でも高かったので経過観察となっているという場合、測る理由になります。

    当院ではオーソモレキュラー、分子栄養学の理論に基づいた健康相談もやっています。このオーソモレキュラーには各種ビタミンやミネラルを採血する施設もありますが、当院は自由診療(自費)は行っていません。保険診療内の検査をして、臨床症状から考えて足りないビタミンなどをアドバイスしています。どうしても検査をしたいという場合は自由診療をしているクリニックで検査を受けることをおすすめします。

    鶴屋横 小泉八雲邸

  • 腫瘍マーカーの話

    健康診断や人間ドックでは、オプションで腫瘍マーカーの測定があると思います。しかし、腫瘍マーカーは癌と確定した人の術後や化学療法後に効果判定と再発の予測のためにフォローするのが普通です。癌が確定していない人の採血で腫瘍マーカーが上がったのが見つかっても、どこにがんがあるのかわからないし、それを検査するには全身MRIやPET検査などが必要となります。学会もそのような無駄な検査を防ぐためにも健診やドッグでの腫瘍マーカーの測定は推奨していません。では、なぜそんな検査をオプションにしているかというと、私が思うに単なる健康ビジネスです。健診で引っかかればあとはCTや胃カメラなどどんどん検査して病院にお金が入る構造。本当に無駄だし、検査結果が出るまでヒヤヒヤして気が気でないという意味でも体に良くないです。

    当院では、オプション(自費)での腫瘍マーカーの測定は行っていません。たまに、PSA(前立腺がんのマーカー)を測ってほしいと言われることがあります。以前測って高かったとか、エコーをしたら癌かもしれない影が見つかった、などという場合は測る正当な理由になりますから当院でも測定します。

    患者さんの中には、とても検査好きの人が結構多く、頭がいたいとCTやMRIを繰り返し撮る。検査をしないと心配で仕方ないのは、ネットで自分の症状を検索して、怖い病気の可能性ばかり考えるからです。頭痛がしてCTやMRIをとらないといけないような病態はめったにありません。的はずれな疾患を恐れて検査ばかり受けていると、検査で無駄に被爆したり、検査の合併症にあってしまうこともあるでしょう。検査で得られるメリットと合併症のデメリットのバランスを考えないといけません。しかも、医療ビジネスの鴨になっていることも自覚しないといけません。

    久木野はもう田植えが終わっていて田んぼは青々としています