むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ナイアシン(アミド)はおすすめのビタミン

    台風のような強風の一日でした。高速を使って城南まで往診に行きましたが、高速は50kmに速度制限されていました。それでも城南は近いので、ノンストップで行けば50kmでも100kmでもたいして変わりません。予報では大雨かもと言っていましたが、雨はそれほどではありませんでした。夕方診療の後は医師会に心臓健診班会議のため行ってきました。せっかく街まで行ったので、やよい軒で夕食を食べて帰りました。やよい軒で食べたのはこれで3回目ですが、定食が奇をてらってなくて素直に美味しい。値段もリーズナブル。いい店だと思います。

    さて、このブログでサプリの話を書くと、皆さん行動力のある人は自分で調べてiHerbで購入して飲んでおられます。今日来院された患者さんは、ナイアシンを飲み始めたら睡眠もよくなりやる気も出てきて調子が良くなった、とのこと。ブログを読んで知ったこととそれを実行することには大きな差があります。即行(すぐ行うこと)ができる人が道が拓けるのです。最近CMを見ているとナイアシンアミド配合の化粧品(顔のしわ対策)が盛んに売られています。本当に効くのなら塗るより飲んだほうがいいのではないかと思います。

    ナイアシン(アミド)はビタミンB3です。体の中の多くの酵素反応の仲立ちをして水素のやり取りをします。その結果、脳内ではセロトニンやメラトニンを増やし、気分の安定や睡眠を改善します。ミトコンドリア内やクエン酸サイクルではATP(エネルギー)産生のかなめとして働きます。絶対にないと生きていけないものです。通常は食品から十分量がとれるので不足はしないと言われていますが、サプリから大量に入れてやるとたしかにいい効果が出るので、やはり食べるだけでは足りないのだと思います。

  • 時間管理は自己管理であり健康管理でもある

    梅雨の雨は一休みとなり、ギラギラと輝く太陽は真夏そのものでした。蒸し暑い一日でした。今年は梅雨明けが早くなりそうだと予報されており、もしかすると来週にも梅雨明けかもしれません。遅い梅雨入りだったので、まだこれからという気もしますが、異常気象ですから先は読めませんね。

    私はこのところ毎日多忙です。今日は診療が終わってから漢方の講演会で座長を務めました。明日は医師会の心臓健診班会議。明後日は熊本東方医学研修会を主催します。その次の日曜は地域医療センターで出動協力医として働きます。土日もない状態ですが、こんな感じで休みなしにこの先2週間はぶっ通しで仕事します。仕事が増えて来ると、一日のスケジュールもタイトになりますが、誰もが一日に持っている時間は24時間しかなく、食事や睡眠など健康的に生きるために必要な時間をきちんと確保すると、仕事以外のスキマ時間がほとんど何かの用事で埋まってしまいます。さいわい私は5時おきで、たまに4時半に起きて仕事しますが、早起きが苦にならないので早朝の数時間だけが誰にも邪魔されずに仕事できる時間となります。

    そうは言っても、一日に入れられる用事の量は限度があります。その時は、優先順位をつけて、大事な方からやっていき、優先順位の低いものは切り捨て(あきらめ)るしかないと思います。全部やってやろうと完璧主義になると、いつか潰れてしまいます。取捨選択し、時間管理をすることは自分の健康管理をすることと同じ意味です。

  • 漢方やサプリは万能ではない

    当院では漢方を積極的に使って治療しています、また、このブログでご存じの方も多いと思いますが、ビタミンなどのサプリを利用した分子栄養学にのっとった治療も行っています。しかし、何でもかんでも漢方やビタミンで治せるかといえば、そうではありません。例えば、心筋梗塞にかかった患者さんで、今飲んでいる薬を漢方やサプリに置き換えてほしいという希望で来られる場合があります。しかし、これはおすすめしません。心筋梗塞にかかった場合、血管が詰まってしまったわけなので、血液をサラサラにするアスピリン、動脈硬化を安定化させるスタチン、血圧と脈拍をコントロールするカルシウム拮抗剤やβブロッカーなど、絶対必要な薬ばかりです。これを、血液サラサラにするサプリとか、血圧を下げると言われるトクホみたいなものに変えたら大変です。数年後には目に見えて差が出てきます。標準治療をすれば、再発しないのに、変なサプリをつかえば、再発、心不全進行、全身状態悪化、さらなる合併症併発という流れになるのは目に見えています。

    しかも、サプリは怪しいものもたくさんあり、月に2−3万かかるものもザラにあります。エビデンス(薬の効果を科学的に評価したもの)のないものにそんな金額払えません。100歩譲ってサプリを飲むとしても標準治療をおろそかにしてはいけません。西洋医学の標準治療というのは、大規模臨床試験でどの薬が良いか、どんな治療が良いかを何万人もの被験者(研究協力者)のおかげでデータをとり、統計的に証明された結果です。そんなに大切なエビデンスを無視して、自分勝手な解釈でサプリをのんで標準治療を放棄するのはとんでもないことです。

    私が漢方を使うのはそれほど大切な西洋医学のエビデンスを考えても漢方のほうが絶対優れている(治療成績がいい)と思うときだけです。西洋医学と漢方をどちらも勉強している日本の医師はそういう判断ができます。みなさんは日本で医療を受ける事ができて幸せです。中国も韓国も中医師(韓医師)と西洋医は別の免許なので総合的判断ができないのです。

     

  • ノルウェーの白夜の思い出

    今日は夏至でした。梅雨空で日が長いのを実感できませんでしたが、晴れていれば夜8時頃まで明るい季節です。私は毎年この時期になるとノルウェーのトロンプソで白夜を見たのを思い出します。トロンプソ大学は北極圏にあり、世界一北にある医科大学と聞きました。白夜は御存知の通り夏の夏至の頃になると太陽が沈まない事を言います。実際どうなるかというと、昼は普通の昼ですが、夕方日が西の方に傾いてきても水平線より下に沈むことなく夕日みたいな状態でぐるっと北を回って朝になると東の方からまた日が昇る感じです。

    夜通し明るいので、現地の人か観光客かはわかりませんが朝までずっと騒いでいる人がいます。日が沈まないのでうっかりすると寝る時間がわからなくなるのです。私は、学会で行ったのですが、白夜は珍しいので真夜中の12時頃にみんなで小高い山に登って沈まない太陽をわざわざ見に行きました。いい思い出です。夏に日が沈まないということは、逆に冬になると日が昇らない真っ暗な日々が続きます。鬱になる人も多いと聞きます。野菜も育たないのですが、今はハウスの中で暖房して、人工の光で育てているみたいです。

    ヒトは日光にあたることでビタミンDが活性化されます。このビタミンDが免疫をあげて風邪の予防や花粉症の軽快に役立ちます。うつを改善する働きもあります。したがって、日焼けを嫌って日に当たらない生活をすると健康に悪く、農業や、山登りや海水浴など日にあたって体を動かすことが心と体の健康につながるのです。

  • 帯状疱疹ワクチン予約受け付けてます

    天気予報では大雨でしたが、結局ほとんど雨はふりませんでした。明日からは本格的に梅雨らしい天気になりそうです。それを受けてか、今日はいつもに増して外来患者さんが多く、降り出す前に薬をもらっておこうという心理でしょうか。それから今日多かったのは、頭重、めまいなどで体調不良というもの。梅雨の気候からくる気象病とでも言うべき症状のオンパレードでした。気象病はおそらく西洋薬では太刀打ちできません。漢方がないと私にも治療は難しいと思います。コロナ後遺症も同じです。多種多様な訴えに対して、漢方があるからこそ対応できています。そして皆さん、少しずつですが元気を取り戻して行かれる姿を見ると、本当に嬉しいものです。

    この忙しい月曜に昼休みは校医をしている中学校で内科検診でした。100名をこす生徒さんたちを診察して、休む暇もなく午後の診察となると、さすがに集中力が途切れないように保つのも一苦労です。結局朝8時半から夜18時まで休みなくぶっ通しで働きました。その間トイレにもほとんど行っていません。

    最近、帯状疱疹ワクチンが話題です。帯状疱疹は体力(免疫)が弱った時に出てきて、ひどい神経痛を残すことがあるので、予防できるものならしたいものです。当院もワクチン接種をしています。コロナワクチンの合間でも一定期間を開ければできますので、ご相談ください。一方、唇などにできるヘルペスはほとんどが単純ヘルペスです。これはウイルスの種類が違います。単純ヘルペスのワクチンはありませんが、リジンというアミノ酸(サプリ)が予防に有効です。髪の毛にもいいと聞いて、私は1年ぐらい前から毎日飲んでいます。