むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コロナ後遺症の治療例

    このブログを読んで分子栄養学に取り組まれている方は結構多く、診察の際によく具体的なビタミンなどの買い方や飲み方について質問されます。私も、趣味でやっているので、そういう質問には積極にお答えしています。ネット通販で買えるサプリをおすすめしているので病院の収入にはなりませんが、お気軽にお尋ねください。今日は、ナイアシンアミドを飲み始めたら死にたい気分(抑うつ)がすっかり良くなったという話を聞きました。嬉しいことこの上ないです。抑うつは頭のセロトニン不足で起こる反応です。トリプトファン(肉、魚、卵、バナナ、アーモンドなどに含まれるタンパク質)からセロトニンができるのですが、その代謝過程でナイアシンと鉄とビタミンB6が必要なのです。男性の場合鉄欠乏は少ないので、ナイアシンとB6で結構です。

    ナイアシンをサプリで飲むとホットフラッシュみたいな反応が出てびっくりします。軽い副作用です。しばらく続けて、体にナイアシンが十分量行きわたるとフラッシュは出なくなります。しかし、ナイアシンの代わりにナイアシンアミドを飲めば、効果はだいたい同じでフラッシュはでません。おすすめです。

    その患者さんに聞かれたのですが、知り合いでコロナ後遺症に悩んでいる人がいるとのこと。症状は倦怠感、頭痛、耳鳴りとのこと。この症状はワクチン後遺症でもよく見られるものです。当院でもコロナ後遺症外来をやっているため、こういった患者さんをたくさん見ています。その方におすすめしたのは、抑肝散加陳皮半夏、五苓散、紅参末です。実際にはあって診察しないと確定しません。場合によっては五苓散を苓桂朮甘湯に変えたほうがいいかもしれません。コロナ後遺症は通常の西洋薬では太刀打ちできません。当院は漢方と西洋薬のハイブリッド治療を得意としていますが、コロナ後遺症は漢方の独壇場です。

    アジサイ綺麗ですねー その美しさは花の女王だと思います。