むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 頭痛の季節

    天気予報の通り今週は雨が続くみたいです。めまいや頭痛の患者さんが増えてきました。これから梅雨があけるまでは、頭痛など多くなります。体質的なものですからどうしようもありませんが、五苓散などの漢方を使うことで体質改善、頭痛予防はある程度可能です。鎮痛剤ばかり飲むわけにもいきませんから、そういう場合は漢方をご検討ください。

    頭痛がひどく毎日のように慢性的に鎮痛剤を使用するようなら、実は鎮痛剤の副作用による頭痛かもしれません。薬物乱用頭痛といいます。鎮痛剤が切れてくると頭痛がするのでまた鎮痛剤を飲む。それの繰り返しです。悪循環に陥っているので、どこかで我慢して薬の連鎖を止めないと永遠に続きます。頭痛外来などに行くと、とにかく鎮痛剤を我慢しろと言われますが、結構辛いものです。そこで、当院では薬物乱用頭痛の患者さんには抑肝散加陳皮半夏という漢方薬を処方します。不思議と、この漢方を入れると次第に鎮痛剤の回数が減って、自然と悪循環が断ち切れる事が多いです。鎮痛剤を我慢するという苦しい目に合わずに割と簡単に治ります。ただ、本人が治す気がないとなかなか治りにくいのは事実です。

    頭痛で若い女性に多いのが生理前の頭痛です。毎月生理前の1週間ぐらい頭痛に悩まされるというパタンをとります。これは月経前症候群(PMS)という病名が付きますが、雨の前に偏頭痛が出るのと体質的には同じです。女性ホルモンの黄体ホルモンというのが生理前に高くなってくるとからだがむくみやすくなり、漢方的には水毒状態となります。これも五苓散が効きますが私の場合は生理痛もついでに治療できる当帰芍薬散をよく処方します。PMSの特効薬です。