むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 温泉の効能

    GW最終日でした。いかがおすごしですか?私はやっと忙しかった1週間がおわってホッと一息。ゆっくり休んでリフレッシュした日曜日でした。遠出はしませんでしたが、イオンモールの温泉「水春」で私が以前森都総合病院で働いていた頃の同僚の先生とばったりあって、懐かしい話をしました。温泉にゆっくり浸かるとひごろの疲れが吹き飛びますが、これは副交感神経の働きです。一方、サウナではストレスもマックスとなるような暑さで、そこから出たら今度は水風呂ですから交感神経が最大限緊張します。そして、その結果として反動(ゆりもどし)で副交感神経がとても活発になり、大きなリラックス効果が得られます。また、全身の毛穴から発汗するため、毛穴のつまりもとれるし、老廃物が抜けてデトックス効果があります。もう一つは、がん細胞は熱に弱いのですが、サウナで体温を上げることで体内に発生したがん細胞は消えてしまいます。わたしたちの体は毎日少数のがん細胞ができては消えていますが、万一消えずに残ってしまったら、病気が発症します。きっちり処理されるには、免疫を高めること、体温を上げること(運動でもサウナでもよい)が欠かせません。

    昔から、病気の人が温泉場で長期療養するのを湯治と言っていました。最近の温泉宿は一泊数万もする高級志向ですが、昔の湯治場は素泊まりで台所があって自炊するような旅館でした。さすがに、そういう湯治場は殆ど消えてしまったのではないかと思います。それはともかく、毎日温泉にゆっくり浸かることで、がんやリウマチのような慢性疾患が軽快するのは気のせいではなく、歴史的にも効果が認められたものです。

    温泉療法というのは日本独自のものではありません。ドイツやアメリカにもそのような施設があります。温泉療法の専門医がいて、温泉の入り方を処方するような施設が海外にはあります。案外日本より外国の方がそういった民間療法的なものも科学的なアプローチで実用化しているのが現実です。