むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コロナ後遺症は漢方の出番です

    訪問診療中に車のTVを見ていたらワイドショーをやっていたのですが、ずーと関東地方の雪の話ばかりでした。行き帰り30分以上見たと思うのですが、得られた情報は関東地方で今晩雪が降りそうだ、ということだけ。九州に住む私たちにとっては1円の価値もない情報です。こんな放送をしていていいのでしょうか?まあ、民放にお金を払っているのはスポンサー企業なので関係ないですが、よくもまあ退屈な番組を作るもんだと呆れてしまいます。時は金なりです。1分1分がまたとない貴重な時間です。過ぎ去った時間は帰ってきません。貴重な時間を有効活用するためには、ゆっくりしたければ寝ればいいし、稼ぎたければ頑張って働けばいい。住んでもいない地方の雪の話を延々聞かされているのは命の時間の無駄遣いです。

    今日も帰宅後は3つの講演会を同時視聴しました。一つは双極性障害の話、もう一つは過活動膀胱の話、そしてもう一つは漢方の勉強会でした。3つ同時に勉強することで、人の3倍勉強して、濃厚な時間を過ごしています。過活動膀胱で思い出しましたが、最近受診された男性で、夜間トイレに4−5回起きるという方がおられました。冬の寒い時期は特に頻尿が悪化して寝る暇がない。これまで他院で過活動膀胱の治療薬や前立腺肥大の薬をもらったけど一向に改善しない、とのことでした。そこで、最近私がよく使う男性用の頻尿治療薬「デスモプレシン」という薬を処方したところ、2週間後の診察で一晩に1ー2回まで頻尿が改善しました。とてもよく効く薬なのですが、電解質異常や心不全を悪化させる可能性があると注意事項に書いてあるので泌尿器科の先生は躊躇してあまり使われないようです。私は循環器が専門なのでもし心不全や電解質異常が来ても対処できるため、まずはあまり怖がらず頻尿治療をしてあげようと言うスタンスでやっています。

    当院では、漢方外来の一環としてコロナ後遺症外来に力を入れようと思い、取り組んでいます。倦怠感、咳、微熱、味覚や嗅覚障害などが遷延するケースが多いですが、西洋医学では対処が難しいので漢方の出番です。コロナだから仕方ないと諦めずにご相談ください。皆さんの健康を取り戻すため、ベストを尽くします。