むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 日照時間と鬱(うつ)の関係

    夜空を見上げれば、満月を数日過ぎたと思われる綺麗な月の出が見えました。明々と輝く満月、私は大好きです。天文学はロマンがあります。今日は冬至だそうです。どうりで通勤時も帰宅時も真っ暗です。昼が一年で一番短い日でした。日に当たる時間が短いと鬱になりやすいということがわかっています。日本よりかなり北にあるヨーロッパも、冬の日照時間は短く鬱が増える季節です。そういうことを知ってか知らずか、ヨーロッパの人はよく日光浴をしています。公園などで真っ赤になりながら日に当たっています。この、日光と鬱の間の関連しているのはビタミンDです。日に当たると体内でビタミンDが活性化されますが、これが鬱を予防します。したがって、日照時間が短いこの季節はビタミンDを飲んでおくことをお勧めします。

    今日などは昼間とても暖かい日差しで九州はまだ恵まれていると思います。外が寒いなら家の中でもカーテンをあけてひなたぼっこをしましょう。元気な人は日差しのある昼間に外を散歩しましょう。厚着して外に出ると頭以外は日に当たりませんから、ビタミンDはできません。日光を意識して皮膚に日が当たるようにして散歩しましょう。

    ビタミンDは鬱の予防だけでなく、風邪の予防効果もあります。ビタミンDの血中濃度が高い人はコロナに感染しても重症化しないということがわかっています。ちなみに私は5000単位のビタミンDを週2回飲んでいます。ビタミンDといえば、骨を丈夫にするというイメージですが、実際はそう簡単に効果は期待できません。以前からこのブログに何度も書いていますが、骨はカルシウムだけでなくコラーゲンでできているため、タンパク質を必要充分摂取すること、コラーゲン産生に必要なビタミンCを取ること、骨に重力をかける運動をすること、カルシウムが骨につくために必要なビタミンK(納豆に含まれる)を十分取ること、など全てが揃わないと骨は丈夫になりません。