むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 世界は変わる

    衆議院選挙も終わり、岸田内閣もあらためてのスタートとなりました。イギリスのグラスゴーでCOP26という会合があり、各国の首脳があつまり、岸田首相も選挙後すぐにイギリスに向かいました。ニュースでは、最初に会談したのがジョンソン首相。日本の新しい首相はまずアメリカ大統領に会うのがこれまでの歴史でしたが、今回は違ったのでびっくりしました。その他各国の首脳と会談したと報道されていますが、今日の新聞によるとアメリカのバイデン大統領とは立ち話だけ。そのうちアメリカで会談するという約束をするにとどまったようです。また、先月30日にイタリアのローマで開催されたG20サミットの集合写真を見ると、バイデン氏はいちばん端っこに人形のように立っています。(写真:https://www.g20.org) 今までのアメリカ大統領ではあり得なかったほどの存在感のなさ。このニュースを見て、世界情勢が明らかに変わりつつあるのを確信しました。

    週間天気予報を見ると、温かいのは今度の日曜までで、その後雨になり、寒くなるそうです。快適な秋のシーズンは短く、一気に冬がやってきそうです。クリニック前の街路樹も落ち葉の落ちる量がかなり増えてきました。普段は毎朝30分ぐらいかけてきれいに落ち葉を清掃するのですが、この季節は掃いてもすぐ落ちてくるのできれいにするのは諦めます。発想を変えて、歩道の落ち葉の量を減らすことに徹します。落ち葉が多いと滑りやすくなるし、汚くなるし、ホコリが舞うと目が痛い。そこで、可能な限り路上の落ち葉の量を減らすことにして、きれいにするということは諦めます。そこで役に立つのはブロアーです。掃除機の反対で先端から強い風を吹き出して落ち葉を吹き飛ばす道具です。

    Makitaという一流ブランドの電動式ブロワーは5−6万します。ダイソンの掃除機並みです。他にないかと思いダイキであちこちを探したら、1万5千円で別の国産メーカーのガーデンブロワーを発見したので、買ってみました!便利です。毎朝30分かかっていた掃除が15分で終わります。ほうきで掃いたほどきれいにはならないのですが、クリニック前の50mほどある歩道の落ち葉をはしからバンバン吹き飛ばして一箇所に集めて、それをほうきでかき集めます。これだと時短になるだけでなく腰の負担も少なく素晴らしいです。向かいの高校の先生たちが竹箒で掃除していますが、羨ましそうにこちらを見ているようなきがします。文明の利器を使いましょう。

  • ダイエット漢方について

    穏やかな秋晴れの祝日でした。いかが過ごされましたか?私は昨日も書いたとおり、訪問診療は通常通りだったので、朝からいつものように出勤して往診のカルテを準備しました。実際に患者さん宅を回るのは昼からなので、午前中は少し時間がありました。せっかくの行楽日和なので、いつものように南阿蘇までドライブして温泉で汗を流しました。その帰りに、モーニングをやっている喫茶店を見つけたので立ち寄りました。今まで何十回と久木野の温泉に行っていたのにこの店には気づきませんでした。喫茶店からは阿蘇の雄大な景色を見ながらトースト、コーヒー、ベーコンエッグ、サラダのモーニングセットで500円でした!素晴らしい。このロケーション、窓際に座らせてもらうだけでも贅沢です。阿蘇山は今日も穏やかでした。

    今日は、ダイエットの漢方処方について書いておこうと思います。有名なのは防風通聖散ですが、この処方は下剤を含むため人によってはお腹がぐるぐるになり飲めないと言われます。私も一日1包以上飲むとお腹の調子が悪く不快なため食欲不振となりました。結果痩せることができましたが、気分はあまり良くありませんでした。逆に、便秘気味の人はこの処方で快調になり、結果的にもっと食べられるようになって痩せられないということもあります。また、防風通聖散は内容が複雑で生薬に対してアレルギーを起こして肝障害が出る場合があるので、漢方だから安全と思い込まないようにしないといけません。

    私がよく処方するのは越婢加朮湯と大柴胡湯(去大黄)です。この組み合わせは牧野健二皮膚科の牧野先生に教えてもらったものですが、結構ききます。しかし、このような漢方を飲むだけで痩せられると思うと大間違いです。まずは炭水化物を減らすこと。これが基本です。痩せたいという人の多くがパン好き、麺好き、果物好きです。これらをやめないと痩せられるはずはありません。もちろん運動の習慣も必要です。とにかく楽して痩せられると思ってはいけません。目標に向かって努力あるのみです。

  • するかしないかはすぐ決める(即決)

    文化の日で祝日ですね。この日は晴れの特異日と言われています。天気予報では曇りのようですがあたたかい一日となりそうです。クリニックは休みですが訪問診療は通常通りです。休日とはいえ、レセプト(診療報酬)のチェックが山積みなので、朝早くから夜遅くまで1000枚を超える書類と格闘します。ただ、これだけやっては眠くなるので多少効率は落ちてもNetflixでドラマを見ながらひたすら作業を進めます。訪問診療以外はフリーなので、温泉にも行きたいし、ジムで運動もしたいし、美味しいものを食べにも行きたいし、と考えるとレセプトを何時から何時までして、と一日の時間割をつくって行動しないと何もしないで一日が終わってしまいそうです。

    今日来院された患者さんで、先生SIBOって知っていますか、と尋ねられました。これまで私がなんどかこのブログで書いたお腹が張る病態です。最近急に脚光を浴びています。今までお腹が張る病態がよくわからなかったのが、小腸内で腸内細菌が過剰発酵することが原因だということがわかり、治療法もどんどん工夫されてきました。食事療法も食べていいもの、避けたほうがいいものと本を見ると細かに分類されています。たまたまこの患者さんは当院に来られてラッキーでした。おそらく熊本市内でSIBOの治療法を研究しているのはいくつもないと思います。当院は漢方だけでなく、分子栄養学などの知識を総合して、いち早く対応できる病院になったと思います。しかし、それでもうまくいかない症例もあり、まだ治療法が完全に確立したとは思っていません。日々勉強と研究と実践の繰り返しです。

    私は一日に100名近い患者さんの相談を受け、病態を考え、治療法を決める作業を延々繰り返しています。おそらく一人あたりにかけられる時間は2−3分です。ぱっと話を聞いてすぐ治療法を決定する。後でゆっくり、というのは無しです。この即行の習慣があるため、買い物でも外出でも秒で決めます。するかしないかは即決定するのですが、大切なのは順番(手順)です。卑近な例をあげれば、焼き鳥、ビール、温泉を今日の予定にしたとして、ビールで始めれば運転できなくなるので温泉にいけなくなります。したいことは即決しても順番は念入りに考えましょう。

  • 物を大切にすることこそ環境に優しい

    コロナで社会が大きく変わりました。リモートワークや学会のWEB配信など進んだ点もあるし、みんなでワイワイ飲みに行くことがなくなったのは寂しい変化です。しかし、こういった変化はコロナは始まった頃にすぐに予想されて特に不思議ではありませんでした。しかし、最近になってとても大きな変化が出てきました。物不足の時代です。コロナが始まったとき、消費が落ち込み物は売れずに有り余っているのが現状でした。それが、一気に物不足となり、車もパソコンも欲しいと思ってもすぐには手に入らない世の中になりました。コロナ前までは大量生産大量消費の時代だったと言えますが、ポストコロナはSDGsという掛け声のもとに地球環境を意識した消費行動に否応でも変革していきます。

    企業は脱炭素とか、クリーンエネルギーとかそれぞれに努力ポイントがありますが、私たち消費者にとって最も地球に優しいのは「物を大切にすること」ではないでしょうか。昔は安物買いの銭失いといって、安いものはこわれやすいからだめだと言う認識でしたが、最近(コロナ前)は100均は安くてもそこそこ使えるのでそれで満足。壊れたら捨ててまた買ってくればいい、という考えが浸透していました。しかし、これから(ポストコロナ)の時代、物を買ったら壊れないように大切に扱い、きちんと手入れして長く使うこと。壊れても修理して使うこと。これが最も地球環境に優しいと思います。

    日本の車検制度は車をいつもいい状態に保つという意味ではとても優れた制度です。しかし10年過ぎた車に乗ると重量税、自動車税などは新車より高くなって買い替えを促進する仕組みがあります。古い車を大切に整備して乗っているのに税金が上がるなんて地球環境のことを考えるとおかしい。iPhoneも新モデルが出る頃バッテリーが弱るように設計されていると言う噂があります。買い換えずに大切に使う仕組みを作り、それでも企業が収益を維持できるような工夫が必要となることでしょう。

  • ランニングの季節

    10月があっという間に終わり11月に入りますね。それにしても温かい日曜でした。車の温度計は30Cを指していましたが、それは日なたの路上の話としても、この時期に車の冷房を入れて走るとは驚きです。10月はオクトーバーランといってランニングのシーズン入りです。涼しくなり本格的に走り込むのがこの季節。コロナの影響であらゆるマラソン大会が中止となっていましたが、今度の日曜(11月7日)は金栗四三翁マラソン大会が開催されるようです。私が人生で初めてマラソン大会に出場したのは8年ぐらい前のこの大会でした。玉名郡和水町で開催されるのですが、金栗四三の生まれ故郷です。田園風景の中を往復10km走る大会です。

    私は最近は長距離を走るのはやめました。膝や腰を痛めると診療に差し支えるからです。代わりに、スポーツジムで毎週5キロ走っています。マシンで5キロ走るのにはだいたい40分かかるのですが、ズラッと並んでいるランニングマシンでそんなに長く走っている人は滅多におらず、周りのみんなが入れ替わるなか一人ずっと走っています。

    当院にはランナーの受診が結構あります。クリニック向かいの県立大グランドでランニング教室があっていたのもありますが、陸上部の顧問の先生から、スタミナのない学生さんが当院に紹介されてくることも結構あります。私は整形外科ではないので足の故障を見てあげるわけではありません。オーソモレキュラー栄養学的視点から、パフォーマンスを上げるため鉄剤の処方やビタミンのアドバイスなどを行っているのです。また、足がつらないように漢方の処方をすることもあります。

    クリニックから見た日の出 阿蘇山は穏やかです