むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 高尿酸血症について

    聞いた話ですが、コロナが落ち着いた今がチャンスと、飲食店は大賑わいみたいです。特に、去年できなかった忘年会を前倒しで今やっている会社も多いとか。確かに12月になったら次の第6波がくるかも知れず、明日のことはわからないので今楽しもうという魂胆です。やはり、リモートではなく実際にみんなでワイワイやって飲んだり食べたりすることができれば幸わせですね。私は昨日は製薬会社の薬品勉強会でした。通常だと自宅でiPadで参加するのですが、今回はハイブリッド形式で、座長の先生からぜひ会場に来てくれと言われ、行ってみました。そろそろみんな街に出てきているかと思ったら、会場にいたのは発表の先生を除けばたった3−4名でした。やはりまだ出足は鈍いようです。

    その勉強会では、尿酸の治療の話題でした。尿酸が高いという指摘は検診でも多いと思います。ほったらかしにしていると痛風と言って足の指の付け根が歩けないほど痛く腫れ上がることがあります。不思議なことに、同じくらい尿酸が高くてもどうもない人と痛風になる人がいます。その理由はよくわかりませんが、炎症は足の使い過ぎ、タバコやストレスなどで活性酸素が発生する場合、そして、ビタミンCやEといった炎症を抑えるビタミンの不足した場合などが関与しているのではないかと思います。また、女性は滅多に痛風にならないので、女性ホルモンも関係していると思われます。

    尿酸の正常値は7以下なのですが、痛風などの症状がなければ8台までは経過観察、9を越えれば尿酸を下げる治療を開始するというのが最近の流れです。高尿酸血症の治療薬には尿酸の合成を抑制する薬と排泄を促進する薬があります。どちらで治療しても良いのですが、試した薬が効果薄の場合、もう一方の薬に変えるとよく効くことがあります。下がりが悪い時当院では両方の薬を少量ずつ組み合わせることもあります。漢方的な発想です。