むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 人生も会社経営もマラソンと同じ

    この10年ほどマラソンブームでしたが、コロナで大会が中止になり下火になってしまったような気がします。わたしも結構フルマラソンの大会に出ましたが、1回の大会に出るために364日ずっと練習です。雨の日も台風の日も木枯らしの日も休みなしです。毎日10キロ以上、月間で200キロ以上走っていないとフルマラソンに出る体力はできません。そして、それだけ毎日走って大会に備えても本番の走りはまた特別です。つい気合が入って頑張りすぎたり、沿道からの声援に調子に乗って答えているうちに自分のペースを超えて速く走りすぎると、後半走れなくなります。いろいろあります。

    そこで、人生をマラソンに例えると、自分のペースを守らないと最後まで元気に走れないという教訓があります。会社勤めだと職場の仕事のペースというものがあり、それに従わないといけません。しかし、自分で事業を始めるとペースメーカーは自分です。私も50歳で開業しましたが、自分でペースを取るとなると、どのくらい頑張るかを判断するのは難しく感じます。体力の続く限りどんどん頑張って、一年でも早く借金を返済したいとか、たくさん稼ぎたいとか、考える人も多いと思います。それが落とし穴だと思うのです。

    新しく会社を起こした新米社長さんを見ると、堅実に着々と頑張るタイプの人と、社長になって舞い上がってまだ利益が上がっていないうちから経費でベンツを買ったりするタイプの人もいます。マラソン経験者はわかるのですが、自分のペースを崩して周りの声援で調子に乗ったりいいとこ見せたいという欲が失敗の元となります。世に生まれた会社には社会的存在意義があります。病院(医療法人)などは特に社会的使命を持って存在します。そこでは、花火のようにどんと上がってぱっと散るのではなく、末永く何十年も堅実な事業を展開し、かかりつけの患者さんの一生やその子や孫の代までずっと面倒を見るだけの責任感が必要だと思います。