むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 無駄に競わないようにしよう

    みんな、無意識のうちにむだな競い合いをしているのではないかと思ったので、今日はその話を書きたいと思います。自分のことですが、サウナに入るとすごい汗をかきながら延々入っているおじさんがいます。すごいなーと思ったり、自分はあとから入ったので、その人が出るまで頑張ろうと思ったりします。実際は、何を何のために「頑張る」のかわけがわかりませんが、無意識に負けないぞ、と思ってしまうわけです。

    スポーツジムでランニングをしているときもそうです。私は無意識にもすごく走っている人に目が行きます。走っているスピードやトレッドミルの勾配は画面に出ているのでその人がどのくらいの負荷をかけて走っているかはひと目で分かります。そして、その人に負けじと私もガンガン走ります。そして、あとから自分が走り始めた場合はその人より先には終わらない。5分でもいいから長く走る。果たしてこれも、何のため?と自問してしまいます。本来なら自分の楽しみや健康のためにサウナに行ったりジムで走ったりするわけですが、そこにたまたまいた人と無意識の競争をしても何に役にも立ちません。自分のペースで、自分の好きなだけサウナに入ったり走ったりして、いつでもやめたいときにやめればいいのです。

    私のところに相談に来る患者さんも似たようなところがあると思います。同僚と比べて自分が仕事ができていない、雑用ばかり回ってくる、出世コースから外れてしまった、などなどキリがありません。人と比べて負けたくないと思うと自分を苦しめます。人のことは気にせず、自分の能力に応じてコツコツ丁寧に仕事をすればいいと思います。人はそれぞれ得意不得意があります。子供のときは不得意(例えば英語や数学)をしっかり勉強しなさいと言われますが、大人になったら不得意を頑張るより自分にしかできないような得意分野を伸ばすことが大切です。