むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 物を大切にすることこそ環境に優しい

    コロナで社会が大きく変わりました。リモートワークや学会のWEB配信など進んだ点もあるし、みんなでワイワイ飲みに行くことがなくなったのは寂しい変化です。しかし、こういった変化はコロナは始まった頃にすぐに予想されて特に不思議ではありませんでした。しかし、最近になってとても大きな変化が出てきました。物不足の時代です。コロナが始まったとき、消費が落ち込み物は売れずに有り余っているのが現状でした。それが、一気に物不足となり、車もパソコンも欲しいと思ってもすぐには手に入らない世の中になりました。コロナ前までは大量生産大量消費の時代だったと言えますが、ポストコロナはSDGsという掛け声のもとに地球環境を意識した消費行動に否応でも変革していきます。

    企業は脱炭素とか、クリーンエネルギーとかそれぞれに努力ポイントがありますが、私たち消費者にとって最も地球に優しいのは「物を大切にすること」ではないでしょうか。昔は安物買いの銭失いといって、安いものはこわれやすいからだめだと言う認識でしたが、最近(コロナ前)は100均は安くてもそこそこ使えるのでそれで満足。壊れたら捨ててまた買ってくればいい、という考えが浸透していました。しかし、これから(ポストコロナ)の時代、物を買ったら壊れないように大切に扱い、きちんと手入れして長く使うこと。壊れても修理して使うこと。これが最も地球環境に優しいと思います。

    日本の車検制度は車をいつもいい状態に保つという意味ではとても優れた制度です。しかし10年過ぎた車に乗ると重量税、自動車税などは新車より高くなって買い替えを促進する仕組みがあります。古い車を大切に整備して乗っているのに税金が上がるなんて地球環境のことを考えるとおかしい。iPhoneも新モデルが出る頃バッテリーが弱るように設計されていると言う噂があります。買い換えずに大切に使う仕組みを作り、それでも企業が収益を維持できるような工夫が必要となることでしょう。