むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 「出せば入る」の原理原則

    最近聞いた講話から印象的だった話を書きます。お父さんが子供に、「大きくなったら何になりたい?」と聞いたところ、「ユーチューバー」と答えたそうです。すると、そのお父さんのとった行動は、「ユーチューバーだったら大きくならなくても今すぐできる」といって、その足でカメラ屋さんに配信用の動画を撮影する道具を買い揃えて、さっそく動画配信を始めたとのこと。行動の速さに驚きです。きっとお子さんもびっくりしたでしょう。たしかに有名な子供ユーチューバーが親より稼いでいるなんて話も聞いたことありますから、夢が本気ならすぐにはじめて正解だと思います。このようにチャンスと思ったらあれこれ考えるすきを与えず、すぐに行動するのは成功の秘訣です。なぜなら、考えれば考えるほど、「やらない理由」を考えついてしまうからです。

    次に、別の人から聞いた話です。会社の取引先から、サンプルを作って見せてほしいと何社かに打診されたそうです。面倒そうな相手で、サンプルを作れと言われても、結構それに大きなお金がかかってしまうので、二の足を踏む会社も多く、わかりましたといってサンプルを作ったのがその人の会社だけだったそうです。結果、サンプルの出来具合に相手は満足し、受注に成功したという話。サンプルを作るお金を惜しんではだめ。出すものを出さないと入ってこないということ。普遍の原理です。

    人の体も出すものを出さないと入りません。ケチな人は財布の紐が固く出し惜しみが癖になっていて、体までも便秘になると聞いたことがあります。それが本当かどうか確かめたことはないのですが、「出せば入る」という当たり前のことは体にも財布にも当てはまるようです。

  • プロセス(課程)を楽しむこと

    昨日のブログで掃除の話を書きました。掃除をすると部屋もきれいになるし、気分が良くなります。そんなことを今朝も思っていたら、ちょうど音声コンテンツアプリのVoicyで「結果を楽しむ」だけではなく「過程を楽しむ」ことが大切だと言う話を聞きました(鴨頭嘉人のチャンネル)。掃除で例えれば、片付いた部屋をみて喜ぶだけではなく、掃除そのものを楽しむということです。もしそれが実現できれば素晴らしいことです。掃除を嫌なことだと思いながらするより、楽しみながらするほうがいかに人生が豊かになることでしょう。

    同じことをダイエットに当てはめれば、日々の運動や食事制限は辛いばかりで何も楽しくないかもしれません。しかし、運動するのも気持ちいい江津湖畔をウォーキングするとか阿蘇まで車で行き、空気の良いところをジョギングするとか、楽しみ方はいくらでもあります。食事制限にしても、少量しか食べないなら少し高価な食材にしてプチ贅沢することもできます。質素にしすぎず、ダイエット食を楽しむと言うことです。

    似たようなことですが、私がガン患者さんにアドバイスすることがあります。ガンを治療する日々は辛く大変だと思います。多くの患者さんは「いつかきっとガンを克服して元通りの元気な体に戻りたい。そのために今つらい日々を我慢している」という人が多いです。しかし、私は今を楽しむようにといいます。今日、吐き気もなく、いい天気の日に散歩もできて、週末は孫の誕生日を祝うことができたのであれば、元通りの元気な姿でなくても十分今に感謝して楽しいと感じるべきです。時間は逆戻りしません。昔の元気な姿ではなくても今が一番と思って過ごすことが、結果的に豊かで実り多い人生と言えると思うのです。

     

  • 掃除と健康

    皆さん、掃除は好きですか?私は結構好きです。朝も早く出勤して、クリニックの玄関周りの掃除をします。夏はダンゴムシやムカデなんかも自動ドアの隙間から建物内に入ってくるので、朝イチで隅々までチェックします。ゴミ箱のゴミを捨てたり、床のモップがけも日課にしています。出したものは片付ける。捨てていいものはすぐに捨てる。目の前に積んである仕事はすぐにかたづける。何でも間髪おかずにすることです。最近はコロナワクチンの事務局からわけのわからない通達のFAXやメールがどんどんきます。読んでも意味がわからない役所の文書には困りますが、とりあえず、読んだらさっと捨てます。

    体も、つねに掃除しておかないと病気になります。食べたら歯を磨く。肺を汚すタバコの煙には近寄らない。血管をつまらせるコレステロールには注意する。消化管は便秘しないように野菜などの繊維質をたくさん食べる。体に蓄えてしまった内臓脂肪もゴミです。掃除して取り除かないと病気になります。

    昨日話題にした認知症の中でもアルツハイマー病は脳にベータアミロイドという蛋白が蓄積して脳の機能を低下させますが、βアミロイドは脳のゴミです。かんたんに掃除できないため、一旦認知症を発症したら改善しません。この、脳に蓄積されたβアミロイドを掃除する治療薬を世界中で開発していたのですが、いまのところどのメーカーも治験はうまく行っていません。したがって、脳がβアミロイドを蓄積しないよう予防第一です。

  • 認知症は軽いうちに対策することが大切

    時々認知症の相談を受けます。認知症かどうかは、物忘れのテスト(長谷川式など)をして評価しますが、早期の場合はこの点数はほとんど正常に出るため、認知症の程度がわかりません。頭のCTやMRIも、認知症以外の問題(脳梗塞や水頭症など)がないかをチェックするために必要です。また、MRIではアルツハイマーと関連する海馬の部分が萎縮していないかなど細かい分析ができるため、物忘れが出てきたかなと思う場合、専門の機関でMRIを撮ってもらうのは役に立つと思います。

    診断は、アルツハイマー型認知症の他にレビー小体型とか前頭側頭葉型とか、脳血管性(脳梗塞などの後遺症)とか、アルコール性など色々あります。どれに該当するかによって、経過が異なります。一旦認知症の診断がつくと、どのタイプにせよ治療に難渋します。あまり効く薬がないからです。一方、認知症の一歩手前を軽度認知障害(MCI)と呼びます。本人も家族もたまに「あれっ」と思うことがある程度で、気にしなければ見過ごすレベルです。しかし、対策を取るならこの時期を逃さず、治療を始めたほうがいいと思います。

    治療とはいえ、病院の薬ではありません。認知症は生活習慣の結果ですから、改められるところを一つでも改善することです。まず、糖尿があれば、きちんとコントロールすること。運動をする習慣を持つこと。ビタミンB,C,D,Eをしっかり取ること。魚を食べること(サプリならEPA)。カレー(スパイスのクミン)を食べること。テレビではなく新聞や本を読むこと。難聴があれば、補聴器などできちんと情報が入るようにすること。いろいろありすぎて大変ですが、できるところを一つでも多く取り組むのが大切です。

  • 音声コンテンツの時代です

    私は、一日何時間もYouTubeを聞いています。聞いているというのは、画像はあまり見ずに音声だけ聞くと言うことです。私が興味があるのは、トークの内容で画像であることは滅多にないので、それで事足りるのです。最近、このように音声コンテンツだけがほしいという人も増えているらしく、VOICY(ボイシー)というあたらしいサービスが始まりました。アプリをダンロードすればすぐ聞けます。毎日たくさんの役に立つ話を聞くことができます。コンテンツは、話のベテランが多いので聞きやすい。画像がないので、保存するのもメモリーが軽い。そして、一つ一つのコンテンツは5分程度です。私のように徒歩通勤中イアホンで聞くのもよし、料理などの家事をしながら聞くもよし。便利で役に立ちます。

    似たような音声サービスで老舗はPodcast(ポッドキャスト)ですね。iPhoneにはPodcastは標準で入っているアプリなので使ったことがあるかもしれません。チャンネル登録しておくと、新しいコンテンツがどんどんダウンロードされていくので、気がつくとスマホのメモリーを大量に食ってしまうのが難点ですが、コンテンツは素晴らしいです。TOEICなどの学習系もあります。最近、PodcastはGoogleでも聞けるようになったのでiPhoneユーザー以外にも幅広く聞けるようになりました。まだ試していない方はぜひお試しください。VoicyもPodcastも利用は無料です。

    オーディオブックもだいぶ普及してきました。本を読む暇がなかなか取れなくても、通勤時間などを利用して本を聴く時代です。AI(人工知能)が発達してきたので、Amazonで購入した電子ブック(キンドル)はAIを使って朗読させることができます。これも便利な機能なので、忙しい人にはピッタリです。