むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 医学部の学生実習が来ています

    今週は月曜から金曜まで熊大医学部から実習生が来ています。私の診察室で臨床の現場を見学する実習ですが、もし気に障るときは遠慮なくおっしゃってください。この実習は、医学部で座学(本で勉強)から臨床実習へと移行する際に、医者の仕事とはどんなものかという将来の自分の姿を早期に体験してイメージできるようにすることで、臨床実習のモチベーションを上げるという目的です。何事も最初が肝心ですから、当院での体験が将来に活かせるよう、有意義に過ごしてほしいと思います。

    この数年、大学から当院を希望してくる学生さんは私が大学時代に主催していた東洋医学研究会という漢方の勉強サークルのメンバーです。すでに漢方の勉強が相当進んでいるので、私の外来診療を見ることはいい経験になると思います。医学生から一人前の臨床医になるまでの道のりは長く厳しいものがあります。内科医になりたくても、外科、小児科、産婦人科などすべての勉強をします。内科だけで数百から千種類を超える薬の名前、用法用量、副作用、使用上の注意、薬どうしの比較や相互作用などの知識が必要です。そして、自分の専門とする分野の技能(テクニック)習得は職人技とも呼ぶべくものがあります。

    こういう無限とも思える膨大な知識やスキルとは別に、患者さんを思いやる心、コミニュケーション能力、同僚やコメディカル(看護師さんや技師さんなど)とのチームワークは非常に大切です。こういうことはほとんど医学部では習わないので自分で人間力を磨くしかないと思います。さらに、卒業してから誰にも教わることないけど、必要に迫られて勉強するのが医師法や税法など。私たちは医学のことしか知らず、法律を知りませんから、社会的常識もなく、世に出てきます。医学部の学生が一人前になるまでの道のりは険しいのです。

    グリンピア南阿蘇 なぜか今頃アジサイが咲いてました。ススキとツーショット