むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 当院はカウンセリングはやっていません

    寒い朝になりました。息が白くなったのは今シーズン初だと思います。アメリカは大統領選挙で盛り上がっていますが、混乱が予想されています。アメリカのテレビ局は全く公平でないので、どちらかの党に肩入れした報道をします。したがって、TVで言っている前評判は全然真相を語っておらず、聞くだけ無駄です。実際のところどうなのかは誰にもわかりません。前にブッシュvsアル・ゴアの選挙の際には開票作業の不正などの問題で揉めにもめていつまでたっても結果が決まりませんでしたが、今回もそんな感じでしょうか。

    今週は火曜日が祝日だったため、その前後の日に患者さんが非常に多くなっています。今日も全部で100名近い診察をしました。待ち時間が長くならないように、待合が混み合わないようにと思って全力でスピード診察を心がけていますが、早いだけでなく必要十分な検査をしたり説明をしたり、お一人お一人が満足されるような時間配分に気をつけています。それでも、不安とかうつで薬よりもじっくり話を聞いてもらいたいとか、カウンセリングを希望される場合、当院は向いていないとおもいます。基本、内科系の診察となりますので、頭痛とか、腹痛など身体的な症状を治療します。それがストレスから来ている場合、通常の消化器などの内科ではうまくいかないこともありますが、そういうのを治療するのが心療内科です。更年期でイライラするのも心療内科でいいと思います。

    一方、気分がしずむ、やる気がしない、漠然とした不安など、精神的な症状が主な場合は心療内科ではなく精神科を受診してください。皆さん、カウンセリングに過度な期待を抱いているように思います。カウンセリングで考え方の癖を見つけ出し、それを正すにはどれほどの時間とお金がかかることか。カウンセリングは1回30分から1時間で相場は5千円から1万くらいだと思います。これを月に数回、数年かけてやっと自分の考え方の間違いを気づいてなおしていけるのです。

  • 在宅で酸素や点滴などの医療も受けられます

    文化の日でお休みでしたが、いかがお過ごしでしたか。天気もよく行楽日和でしたね。文化の日は何に由来しているのかと思ったら、明治天皇の誕生日だそうです。この日は一年でも晴れの多い特異日です。私の両親の結婚記念日でもあります。クリニックは休診でしたが、訪問診療は通常どうりでした。最近は訪問診療の契約数が100名近くになり、祝日だからといって他の日にまわしたりのやりくりはほとんどできない状態です。今日も14名の診察でした。

    老人ホームなどに入居していて、心不全が悪化した患者さんが数名います。在宅酸素のサービスを利用することで入院せずになんとか居宅で過ごせています。在宅酸素は、空気清浄機くらいの大きさの機械をベッドサイドに設置することで、大気中の空気から酸素を濃縮してくれる機械です。医療保険でリースできますので、必要な際にはすぐに手配します。訪問看護を利用すれば、点滴治療も在宅で可能です。入院せずに住み慣れた部屋で治療を受けることができるのは幸せなことです。現在、当院の訪問診療枠はいっぱいいっぱいですが、困ったときはご相談ください。

    このような在宅医療をどうやって受けたらいいかわからないときは、まずケアマネージャーさんに相談してください。まだ、介護保険を持っていない場合、お近くのササエリア(地域包括支援センター)や区役所に問い合わせてみてください。介護申請には「主治医の意見書」という書類が必要となります。主治医に頼んで書いて貰う必要があります。内科のかかりつけがない場合は当院に相談いただいても構いません。また、要介護が取れず、要支援となったが、認知症が進んだとか、病状が悪くなったような際には要介護度の区分変更申請をすることができます。要介護度が上がると、利用できる介護サービスが増えますので、生活に必要なだけのサービスを得るためにきちんと要介護度を判定してもらわないといけません。そのためには「主治医の意見書」にどのくらい困っていることをきちんと書きこむかが大切となります。

  • ミュージカル俳優の言葉より

    先日、ZOOMで東京の経営者セミナーに参加した際に、劇団四季でミュージカルCATSの舞台に2000回たったという荒川久美江さんの講演を聞きました。華やかな舞台ですが、2000回も出演するのは並大抵なことではないみたいです。オーディションのときから、自分のやりたい役を射止めるには、絶対にその役をするんだという決意が必要です。なんとなくやっていてそのポジションが降って湧いてくる事はありません。やりたかったポジションを運良く手に入れたら、それからが大変です。絶対に怪我をしたり、風邪で声が出ないなんてあってはいけませんから、日々の生活はひたすら自分の体調管理優先です。プロとしての自覚が必要です。

    それでも、ちょっとしたミスで転倒したりして捻挫や脱臼などケガはつきもの。それでも決して舞台を休まず、とにかく頑張ったそうです。しかし、1000回ぐらいの公演をした頃、燃え尽きてしまい、CATSから降板になりました。そこで、ファミリーミュージカルという気楽な舞台に出演していたのですが、しばらくすると、いつかはまたCATSの舞台に戻りたいと考えました。そこで、自分の舞台が始まる前や終わったあとに、一人でCATSのセリフや歌の稽古をしたそうです。

    やはり、具体的な夢を持って努力すると、運も回ってくるようで、監督からはまたCATSに戻ってくるように呼ばれました。そこで、いきなり舞台に立たされます。すでに1000回やった事があるとはいえ、ブランクがあります。しかし、毎日一人で練習を重ねてきた結果、監督にも認められて「何だ、ちゃんとやってたんだね」と言ってもらえたそうです。まとめ:とにかく好きなことに打ち込むこと・その仕事をやり遂げる覚悟を決めること・苦しくても続けること・周りと比べず自分を信じて努力すること

  • ToDoリストはデジタルではなく紙に書きます

    貴重な日曜日、いかが過ごされましたか?私は、平日は仕事以外全く何もする時間がないので、多くの雑用は土日に集中します。土曜は昼まで仕事ですが、帳簿をつけたり掃除をしたりしていると帰宅は2時か3時頃になります。しかも昨日はインフルエンザの診療体制についての説明会と、筑豊漢方勉強会があり、いずれもWEBで参加しました。時間が重なったので、iPadを目の前に2つ並べて同時に視聴しました。忙しいことこの上ない。そういう中、なにかしようとすれば、日曜しかありません。ToDoリストを書いてみたら、やるべきことが15個。クリニックの駐車場の草取りは大きなビニール袋6つ分も草を取りました。あとは、街で買い物をしたり、佐土原のマルシェ「有機生活」で無農薬野菜や藻塩などを買いました。訪問診療している患者さんの容態が昨日から悪く、訪問看護ステーションから報告があり、あれこれ指示を出しました。松橋の古保山リゾートの温泉にも行きました。お気に入りの韓国ドラマ「ご飯に行こうよ」は最終回まで見ました。忙しい一日でした。

    ToDoリストはパソコンやスマホで簡単に作れますが、私はそれは使いません。古典的に紙に書きます。書くこと自体を楽しめるように、わざわざ万年筆で書いてみました。重要なものは大きく書いたり、コメントを付けたり、ぐるぐる囲んだり、メモを修飾できるのが紙のいいところ。スマホでは無味乾燥なリストになるので楽しくないですね。そして、終わったものを消す作業も大事です。紙に書いていると、ペンを出して線で消す。これが快感です。スマホのToDoだと、消す作業も味気なくて楽しくありません。やはり、達成感がほしいです。

    それにしても、天気予報が珍しく外れて、昼から雨になりました。私は阿蘇の温泉にでも行こうかと思っていたのですが、急に天気が悪くなったので、行き先を松橋に変更しました。雨が降る前に頭痛がするという人は当院にたくさん来院されますが、今日は雨の予感(頭痛)はしましたか?このようなときは五苓散がよく効きます。

  • ヘバーデン結節の治療

    女性で40歳後半ぐらいから50歳代で手指の関節がこわばったり腫れていたんだりすることがあります。リウマチを心配して来院される方も数多くいらっしゃいます。しかし、多くの場合、これはリウマチではありません。女性ホルモンが年とともに減ってきた結果関節が痛むのです。いわば、手指の更年期症状です。整形外科では、念の為炎症反応(CRP)やリウマチ因子などの採血をすると思います。レントゲンで変形の有無をチェックされると思います。しかし、何も所見がない場合、経過観察になることも多いでしょう。関節が腫れている場合、ヘバーデン結節と病名が付きますが、治療法は特にはありません。まれに手術で変形して突出した部分を削る場合があります。

    内科的には、更年期ととらえるので女性ホルモンの補充やそれに似た治療が有効とされます。漢方では、当帰芍薬散をよく使います。冷えが強い場合附子を加えます。逆に熱を持ったような場合、越婢加朮湯を加えます。女性ホルモンに似た作用のあるイソフラボンも有効です。大豆製品(納豆、豆腐、豆乳など)もいいでしょう。また、イソフラボン様のサプリでエクエルという商品も有効な場合があります。

    さて、土曜日の夕方、医師会では新コロナ及びインフル流行期における診療体制についての説明会がありました。私は会場にいかずに家でWEB配信で参加しましたが、画像も音声もクオリティーが高く素晴らしい。それにしても、新コロの検査をクリニックですれば補助金が出るそうですが、外来患者数が50名を超える施設ではほとんど補助金は出ないらしいです。何ということでしょう。当院は月曜から土曜まで50名を下ることはないので、もし検査に参加しても補助金ゼロです。新コロを見ると大変な時間と労力と感染対策、スタッフに対する慰労金などが発生するのですが、補助金ゼロではできません。毎日100名近い診療をしているので新コロの検査をしている暇はありません。おそらく近日中に新型コロナを検査できる発熱外来のある医療機関が発表されます。新聞や医師会のHPを見て、熱がある患者さんはまずそちらを受診されるようにお願いします。