むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 備えあれば憂い無し

    WEB会議や講演会が盛んですが、その会議や講演に参加するためには専用のアプリが必要です。最も広く使われているのはZOOMだと思いますが、私はほぼ毎日ZOOMをつかって講演会に参加しているのでこれは慣れています。いろんな設定も一通り試しました。製薬会社などはZOOMよりもTeamsの方を好んで使います。セキュリティーの問題などが選ばれる理由みたいですが、私的にはTeamsは好きではなく、今まで数回しか使っていませんでした。もう一つよく使われるのがWebEXです。これは安定していていいなと思っています。

    実は、今週TeamsをつかったWeb講演を頼まれているので、今日は診療のあとに予行をしたのですが、やはりあまり慣れていないので、スムーズに行きません。スライドを共有しようとするとセキュリティーの設定画面が出てきたりして、煩わしいステップを踏まないといけませんでした。更に、パワーポイントを共有したところ、画像が重すぎたのかうまく共有できません。一旦会議(予行)は終了して帰宅しました。自宅で、2台のパソコンをTeamsにつないで一人会議を開催し、スライドをパワーポイントでなくPDFにしてパソコンへの負担を軽くしたりと、いろいろ工夫したら、スムーズに画像共有ができるようになりました。やはり、こういうWEB講演みたいな新しい試みは予行が必要です。備えあれば憂いなしです。

    話は変わりますが、今日の昼は用事で医師会へ行ってきました。麻薬免許更新の手続きのためです。車の免許は免許センターで更新しますが、麻薬免許というのは県庁管轄で、医師会が窓口になって手続きを代行してくれるそうです。麻薬免許というのはがん患者さんなどに痛み止めとして麻薬を処方するときに必要となるのです。また、それを管理する薬局にも免許があり、非常に厳しく管理されています。

    江津湖の遊歩道

  • 医師会報の原稿(雑文)

    医師会の会報に「本日休診」というコーナーの雑文を投稿する当番が回ってきました。以下はその原稿です

    「愛の不時着」にはまってしまいました

    むらかみ内科クリニック 村上和憲

    皆さん同じと思いますが、新型コロナの影響で私たちの生活は大きく変わりました。去年、私は連休があるたび弾丸トラベルでソウルに行きました。年に3-4回行ったと思います。T moneyというSUICAみたいな交通系電子マネーを空港のコンビニで買って、3万ウォン(約3千円)チャージしただけであちらの地下鉄に何度も乗りましたがまだ残高があります。ハングルは全然わからないのですが、地下鉄の駅は漢字とローマ字が併記されているので特に困ることはありません。朝7時半に福岡空港から飛べば、昼ごはんは明洞で焼肉屋さんに入れます。私の場合、滞在時間24時間で6食はいけます。食べ歩きです。

    しかし、残念ながら今年になって全く旅行できなくなりました。そこで、緊急事態宣言中暇だったのもあり、NETFLIXに加入して、韓国ドラマで人気ナンバーワンの「愛の不時着」を見ました。毎回どきどきしながら楽しめました。まさか私くらいのオジサン世代が韓国ドラマにハマってしまうなんて我ながら驚きです。「不時着ロス」などという言葉も聞かれるように、このドラマにハマった人たちは、ドラマを見終わってしまったらロス状態になるようです。私は、それ以降、今日に至るまであれこれ毎日韓国ドラマを見ています。NETFLIXに出会えただけでもコロナのおかげだと思っています。ドラマを見るのに忙しいのでニュースなど普通のテレビは全く見なくなりました。おかげで、コロナの恐怖など全く無く、毎日ウキウキして過ごしています。

    ドラマに夢中になったついでに韓国料理にも興味を持ち、下通りにあるハヌルという韓国料理屋さんに行きました。あまりに美味しかったので、最近は週1回は通っています。また、Youtubeをみてサムギョプサルやスンドゥブチゲなどの作り方を勉強し、KALDIに行ってスパイスなどを買い揃えたら、かなり満足のいく料理が家庭でも楽しめるようになりました。

    あとは、言葉がわかればもっといいのですが、これはまだマスターできていません。NETFLIXでは韓国ドラマ以外に台湾ドラマにも夢中になっているのですが、私は漢方の勉強をするため以前ちょっと中国語を勉強したことがあり、台湾ドラマでは中国語がかなり聞き取れるようになってきました。毎日見ているうちに台湾ドラマの中国語(標準語)と中国ドラマの中国語はすこし発音が違うことがわかってきました。

    このように、苦難の中にあっても、幸わせの扉はどこにでもあり、それを開いてみるかどうかが大切なんだと感じています。

    久木野

  • トランプ氏もビタミンDを飲んだらしい

    トランプ大統領がコロナに感染したというニュースが出ました。たまたまNHKを見ていたら、すごいことを言っていました。なんと、トランプ大統領は治療薬として「ビタミンDと解熱鎮痛剤を飲んだ」と言っていました。さすが、アメリカのトップはわかっている。私が常日ごろビタミンDをとったほうがいいと言っているのは予防の意味と、もし新コロにかかった際に軽症で済むことがわかっているからです。今回のトランプさんのようにかかってしまったらどうしたらいいのか?これはすでに数ヶ月前からイタリアとフランスで治験が始まっています。ビタミンDの大量投与です。私の知る限り、予防で飲む際には毎日2000から5000単位あるいは1万単位を3日に1回程度でいいと思います。一方、今回のトランプさんのように陽性が発覚した際に慌てて飲むときは20万単位1回投与です。すごい量ですが、一気に体内のビタミンD濃度を上げてやらないといけないので、パルス的に使います。この使い方が有効かどうかは現在臨床治験の結果待ちの段階です。

    当然ですが、感染予防にはビタミンB, CとEも飲んでおくべきです。アメリカ製のサプリが良いと思います。なぜなら日本製は量が少なくて高い。サプリ大国アメリカは非常に厳しい基準をクリアしないと販売できません。日本はそのような規制がないため、嘘みたいに薄い(内容の少ない)ものがたくさんあります。よく内容を読んで理解できないと、お金をドブに捨てるような事になりかねません。私が診察の際にこのようなことを説明しても、国産にこだわる人がいます。その場合、パッケージに書いてある一日量の3倍から10倍飲まないと効きません。

    結局私たち内科医は薬のソムリエみたいな仕事をしているわけですが、どの薬が良いかだけでなく、それをどのくらいの量飲めばいいかが大切なのです。サプリの場合保険が効かないし、当院の場合直接販売はしませんからネットで各自購入していただきます。そこで、患者さんのやる気と理解力とネット通販の経験がないと思うようにいきません。そう考えると、ネットで検索して買い物できる能力というのは現代人にとって必須ですね。

    久木野から根子岳を望む

  • 間違った感染対策してませんか?

    「うっかりやりがちな新型コロナ感染対策の間違い15」(ヴァンメディカル社)という本を読みました。あちこちで見られる独自の対策ですが、有効性が確認されていないばかりか、かえって有害ではないかというアレコレを解説してあります。私が読んでも納得いくものが多かったので、一読をおすすめします(クリニックの待合の本棚におきます)。ひとつ印象的なのはコンビニレジのビニールカーテン、無意味です。あれを洗ったり消毒したりできればいいのですが、おそらく拭き掃除をしていない、ということは、汚染物をレジに垂れ下げている可能性があります。次に消毒液(アルコールや次亜塩素酸)を霧吹きで体に噴霧する行為、吸い込むと危険なのでやめるようにと書いてあります。

    もう一つ紹介すると、レストランや公共の施設のトイレに温風手指乾燥機がありますが、最近感染予防のため使用禁止と書いてあるのをよく見かけます。あれを使用禁止にする意味がわからない。使用禁止にした代わりにペーパータオルをおいてあるのならまだしも、各自のハンカチで手を拭けば、せっかく洗った手がまた汚染されますから、その手でトイレのドアを触るのはむしろ危険な行為となります。この本にはこのように間違ってやりそうなことが書かれています。素人が勝手に感染対策しても無意味で無駄な手間やお金がかかっている場合があちこちに見られるということです。

    ところで、新聞によると、官公庁の手続きでハンコの9割は削減できるということ。菅内閣は改革してくれそうな雰囲気です。嬉しいです。私は村上なのでどこにでも印鑑は売ってあります。県庁で印鑑を忘れても近くの売店ですぐ買えます。だったらこんな制度意味あるのかとずっと思っていました。一日も早く廃止してもらいたいものです。これに伴い、当院の訪問診療の契約書からも印鑑を省き自署に変更したいと思います。

  • いくつになっても勉強! 認知症の対策にもなる

    経営者モーニングセミナーに参加しました。今日は何ヶ国語も喋れる人の講演でした。英語、中国語、韓国語などを自由に操る人。すごいですね。私もアメリカに長かったので英語は結構わかりますが、ペラペラではありません。特に私のように医学者として留学した場合、リサーチに関する英語だけ上達して日常会話とはかけ離れた言葉です。例えば、日本語に訳して言えば「我々は、本研究を通してヘパリン吸入療法が急性呼吸促迫症候群の治療に有用であることを発見したのでここに報告する」みたいな言葉を英語で言うわけです。日常全然役に立ちません。今日講演した演者さんは高校の時熊本の姉妹都市のサンアントニオに交換留学生として行ったとのこと。ものすごくきれいな英語の発音でびっくりです。やっぱり外国語は少しでも若いときに勉強しないといけません。

    その人は中国語と韓国語もビジネスできるレベルだという話でした。私は最近になってNetflixで韓国と台湾のドラマにはまっているので、だいぶわかるようになってきたのですが、日常会話ができるレベルではありません。しかし、語学の勉強は頭の体操になっていいと思います。当院近くにある学研ココファンという高齢者住宅ではさすが学研です、算数、国語、美術、英語、習字などの勉強が毎日あっています。歳をとっても勉強するのは楽しいし、ボケ防止になります。たまに、患者さんの家族からうちの親の物忘れが気になるので薬を出してほしいと言われます。仕方なく処方しますが、効果は期待できません。

    認知症に適応になった薬はいくつかあるのですが、どれもほとんど効果はないのです。フランスなどでは効かないという理由で保険で認められていません。認知症には血圧管理、糖尿の管理、頭に十分な栄養、血流改善、アルミなどの脳毒素の排出(キレート)など複合的に取り組まないと絶対に無理です。そして、重要なのは頭の体操です。薬を飲んだだけで、一日一人部屋の中でボーとTVをつけて過ごしていれば刺激もなくてボケるのは当たり前です。いくつになっても本や新聞を読んだり字を書いたりすることがとても大切です。