むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 訪問診療に力を入れています

    新コロ騒ぎで中国では経済活動が1ヶ月も止まっており、大変な状況みたいですが、上海では久しぶりに青空が見えたと報道されていました。中国の発電所の石炭消費も3分の2くらいにおちており、大都市での交通渋滞も7割減ということです。経済はとんでもない事になっていますが、公害が一時的にせよ改善しているのは皮肉な話です。当院には、コロナが怖い、ニュースを見ているとのどが詰まったようになって息が苦しいと来院されます。神経症です。しかし、私が本当に怖いのはこれから数ヶ月で起こってくる経済崩壊です。小売業や旅行業、ホテルやレストランなどはこれからの資金繰りが相当厳しくなると思います。病院などは不況に影響されにくい業種と考えられているのですが、今回はコロナにうつりたくないという受診びかえからかなり外来数が減少しています。大変なことです。

    病院経営もボランティアではなくビジネスです。私にとっては患者さんも大切ですが、職員とその家族の生活も大切です。安定した収入がないと医療のクオリティーが保てません。そう考えると、当院の進むべき方向は訪問診療の拡充です。訪問診療とは、来院できない高齢者のところに定期的に往診するものです。すでに相当数の患者さんと契約していますが、来るか来ないかわからない外来患者さんを待つより、計画的に患者さん宅へ出向く訪問診療の割合をさらに重視したいと思います。

    当院では訪問看護もやっています。看護師さんだけで患者さん宅へお世話に出向くサービスです。場合によっては点滴をしたりもします。歳をとって、いろいろ病気が出てくると病院との縁が切れませんが、本当は病院からなるべく離れたほうがいいと思います。なぜなら、ついでに撮ったCTで切らなくていいがんが見つかったりするからです。歳をとったら、自覚症状もない小さなガンは見つけないことです。見つければ放っておけないので、手術したり抗がん剤を受けたりして、体力が落ちて、そのまま長期入院生活です。高齢者の場合、残された貴重な一日一日をいかに幸せに過ごすかが大切です。当院では、訪問診療と訪問看護で動けなくなった患者さんも快適な自宅で最期まで過ごせるようお手伝いいたします。