むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コロナウイルスの話でもちきりですが・・

    土曜日は診療が終わってすぐ福岡まで漢方の勉強会に行ってきました。本当は、会が終わったら博多で美味しいものでも食べてゆっくりしようと思っていたのですが、ちょうど訪問診療しているお年寄りが調子が悪く、急変でもしたら博多から新幹線で駆けつけるには時間がかかりすぎます。そう考えると、気分よく博多で過ごせるはずもなく、勉強が終わったらすぐに新幹線で帰ってきました。

    羽を伸ばせなかったのは残念ですが、ほんの数時間でも県外で一流の先生の講演を聞いて帰ってこれたのは幸いでした。とてもいい勉強になりました。博多駅を歩いていると中国人がたくさん歩いていました。春節の連休です。中国では新型肺炎の話題で持ちきりです。大変ですね。昔の新型インフルエンザの騒ぎでは水際作戦(空港などの厳しい検疫)は全く無意味だと証明されたのにまた同じことをやっています。イギリスのBBCをみたら「みんなマスクをしているけど、あれは予防効果はあるのか?」というのがニュースになっていました。欧米ではマスクをすることはありません。

    いいマスクにはウイルスを99%通さないとか宣伝文句を書いてありますが、それはマスクそのものの機能性を言っています。しかし、人がそのマスクを付けると、鼻の近くや耳の近くで隙間ができるので全く無意味です。また、ウイルスは通常のマスクの網目よりはるかに小さいので、予防効果はありません。また、ウイルスは目からも入ってくるそうです。BBCも言っていますが、大事なのは手を清潔に保つこと、不摂生を避け、睡眠を十分取り、過労を避け、バランス良い食事をすることが大切です。

  • 分子栄養学実践講座に申し込みました

    私はこの2年あまり、ずっと患者さんに細かい栄養指導やサプリメントを使った治療をしてきました。勉強したのは三石巌先生の著書です。相当たくさんあるのですが、片っ端から買って読みました。おかげで理論的背景はほとんどマスターしたと思っています。この三石巌先生の理論を発展させたのが分子栄養学であり、オーソモレキュラー医学です。この医学は極めて理論だっており、生命活動をオーダーメイド的にハイパフォーマンスにする理論なのですが、わたしたちは医学部でこれほどすごい理論は習っていません。ただ、基礎医学で勉強した生化学の知識で考えればすべて納得いくものです。

    しかし、困ったことに、オーソモレキュラー医学で治療につかうのはほとんどが鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルとビタミン類です。サプリとして手に入るのでいいのですが、保険がききません。我々医師としては保険のきかない治療は本流でないような感覚があり、アウトサイダー的な扱いになりがちです。しかし、実践してみると驚くほど効果的です。しかも、処方箋がいらないので、患者さんに必要なビタミンを指導すれば、あとは世界中どこにいても大抵は自力で治療できます。

    分子栄養学実践講座というものがあり、東京や大阪で土日のセミナーがあるようです。調べてみたら、遠方に済んでいて参加できない人や日程が合わない人はWEB版をどうぞという案内があり、実際にセミナーに参加するより安く全講演をWEBで見ることができます。九州からだと飛行機代、宿泊代などかかります。このシステムは素晴らしいです。早速申し込んでみたら、全講演のビデオがオンディマンドで見ることができます。過去の講義もテーマ別に閲覧できて、なんと全部で60コマ以上の講義が自宅で受けられます。途中で止めてメモしたり見返したりすることもできるのです。嬉しいことこの上ないです。寝る暇が無くなります♫

  • ガンの相談は難しい

    漢方を専門にしていると、いろんな難しい症例が集まってきます。更年期のようなものからガンの相談までいろいろです。毎日相当難しい症例ばかりたくさん見ているので、最近ではあまり悩まずにこの患者さんにはこの処方、と素早く決める事ができるようになりました。とはいえ、がん患者さんなどではこれからあと何年いきられるかわからない不安や残った人生をどう生きるべきかという哲学的なことも含めて意見を求められます。3分診療というわけにもいきません。今日もそのような新患さんが来られたので、一生懸命アドバイスしました。

    最近の医療では、絶対良いという方針はないため、いくつかの方針を示した後にどういう方法で治療したいかよく考えて結論を出してください、と患者さんに最終決定を委ねることもあります。しかし、患者さんは素人なので、なかなか結論に達することができません。私も、新患で初めてお会いした患者さんの性格や生き方、ライフスタイルなど何も知らないで意見を求められても簡単には答えられません。医学的判断というより、人生そのものを総合的に考えて結論を出さないといけないからです。

    とはいえ、せっかく家族も交えてこれからの生き方を相談されると、短い時間ですが必死に情報を集めて私の家族だったらどうしてあげたいかという立場で何らかの結論に導きます。できれば、私から言われたから(しぶしぶ)という感じではなく、お話しているうちに納得してその方向で行きたい、と自ら決定した形に持っていきたいものです。そのほうが、結果どうあれ幸せだと思うからです。

  • 野菜が育ちすぎて廃棄しているらしい!

    福岡のお土産に「めんべい」というものがあります。めんたい味のせんべいです。皆さん食べたことあると思います。よく売れているので福岡経済にプラスなのは当たり前ですが、そんな目に見えるメリットだけではないと知っていましたか?実は、明太子は賞味期限が厳密なので、古くなったら廃棄するしかなかったわけですが、「めんべい」はその明太子を廃棄せずにお菓子にすることで圧倒的に無駄をなくした商品なわけです。素晴らしいです。業界にとっては画期的です。

    今年は暖冬で、NHKニュースを見ていたら農家の人達が大きくなりすぎた大根をバンバン廃棄していました。豊作貧乏です。大きく育って、規格外だから捨てる、豊作すぎて値段が下がるから捨てる、こんなことをしていいのかと思います。ここは、めんべいのように農家(一次産業)は加工業者(二次産業)ときちんとタイアップしてとれすぎた時の対策をしないといけないと思います。例えば、大根ならおでんのパックとか、コンビニ用のぶり大根(真空パック)とか、切り干し大根や漬物などいろいろ加工できるはずです。大根を大根のまま八百屋やスーパーで売ることしか考えていないから豊作貧乏になるのです。世界は食糧危機が叫ばれているなか、とれすぎて捨てるなんてことはあってはならないと思います。

    農家の人達は毎日作業に追われて経済の勉強が出来ないと思います。それをサポートするのは農協だと思いますが、それができていないのだと思います。農業従事者が減るとトラクターなども売れないので農協(JAバンク)は貸付先を農業をやめた高齢者に、田んぼに何千万もするアパートを建てさせて家賃収入を勧めています。そんな暇あったら、採れた野菜や米の加工の流れをきちんと整備してあげるべきだと思います。

  • ただいま次の産業革命が進行中です

    今年は5Gの時代だと言われています。超高速通信が家庭まで普及してきます。それに伴い、あらゆるものがインターネットに繋がります(IoTとよぶ)。そして、人工知能(AI)が当たり前のように身近な存在となります。これは、第4次産業革命と言われています。そう、今私たちは産業革命の真っ只中にいて、その変革を目の当たりにしているのです。素晴らしい体験です。

    第一次産業革命は蒸気機関です。人と馬の力しかなかった時代から一気に産業が花開きました。第二次産業革命は機械です。機織り機とか、印刷機とか自動車などいろんな機械ができて、飛躍的に生産能力が伸びました。第三次産業革命はパソコンです。コンピュータが普及して、人類は月にも行った(アポロ計画)し、インターネットで検索したりメールすることが当たり前になりました。図書館で本を調べなくてもいいし、切手を貼って手紙を送らなくても良くなりました。スーパーコンピュータのおかげで週間天気予報が魔法のように当たるようになりました。

    そして、これからは人工知能です。もうすでに私の自宅にはアレクサ(アマゾンのAIスピーカ)と家電を制御するスマートリモコンがあります。クリニックにもアレクサをおいているし、お掃除ロボットのルンバもいます。これから数年で、日本の人口は激減しますが、AIのおかげで生産性は爆発的に伸びるので心配いりません。昔クワを持って一日数メートル耕していた時代から耕うん機なら一人であっという間に田んぼ何面も耕せるようになったほど生産性が上がります。うかうかしてはいられませんね。