むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • なんのために血糖をコントロールするのか

    東洋医学会に参加してきました。沖縄の先生と話していたのですが、今年は台風が沖縄をそれて直接九州や関東にいって、コースが変わったようだ、沖縄の民家はどこも鉄筋コンクリートで大抵の台風には耐えられる、内地の人も木造はそろそろやめないと危ないですよ、とのことでした。たしかにそうかも知れません。沖縄に木造住宅はめったに無いそうです。台風だけでなく、地震の事もありますから、建て替えるならRC(鉄筋コンクリート)がいいと思いました。

    ところで、先日当院でTKUの健康大百科という番組の撮影がありました。多分18日月曜に放送だと思います。昼頃だと思いますが、恥ずかしいので見ないでください(と言いながら宣伝しています)。見損なったら、TKUのホームページからネット配信でしばらくの間見れるようですので、確認が取れたらサイトをアップしようと思います。

    番組では糖尿病の管理について話していますが、たった3分ほどの番組ですから大したことは話していません。私が最近思うのは、なんのために血糖コントロールするかということです。その答えは、将来起こりうる心筋梗塞や脳梗塞、腎不全、眼底出血などこわい合併症を予防するためです。こういった合併症は糖尿病になってから20年くらいたって起こってきます。そこで、80歳過ぎたような糖尿病患者さんは厳密にコントロールする必要はありません。むしろ低血糖のほうが害があります。例えば、血糖が200でヘモグロビンA1cが7.8の人と、血糖が70でA1cが5.8の人がいたら、後者は一見成績優秀に見えますが危険です。私はそんなデータを見たら冷や汗を流します。素人の皆さんはデータ(正常値)ばかり気にするのですが、それは大きな過ちです。

     

    佐賀銀行前