むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 私のどこが悪いの、と思う人へ

    うちの近所にあまり流行っていないパン屋さんがありますが、最近、あたらな問題を発見しました。お店の前に街路樹のイチョウがあるのですが、今の季節歩道は銀杏(ぎんなん)がたくさん落ちていて大変です。臭くてまともに歩けないので、普通の人は店と反対側の歩道を歩きます。自然と、店を避けて歩いているのです。店のスタッフが毎日掃除をすれば済むことです。5分とかからないと思います。それで店の前の人通りを回復できるのならしない手はありません。また、この店は閉店と同時に無断駐車禁止の立て看板を駐車場手前にたてるので、それもまた人を近寄せないオーラが出ています。きっと店主は気づいていないと思いますが、こういった客に来るなという無言のメッセージを発しているのは致命的です。

    別の例では、第2空港線沿いのうどん屋さん。玄関前の街路樹のしたから1mはあるかと思うようなカヤが茂っていて、道路から店があまり見えません。私だったら、このカヤはきれいに刈り取って店の前はきれいにします。街路樹は市や県のものだと思われるので、その下草をかるためには許可がいるかも知れません。とにかく、街路樹の下草が見苦しく伸びているのは営業妨害なので、刈り取るべきだと思います。

    同じことは、人にも言えると思います。自分は何も悪くないのに部長や店長から叱られてばかりという人は、自然とそういうオーラを出している可能性があります。顔がこわい(笑っていない)とか、おどおどしているとか、身だしなみが悪いとか、色々あります。人も動物ですから、直感的に受け入れない人に対しては冷たくすることがありえます。自分はついていないという人は、なにか気づいていない理由があるかもしれないので、客観的に自分を見つめ直してみてはと思います。

     

  • 温泉で体温を上げるのは健康の秘訣

    連休で用事もなかったので、珍しくワイドショーなどみていたら、千葉の台風の被害は本当に大変ですね。熊本地震を思い出します。台風なので、電柱が倒れて停電しているのは個人的には対策のとりようがありません。電力会社には電柱をやめて電線を地中に埋めるようにしてもらいたいものです。太陽光パネルがある家は停電しても冷蔵庫が日中は動いたということで、これからは災害対策にも設置しておいたほうがいいように思いました。一方、個人で対策できるのは屋根です。地震の際も多くの家がダメージを受けてブルーシートだらけになりましたが、今度の千葉の台風被害もブルーシートだらけです。瓦の修理は1年待ちだといっていました。

    家は地方地方でもっともその気候風土に適したものであると言われています。日本独特の屋根瓦も昔は日本の風土にあっていたのかもしれません。しかし、今のように地震や台風がひどくなってきては、昔ながらの屋根瓦では全然だめだと思われます。熊本地震でうちの近所で通りの端から端まで1軒残して全部壊れたところがあります。壊れなかった1軒は積水ハウスでした。その後、壊れた家は新しく建て替えられました。みてみると、どこも平屋で屋根は瓦ではありません。新建材と思いますが、ガルバニウム鋼かもしれません。いずれにせよ、瓦はやめましょうということでみんなが納得したと思います。家の建てかたに個人も建設業界も進歩したと思われます。

    月曜は連休最後で台風一過となり天気も回復しました。私はいつものように南阿蘇グリンピアの温泉にいきました。煙を上げる阿蘇山を眺めながら露天風呂です。熊本市内から初めてきたというお客さんと長話になり、すっかりのぼせてしまいました。体が芯から温まると、見えない小さながん細胞は死滅します。昔、温泉旅館で療養することを湯治といっていました。温泉療法です。現在は温熱療法といって、ピンポイントに狙った臓器の体温を上げてがん治療をする方法があります。温泉での長風呂はそれと同じ効果がありますから、健康長寿の秘訣です。

    高森 らくだ山

  • 怒りを消す方法

    せっかくの連休ですが、台風ですね。日中は雨もたいしたことなく、こんなものかと思っていたら、夜になって風がすごいです。熊本は少し中心から離れていますが、怖いですね。こんな天気だとどこにも行けず、かといって家でテレビばかり見ていても仕方ないので、何かないかと思ったら、運転免許の更新が来ていたのを思い出して、免許センターに行ってきました。午後から行ったのですが、休日のわりに混んでおらず、ぱっとお金を払って視力検査をして講習を受けて終了です。全然待つこと無くスムーズでした。昔は講習では事故のビデオを見せられて気分悪くなる人もいましたが、今日の講習は話だけでした。高齢者の更新は自動車学校に行く必要があるとか、アオリ運転はやめましょうとか、そんな話を30分聞いたらおしまいです。

    せっかく免許センターまで行ったので、そこから大津方面へ足を伸ばして菊陽にある「大谷の湯」という温泉に行ってみました。この温泉は日帰り温泉ランキングで1位だったので一度いきたいと思っていました。国道からちょっと奥に入っているのですが、カーナビで行けば簡単です。行ってみたら大勢のお客さんです。連休ですから、仕方ありません。少し硫黄の匂いのする天然温泉かけ流しでとてもいいお湯でしたが、今日は人が多すぎてゆっくりできませんでした。

    ところで、本を読んでいたら、怒りを消す方法を書いてありました。とにかく怒りから気をそらす努力をするといいのですが、その方法は、怒りと関係ないことを「見る」「聞く」「感じる」ことだそうです。例えば、会社で窓から外の風景を見る、電車の通る音に集中する、風や暑い寒いなどを集中して感じること。そうすると、脳は感覚野(視覚野、聴覚野など)に血流が集中し、怒りを考える前頭葉の血流が低下するとのこと。理屈はわかります。あとは実践です。

    数日前の夕焼け

  • 副作用を気にしすぎると治るものも治らない

    9月は連休が2回もありますね。例年だとシルバーウィークとなるところですが、今年は2つの連休に分散された形です。当院も月曜が休診だった影響で火曜から土曜まで連日いつもの1−2割増しで忙しい1週間でした。そして今週末の連休ですが、あいにくの台風で天気が心配ですね。先週末にこの週末の連休の天気予報を見たら雨90−100%と出ていました。1週間も前から自信満々に高い降水確率だったのですが、一体どこからそれを予想しているのかわかりませんでした。すると、月曜頃にはヨーロッパの気象会社からもうすぐ沖縄南で台風が発生し、週末には九州に接近すると予報が出ました。びっくりです。まだ台風になっていない状況で、1週間後の台風の九州接近を予想していたのがまさに現実となった形です。最近の気象予報の正確さには驚かされます。しかし、気象庁ではなくヨーロッパから発表されたのは私としては意外でした。皆さん、天気には気をつけて連休をお楽しみください。

    先日、レシチンが頭に良いと思って飲み始めたら、以外にも肌がプルプルになったと書きました。このブログを良く読んでいる患者さんは、診察の際に私の顔の艶をまじまじと覗き込んでおられましたが、触ってみないとわからないと思いますよ(笑)。

    ところで、偽薬(ニセの薬)で効果が出ることをプラセボ効果といい、薬の主な作用が出ずに副作用だけ出るというのをノセボ効果と言うそうです。本当は副作用はわずか数%以下なのですが、副作用だけが出るという場合があるのです。なぜかというと、最近は薬局からもらう薬の説明の紙に副作用が書いてあるし、ネットでも副作用の情報が書いてあるからです。不思議と患者さんは薬の主作用には目もくれず副作用ばかり気にするので、気にする人には副作用が出るというものです。本当に治りたいなら、多少の副作用は目をつぶって効くと信じて飲むことです。プラセボ(偽薬)でさえ信じて飲めば効くのですから、信じないで飲んだり副作用を恐れて飲まないのが一番バカバカしい話です。

     

  • 医療AI(人工知能)の時代はすぐそこ

    いよいよGoogleが医療用AI(人工知能)の開発を始めたそうです。アメリカのメイヨクリニックと共同開発するとのこと。メイヨクリニックといえば、全米でトップクラスの病院です。そこにいるベテラン医師の思考パタンをAIに学習させ、更に一人の医者では一生かかっても経験できないほど大量の患者データを学習させることで、すごい医療AIが誕生すると考えられます。診断のつかない患者さんが病状を入力すると、ロボットが必要な検査を指示してきて、その結果を入力するとまたたく間に診断がついて治療方針まで提示する、みたいな世の中がもうすぐ目の前です。医者のいない田舎でもネットを通じて診断が可能になると思います。

    そういう世の中になれば、診断を得意とする総合診療医はAI(ロボット)に取って代わられると思います。内科だけでなく、画像診断をする放射線科医もAIが追い越すと思われます。そうすると、これからの医者で本当に患者さんから必要とされるのは、手術のうまい外科医と、患者さんの話をじっくり聞いていやしを与えることのできる精神科医などでしょう。逆に、血圧や糖尿病などの管理は、ロボットにできます。日々のデータ(血圧や血糖値)を入力すれば、薬をちゃんと飲むようにとか、最新の論文をもとに、もっといい薬を勧めたりと言うことはロボットがしてくれる時代になると思います。

    一方、看護師の仕事はロボットではできません。現在看護師さんたちの業務の半分以上は記録です。血圧などのデータや、患者さんの様子をカルテに書き留めること。これは、入院中の医療が適切だったかの証拠になるため、医療裁判などの際にきちんと記録されているかが需要な鍵となるため、疎かにできません。皮肉なことに、患者さんの世話をするより記録のほうが重視されている世の中です。おそらくロボットがこういう記録の部分を取って代わってくれれば、人手不足の中より良い看護ができる時代も夢ではないと思います。

    グリンピア南阿蘇キャンプ場