むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • あざができやすいのを治す方法!

    毎日晴天が続き、日中の暑さは相当なものです。あたりは麦の収穫が終わりましたが、埃っぽいので麦のアレルギーかと思いますが、喉がイガイガすると来院される方が結構います。この週末は小学校で運動会が予定されているところが多いようです。気温は30度を超える程度ですが、直射日光が厳しいです。運動会で直射日光を避けるためには半袖よりも長袖の方がいいと思います。日傘もいいのですが、運動会の応援などでは他人の視界を邪魔したり、人混みではおもわず目に刺さりそうになるので、注意が必要です。

    ところで、手足をぶつけた覚えもないのにアザができることがあります。(写真;http://www.3nai.jp/weblog/entry/22625.html若い女性や高齢者に多く見られます。老人性紫斑とか単純性紫斑と言います。私は大学を卒業して血液内科に入局しましたので、時々外来にアザができやすいということで相談に来られていました。通常のアザ(老人性紫斑)はなんでもないので治療は不要で、血液内科で専門的に治療する出血傾向は、白血病や血小板減少性紫斑病や血友病などです。

    しかし、治療不要と追い返される老人性紫斑や若い人の紫斑は結構たくさん見かけます。美容の面からも本人はどうにかならないかと思っているわけですが、皮膚科でも血液内科でも相手にしてくれません。老人性(単純性)紫斑は原因不明と言われていますが、実は、この病態はタンパク質(コラーゲン)の不足で血管が弱くなっているのです。肉をしっかり食べるとこが基本ですが、食べたタンパク質が体内でコラーゲンに変換されるためにはビタミンCが必要となります。ビタミンEはビタミンCの働きを手伝いますからこういう場合、ビタミンCかEを2週間ほど飲むと紫斑は綺麗に消えてしまいます。おためしください。

  • 薬に頼りたくないという人へ

    昨日のブログで、途上国の援助には食料を送るのではなく農業や漁業を指導することこそ本当の支援だとかきました。よく考えると、診察のときも同じことがあります。ストレスで眠れないとかご飯が入らないとか下痢するとかいろいろな症状で来院されますが、本物の治療はストレスに対応できるだけの体と精神力をつけることでしょう。いろいろアドバイスして生活を変え、食事を変え、考え方を変えて対応できればいいのですが、今日、今晩をどう過ごしたらいいかと言われると、なにか即効性のある援助が必要となります。

    それは、鎮痛剤だったり睡眠導入剤だったり抗うつ剤だったりします。とにかく今きついのをなんとかしてあげないといけません。生活改善で体が良くなるには何ヶ月もかかります。途上国の援助の例えで言うなら、今まさに餓死しそうな人に畑の耕し方を教えても命は永らえません。今日食べるものが必要です。

    ときどき、安定剤や抗うつ剤は抵抗があるから飲みたくない、何かアドバイスがほしいと言われます。餓死しそうな人に食料を与えず、農業のアドバイスをするようなものです。収穫まで何ヶ月もかかりますが、耐えられますか。本当にきついときはいったん薬(食糧援助)に頼っていいのです。体調を良くしてからじっくり体や精神を作れば(農漁業にとりくめば)いいのです。

  • 自律神経を整える方法

    朝いつものように歩いて通勤していたら、クリニック近くの交差点にはいつものように高校の先生が立って交通整理をしていました。しかし、今日は様子が違いました。以前私はこちらのブログに書いたのですが、高校の先生が生徒が道を横断する際に止まれの横断旗で車を止めてやってさあどんどん渡れ渡れ、と声をかけるのはおかしい、高校生なのだから、自分で止まって左右確認して道路を渡るのが基本で、先生の仕事はその安全確認ができていない生徒の指導であって、手旗信号をすることではない、と前々から思っていました。なんと,今朝の先生たちは、手旗をつかわず、生徒たちに安全確認をするよう促していました。私のブロブを読んでくれたのかどうかわかりませんが、先生が教育というものを考えてくれたことに感謝です。日本が発展途上国を支援する際も食料を送るのではなく農業や漁業の指導をして自分たちで穀物を育てたり、魚をとることができるようにすることが大事だといいます。交通整理もまさにこういう感じです。

    さて、5月の連休も終わり、仕事は平常に戻ってきました。むちゃくちゃ混雑していた先週までとは違って、待ち時間は解消していますが、だんだん5月病の方が増えてきました。今までずっと調子良かったのに、今月になって調子悪いという人がずいぶん増えています。仕事や家庭での環境の変化などがストレスとなって、体調を崩した感じです。

    自律神経の不調をきたしてめまい、ふらつき、不眠、頭痛、などなど多彩な症状を呈している患者さんが何人も来院されましたが、自律神経を正常化するためにやってほしいことがあります。それは、きちんと定時に寝て、朝はきちんと定時に起きる。そして、3食きちんと食べることです。食事の時間も一定にしたほうがいいです。自律神経は食事と睡眠のリズムが悪いと整いません。理屈は簡単ですが、きちんとしようとすると結構難しいものです。

  • 机上の空論にご注意

    昨日から作り始めた干ししめじ。からからに乾燥して小さくなりました。試しにそれでダシをとって味噌汁を作ってみました。干す前より味が濃くて美味しかったです。今度は舞茸を干してみたいと思います。今日はためしてガッテンで血圧の話だったので、これは見ておかないと、と思ってみましたが、大した話はありませんでした。最近はどのチャンネルを回しても健康番組をやっているので、ネタが尽きたのかもしれません。お酒を飲むと血管が拡張して血圧がさがると言っていました。アルコールが血管拡張作用のあることは素人でも知っています。顔が赤くなるのは血管が開いたからです。しかし、喜んでお酒を飲むのはどうかと思います。

    薬理や生理学のテキストではお酒は血圧を下げるというのは常識的に正しいことです。一方、臨床に目を向けてみたらそれは正しいでしょうか?高血圧患者さんに飲むのが好きな人はたくさんいます。二日酔いするほど飲んでも血圧は下がりません。アルコールの薬理と臨床の現場では乖離があるのです。医学とは大抵がこんなものです。やってみるまで結論はわかりません。机上の空論には注意が必要です。

    もう一つガッテンで言っていたのが、握力の筋トレみたいにニギニギと手でタオルのようなものを握る運動で血流が改善するということです。これは血管年齢を若返らせる働きが証明されているので、嘘ではないようです。しかし、ここに潜んでいる落とし穴は、タオル握り運動をして血管年齢が下がれば、本当に心疾患イベント(心筋梗塞や狭心症)が予防できて長生きにつながるのでしょうか?その証明はまだされていないのです。私はこんなに簡単な運動では心疾患は予防できないのではないかと思っています。全身運動(早歩きなど)のほうが優れていると思います。

     

  • 逆流性食道炎はまず猫背を直せ

    関東は大雨のニュースですが、九州は雨が上がってカラッとした晴天に恵まれました。この晴天は今週いっぱい続きそうなので、日光を利用してなにかしようと思い、冷蔵庫にあったしめじを干してみました。1パック分をバラバラにしてザルに広げて日向のベランダに置いておきました。仕事から帰って見ると、カラカラ出来上がりの3割手前くらいの出来です。あと一日干しておくと完全に仕上がりそうです。夜露に当たらないようざるを台所に入れたら、台所がしめじのいい香りでいっぱいです。干すと香りが高くなるだけでなく、ビタミンDも増えます。しいたけ以外にもきのこは干すと美味しくなるようです。保存も効くので、今週は絶好のきのこ乾燥日和です。

    夕方、健康番組を見ていたら座り方の話をしていました。日本人の椅子に座る時間は世界一だそうです。デスクワークが長いという意味だと思いますが家にいてもご飯やテレビ、ネットサーフィンをしながらいつも腰掛けています。逆に言うと日本人より座っている時間の短い外国のひとはどうやって一日を過ごしているのでしょう?座っていないということは立っているか寝ているかですよね。我々日本人からするとよくわかりません。

    座る時間が長いと肩こり、首こり、腰痛などの原因となります。足の筋肉も落ちてしまいます。今日の番組では座り方により逆流性食道炎も起こると言っていました。ちょうど私は今日の外来で患者さんにそのことを説明したところでした。猫背になると、胃と食道の境目の筋肉が緩んでしまいますから胃酸が食道へ逆流しやすくなります。食事をするときは背筋を伸ばしてエレガントに食べるのが逆食防止のコツです。