むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • フクロウ型の人を治療する

    フクロウのような人がいます。いわゆる宵っ張りです。夜遅くまで起きていて朝起きられない。会社では眠くなる。学生なら朝遅刻してしまったり、ひどいときは不登校になってしまう。こういう人を漢方の世界でフクロウ型と呼びます。山本漢方理論で有名な体質です。自律神経失調タイプや朝から低血圧でエンジンがかからない人はフクロウ型に分類されます。

    こういう人は精神科でカウンセリングを受けてもなかなか改善しません。睡眠薬をうまく使えば夜眠れるようになるので、朝からきちんと起きられれば社会生活は問題ないレベルにすることはできます。しかし、患者さんが小中学生で眠剤を使いにくかったり、睡眠薬をどうしても飲みたくないと言われれば、西洋医学的にはお手上げです。漢方の出番です。

    単に朝起きられない、夜はダラダラと携帯などで時間を潰して起きている、という人には苓桂朮甘湯がよく効きます。それに加えて、日中だるい、めまいふらつきがある、という場合、半夏白朮天麻湯が有効です。場合によってはこの2つの処方を合わせて使います。学生で学校に行けないとか遅刻を繰り返すというときはぜひ試す価値があります。その際、プロテイン(運動選手が飲むのと同じ)を併用すると、更に効果的です。