むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 脱水に注意しましょう

    恵みの雨ですね。昨日までの暑さも一段落して、からからに乾燥した空気に湿度が戻りました。植木も喜んでいるようです。ニュースでは先日の北海道の39度の高温で36歳の男性がゴルフ中に熱中症でなくなったということでした。こんなに若くても熱中症でなくなるんだと驚きました。なにか基礎疾患があったのかもしれませんが、それはわかりません。体がまだ暑さに慣れていないというのが問題です。汗をかけないと暑さに負けてしまいます。日頃エアコンの涼しいところで過ごしていると汗をかくことがなく熱中症になりやすいのですが、今の季節では誰でもまだ体が高温に順応できません。私はサウナが好きで、月に1回位ですが、温泉に行ったら何度もサウナで汗を流します。サウナ以外に汗をかく訓練といえばスポーツです。冬の屋外ではあまり汗をかきませんが、ジムのマシンを使えば冬でもどんどん汗をかきます。このようにサウナやジムで汗を流しておけば、大抵の暑さには耐えられると思います。

    血圧の治療薬に利尿剤があります。フルイトランとかナトリックスという名前です。また、利尿薬との合剤でコディオという薬もあります。また、足がむくむという理由で利尿剤を使ってある場合があります。ラシックス(フロセミド)、アルダクトン(スピロノラクトン)、ダイアートといった薬です。こういう利尿剤系の薬剤を飲んでいると年中脱水気味になりますので、夏の暑い時期は脱水に注意が必要です。ただ、勝手に飲むのをやめてはいけません。心不全や腎機能低下などの背景があって利尿剤を使っている場合、薬を勝手にやめると尿が出なくなり、浮腫(むくみ)がひどくなるばかりでなく、息が切れて喘息みたいになることがあります。主治医に相談してから夏場は調節してもらうといいと思います。

    週末の炎天下、ランニングしている中年の人を何度も見かけました。こんな暑い日に走ると汗もいっぱい出て痩せるぞ、と思っているのだったら大間違いです。それは単なる脱水です。後で水を飲めばもとに戻ります。走ったあとのビールが美味いから炎天下走る、というのも危険です。サウナも同じですが、大量の汗をかいて脱水になると血液がどろどろになり脳梗塞や心筋梗塞を起こす場合があります。水分補給は最初からしっかりしておきましょう。また、アルコールは利尿効果があるので脱水をすすめてしまう場合があります。ビールで水分補給はやめておきましょう。