むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 法人化の大詰め

    当院は4月1日より医療法人社団トータルケアむらかみ内科クリニックとなります。法務局での法人の登記は終わっています。医療法人になるのは、経営母体が個人か法人かの違いだけですから、たいした違いはないと思っていたのですが、保健所や厚生局などお役所にとってはぜんぜん違うみたいです。私は軽く考えていたのですが、手続きの多さと言ったら開業したときと同じだけの書類をもう一度全部作らないといけないようです。開設者の部分が法人になるだけなのに、土地の図面、建物の図面、レントゲン設置の図面、X線漏洩検査の結果、などなどきりがありません。土地も建物もなにも変わらないのになぜそこまで一から書類が必要なのか理解に苦しみますが、効率よりも形式を重視する役所ならではだと思います。ここは、黙って従うのみです。

    この度、保健所からめでたく法人としての診療所開設許可を頂きました。これなしには何も進みません。めでたいことです。あとは厚生局に医療機関コードをいただかないといけませんが、これは4月の下旬にしか降りないそうです。このコードがないと国保や社保の手続きが滞るのですが、お役所の決めたスケジュールには逆らえません。

    開業したときは前職をやめて手続きに専念したのですが、今では毎日診療しながらこういった書類作成やお役所とのやり取りをしている時間がありません。今回は司法書士さんの力を借りました。さすがプロです。面倒な書類作成から役所での申請までテキパキとやってくれました。もうすぐ4月です。当院にとっても法人化の大詰めです。

  • オーケストラの指揮者と言う仕事

    「のだめカンタービレ最終楽章」という映画があります。「のだめ」は漫画をテレビドラマ化したもので以前話題だったので、覚えておられる方も多いと思いますが、そのテレビドラマが映画になったものです。Wikiで調べたらもう10年前の映画です!なんと時が経つのは早いのでしょう。当時私はテレビドラマの「のだめ」は見ていませんが、後になってネットにアップされた番組をさかのぼって見られるだけ見ました。玉木宏が指揮者として成長していくストーリーで同じ音大のピアノ科の野田恵(通称のだめ;上野樹里)もピアニストとして成長していく。最初に私がこのドラマにハマったのは使われているクラシック音楽と、指揮をする玉木宏の姿がとても感動的だったからです

    オーケストラを指揮するのは見た目かっこいい仕事ですが、その裏での苦労は並々ならぬものがあります。あまりに個性的な芸術肌の面々をまとめ上げ、自分の音楽に対する理解と解釈と感性とを表現しないといけない。リーダーとしての素質も絶対必要となります。

    病院のスタッフは10名程度ですから、オーケストラよりはるかに小さなグループですが、それぞれの得意な方面で最大限に力を発揮してもらいたいと思います。そして、それだけではなく、全体との調和と協調性を持って私の目指す医療の実現のために力を合わせてもらいたいのです。そういう思いで、週末は「のだめカンタービレ最終楽章」という映画を見たのですが、なんと前編・後編2部構成になっており、合わせて4時間超える大作でした。いい週末を過ごしました。

  • マグネシウムオイル

    足がつったらどうしますか?誰でも経験あると思いますが、痛いですよね。私は、今日久しぶりに足がつりました。病院に行くと、芍薬甘草湯という漢方を処方されることが多いと思います。非常によく効くので、お守りのように持っている方も多いかと思います。しかし、この漢方は毎日飲むと血圧が上がってしまう副作用があります。また、血液中のカリウムが低下してしまうことがあります。私の外来では、芍薬甘草湯がほしいと言ってこられても、めったに処方しません。出しても3日分程度です。

    代わりになるのが十全大補湯や疎経活血湯です。芍薬甘草湯に負けず劣らずよく効きます。これらの処方は血圧が上がったり、カリウムが下がったりする副作用がほとんどありません。こういった漢方以外に、マグネシウムオイルというものがあります。他にもマグネシウムローションとか、マグネシウムスプレーとかいろんな商品があります。マグネシウムは体内でカルシウムと反対の働きをします。カルシウムは筋肉の収縮、マグネシウムは弛緩(リラックス)に働きます。

    カルシウム+マグネシウムのサプリがあり、内服で同時に摂取できるものですが、実はマグネシウムは飲んでも吸収がよくありません。酸化マグネシウムや硫化マグネシウムは下剤に使われているように、飲んでもほとんど吸収されません。そこで内服でなく、ローションの出番です。マグネシウムオイル(ローション)をふくらはぎに塗ってマッサージすると、皮膚からマグネシウムが吸収されます。今日は足がつって痛かったのですが、すぐにマグネシウムオイルを塗ってマッサージしたら、10分ほどで普通に歩けるようになりました。

  • 4367(イチローの安打数)

    暖かくなりました。桜はもうすぐ咲きそうです。一年でも最もウキウキ心躍る季節です。家に引きこもり気味の人も、桜の花見に出ようかという気分になることと思います。おおいに外に出てください。運動しましょう。歩くだけでも体は活性化します。歩くときには足を高く上げることを意識しましょう。すり足はいけません。そのためにも、スリッパではなく運動靴がお勧めです。私はランニングしていたのでシューズにはこだわりがあります。最も信頼できるのはアシックスです。またミズノも良いシューズです。

    ところで昨日おとといと断食の話を書きました。断食中には水だけで過ごすことを勧められていますが、水でも一度沸騰させた白湯(さゆ)がおすすめです。白湯がなぜ体にいいのかはわかりませんが、インドでは、白湯は水の精と温めたときの火の精と沸騰して気化したときの気の精を合わせ持つから素晴らしい飲み物と考えられているようです。実践してみると、白湯の効果はあきらかです。驚きました

    昨日は、イチローが引退を表明しました。彼がすごいのはストイックに練習を積んだ結果のヒーローであるということです。天性の才能もあるかもしれませんが、かなり努力しないと今の姿はないと思います。そういう意味でも努力すると報われるという良いお手本だったと思います。プロ野球選手は億の年俸をもらうとつい努力を忘れてしまいます。イチローみたいに素晴らしい成績を残しながら、長年プロとして活躍できるには並々ならぬ努力があったと思います。

     

  • 春の兆しは体内のビタミンD増加で感知する

    春分の日でした。ずいぶん暖かくなり、昼はYシャツ一枚で外を歩ける程でした。これから夏至にかけてどんどん日は長くなり明るい時間が増えてきます。できるだけ外に出て日に当たりましょう。体は日差しを感知して冬が終わったことに気づきます。冬は体を動かさないで、無駄なエネルギーを使わないようにしようとします。また、寒さで体温を奪われないように脂肪が蓄積して太る傾向にあります。それが、日差しが強くなったのをきっかけに体にスイッチが入り、貯めていた脂肪は燃焼し、体重は減ります。だんだん活発になり、気分も高揚してきます。

    この、春の日差しが強くなってきたのを体内で全身の臓器に知らせるのがビタミンDです。ビタミンDは皮膚に紫外線が当たると合成されます。そこで、春になったら体内のビタミンDが増えてくることが大切なのです。もし、日焼け対策で長袖長ズボン、日焼け止めバッチリ、さらに室内はカーテンをしめていつも暗くしているとか、日中は寝て過ごし、日が暮れてから行動を開始する夜型の人などは春の日差しを感知できず、体は冬眠状態のままとなってしまいます。

    そういう場合、ビタミンDのサプリを飲むことで日にあたったのと同じ効果が得られます。サプリで強制的に春が来た状態にすることが出来ます。元気が出て体調は良くなります。花粉症にも劇的な効果を発揮します。ただ、骨を丈夫にするために処方されている程度のビタミンDでは十分ではありません。体にシグナルを与えて刺激するには十分量が必要となります。