むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 誤解しやすい番組

    「ためしてガッテンで言っていたので、おにぎりを食べました」と患者さんが言うのですが、残念ながら昨日のガッテンは見そこないました。勉強会に参加していたためです。しかし、運良く昨日の番組は録画していたので、今日帰宅してから見てみました。内容は、深夜のどか食いをやめましょうという話です。帰宅が遅いお父さんたちはお腹が空いているものですから、深夜にガッツリ食べてしまいます。あとは風呂に入って寝るだけです。そうすると、血糖は一気に上るのですが、それに引き続いて血糖を下げるためにインスリンが分泌されるため、深夜気づかないうちに低血糖になるということです。低血糖は認知症や心血管イベントのリスクとなります。

    そこで、番組で言っていたのは「間食のすすめ」です。夜遅く帰宅してご飯を食べる習慣の人は、遅い夕食の前におにぎり一つ程度の間食をとりましょうという話です。しかし、おにぎりを食べればいいという単純な話ではありません。夕方おにぎりを食べておくと、空腹が紛れるため<深夜にどか食いしないで済む>というところが大切です。要は「分食することで結果的に炭水化物制限しやすい」ということであって、おにぎり一個分のカロリーを余分にとっていいと言うことではありません。

    しかし、番組を見た人は自分に都合のいい部分だけ頭に残るため、冒頭のように「おにぎり食べました」とその部分だけ実行してしまうのです。もっと番組は誤解を与えないように構成すべきだと思います。無駄にクイズ形式にしたりすると、誤った情報があたかも正解だったかのような錯覚をする場合もあります。せっかくいい番組なのですが、このガッテンの番組構成はいつもイマイチだと感じます。