むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 認知症を治す薬

    認知症を治すと言われる薬は現在日本では4つ承認されています。一番有名なのはアリセプトという薬です。以前はアルツハイマー病を治す薬は一つもなかったので、これらの薬が世に出た時は夢のようでした。しかし、これらの薬が市場に出て早10年、結局、アルツハイマー病(認知症)はほとんど治せていないのが現状です。こういった効果の薄い薬に年間1500億円以上が注ぎ込まれているそうです。一方、近年フランスでは、すでにこういった薬剤の効果は期待できないという理由から保険適応から外されてしまったそうです。

    また、新薬開発もことごとく失敗し、アメリカ大手の製薬会社数社はいずれも新規認知症治療薬の開発から撤退しています。今後当分は画期的な治療薬は出てこないということです。認知症は生活習慣の悪影響が原因と考えられているため、予防法はいろいろあります。血圧とコレステロールはきちんと管理すること。時々、薬を勧められても、薬は副作用が心配だから飲みたくないと言われますが、動脈硬化はノンストップなので、悠長にしてはいられません。次に、血糖です。糖尿病と言われなくても、食後高血糖は確実に血管を傷めます。検診では通常は空腹時血糖しか測りません。試しに食後2時間で測って見てください。食後に基準を超えて上がっているようなら要注意です。

    食後高血糖を抑えるには炭水化物制限が一番です。何よりご飯(お米)が大好き、という人、パン好き、麺好きは要注意です。炭水化物を制限すること、デザートは少しだけにすること、食後に散歩して糖が上がらないようにすることなどを気をつけましょう。また、睡眠薬や安定剤の使用は最小限にしましょう。