むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 当院は通常通り診療しています

    非常事態宣言が全国に適応拡大されました。クリニックはこのような場合、社会のインフラとして必要なので休まず診療します。みなさん、薬が切れたらどうしようと心配されていますが、通常通りやっていますので、ご心配なく。昼にいつものように往診にでかけたら、いつも以上に人通りが多く、スーパーや百均などは車があふれていました。みんな買い出しに走っているのでしょうか?東京を見てわかるように、厳しい外出制限がされたとしても食料品店はあいているので、慌てる必要はありません。みんなが必要以上に(冷蔵庫に入れて腐らせるほど)買いだめすると、一時的に品薄になるので、冷静に行動することが求められます。また、スーパーのレジなどに並ぶことで3密状態となります。感染リスクも高まりますので、無駄な買い物は避けましょう。

    当院も、金曜は思いがけず100名をこす患者さんで冬の忙しい時期と同じ位の賑わいでした。幸い、発熱や怪しい感染症疑いみたいな患者さんは一人も来られなかったので、安全に診療できたと思います。冬場の込み合う時期だったら、インフルエンザとか、普通の風邪などの感染症患者さんがたくさん来ます。それでも私やスタッフは誰もうつりませんから、きっとみんな強力な免疫を持っていると思います。

    このインフルエンザの例でもわかるように、日頃ちょっとずつウイルスに暴露されると発病することなく免疫を獲得できます。自然のワクチンみたいなものです。新コロをそんな気持ちでかかってしまうと大変なのですが、万一無症状でたまたま検査したら陽性がでたような場合、超ラッキーです。それで免疫ができれば向かうところ敵なしです。ただ、今の日本での対応だと、隔離されたりして大変ですけどね。

  • マスクで顔が見えない診療

    最近は患者さんのほとんどがマスクをしています。目は見えるのですが、顔の半分以上が隠れていると、元気なのか元気でないのかわかりにくいですね。特に、気を使われる人は「おかげさまで随分良くなりました」と言いながら、全然良くなっていない場合もあります。その返事が本心なのか、お世辞なのかを見抜くには相手の顔をじっくり見るしかありません。顔全体が見えていれば、瞬時に本当かどうか判断できるのですが、目だけだと、相手を見抜くのに時間がかかります。じっと相手の目をみて、その目の奥に潜んだ感情まで見ていきます。

    一方、診察する私の方ですが、私はマスクが嫌いです。息苦しい、耳が痛くなる、声がこもってお年寄りには聞き取りにくい、などいろんなデメリットがあります。ただ、最大のデメリットはそういうものではありません。実は、いろんな不安を抱えて来院している患者さんに、大丈夫ですよ、心配いりませんよ、と言葉で伝えてもたいして安心してもらえません。そこで、自分の表情を精一杯の笑顔にすると、多くの患者さんは安心されます。目だけでなく、口角もあげて微笑むと、患者さんの表情も鏡のように緩みます。

    しかし、私がマスクをして、目だけで患者さんに安心のパワーを送ろうとすると、顔全体でパワーを送るとき程の効果は出ません。倍以上の心を目の表情に込めないといけません。なので、マスクでの診療は疲れます。しかし、これは私にとっての修行です。マスクで顔を覆って目力だけで患者さんを癒やすパワーを習得できれば、向かうところ敵なしです。

     

    熊本地震(本震)から4年ですね。激動の4年でしたが、コロナ禍であの時よりさらに大変な現在、みんなで力を合わせて乗り切りましょう。

  • 当院の感染対策

    3密を避けるというのがあっという間に常識になってきました。今後、新コロが完全に消えてなくなるということはありませんから、感染患者数が減ってきても油断するとまた出ることになります。したがって、今後ずっと3密を避けることが当たり前の世界が続くと考えられます。都会で人と人の距離が近いことで効率的に仕事をした時代は完全に終わりです。これからはネットさえ繋がっていればどこででも仕事できる世界となるので、地方の田舎暮らしがトレンドになると思われます。東京より福岡、福岡より熊本、熊本より八代、人吉という感じで人の流れは集中から分散へと変わっていきます。

    さて、クリニックも人が集まると3密になってしまいます。そこで、対応策としていくつか考えています。まず、発熱患者さんは別待合に入っていただきます。また、診察もできるだけ手短にして、スピーディーに行います。いつもと変わりないと言う場合は、わずか1分程度で処方箋を発行します。聴診器もできるだけ患者さんの肌には触れず、聴診にかける時間も通常の半分ほどにしています。ただし、肺炎を疑う場合や喘息、心不全などはの場合はちゃんと時間をかけて聴きます。これだけでも、待合の込具合はかなり改善しています。どの時間帯もわずか数名しか待合にはいない状況で診療できています。

    診察室のドアノブや椅子、テーブルなどは1日に10回以上消毒しています。室内は24時間換気システムがすべての部屋についているため、常時換気しています。診察の際に、一人診るたびに手をアルコール消毒するか水で洗っています。新聞にあるようなオンライン診療は、テレビ電話システムの構築やオンライン決済(クレジット払い)、薬局から薬の配達の流れなどを考えると、すぐに対応できませんが、時代の流れですから重要検討事項とさせていただきます。

  • 新しい世の中の幕開けはもう始まっている

    週末、外出自粛でおとなしく過ごしましたか?私はこの週末も、台湾ドラマをたくさん見て満足な週末でした。台湾ドラマは長いので家で過ごすにはもってこいです。30話以上あります。長時間見ていると、だんだん単語が聞き取れるようになります。不思議です。

    今回のコロナ騒ぎは単なる感染症の問題ではありません。これまで何度も書きましたが、これを機に社会が大きく変わります。経済も今後誰も経験したことがない不況に陥るでしょうが、そこから社会制度がガラッと新しくなり、とにかく職を失ってもみんながなんとか生きていけるだけの社会保障制度が生まれてくると思います。ベーシックインカムと言われていますが、国民全てに生活保護みたいな感じです。それを行うにはそれを裏付けるだけの税収が必要です。そこで、どんどん働いて稼いでくれるのが人工知能AIロボットです。タイミング的にはAIロボットが稼いでくれたお金でみんなが生活できるのはもう少し先でしょうから、それまでは、貯蓄や赤字国債でつなぐしかないでしょう。

    そこで、「コロナ怖い怖い」といっている暇があったら、これからの新しい時代にベーシックインカムで救済されて生きるのか、自分の力で働いて稼いで、税金を収める側になるのかを考えて動き始めないといけません。あっという間にそういう時代に突入します。急速に広がってきたテレワークを見るとわかると思います。やってみれば、家で結構仕事ができるのです。電車もバスも飛行機も使わず、世界のどこにいる人とも一斉に会議して決済してあとはAIロボットに指示どおりに働かせればいいのです。低コストで効率良い仕事ができるようになります。もうそういう世が始まっていることに気づかないといけません。

  • 腹部偏頭痛

    土曜日は仕事が終わってから内科クリニック院長と小児科クリニックの院長と3人で情報交換会をしました。どこも当然ながら新コロの影響があるのは避けられませんが、それぞれ自分にできる精一杯のことをやっています。医療関係は不況の影響を受けにくい業種なのですが、今回ばかりはそうでもありません。なぜなら、病院で感染が広がるからと言う理由で受診を控えるからです。当院はさいわいほとんど受診患者さんが減っておらず、昨年同月と比べても変わらないのですが、これからどんどん不況になり、失業者が増えると大変です。また、マスクも消毒用アルコールも入手困難な状況で、きちんと感染対策をしながら業務を全うすることが困難になりつつあります。今日、幸い医師会から消毒用アルコールが手に入るかもしれないという情報で、ホッとしたところです。

    情報交換会では、いつも最近経験した珍しい症例報告をします。私は、SIBOと呼ばれる小腸内細菌過剰発酵の症例を提示しました。いつもお腹が張ってガスが多いという人は、腸内細菌の異常発酵が原因です。納豆やヨーグルトなど発酵食品は健康にいいのですが、このSIBO患者さんにとってはマイナスです。避けるべき食材です。また、小麦も悪影響となる場合が多く、パンや麺、お菓子類は避けるべきです。

    友人の内科院長が提示したのは腹部偏頭痛と呼ばれるもの。これは面白い疾患です。通常頭痛は頭が痛い。それは当たり前ですが、腹痛だけが起こる偏頭痛がある。これを腹部偏頭痛といい、トリプタンなどの偏頭痛薬が腹痛に効くらしいです。これは疾患を知らないとお手上げですが、知っていれば治療は難しくないはずです。いい勉強になりました。