むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • お金の手わたし方

    日曜は朝から熊本市内で東洋医学会でした。当番制で九州各県持ち回りで開催されるのですが、今回はホストでした。学会の企画、準備、プログラムの印刷から発送、当日の受付、進行、司会などみんな手で分けして行いました。

    うちのクリニックからも医療事務の職員さんに受付を手伝ってもらいました。受付には大学の学生アルバイトも雇ったのですが、やはり日頃病院で受付をしているだけあって、プロは仕事が違います。お金を扱う仕事というのは、案外難しいものです。お金(参加費)を払っていただくには、「いくらです」というのをはっきり伝えないといけないし、いただいた金額を間違いないか確認しないといけないし、お釣りを確実に手渡す。いろんな質問に対して適切に答えるなども大事な仕事です。見ていると、学生バイトさんたちは真っ直ぐ立っているのもきつそうです。日ごろ勉強が忙しくてインナーマッスルを鍛えていないからでしょう。ダラーとして私語も多く、一から鍛えなおさないといけないという感じがするのですが、たった数時間の受付のバイトですから、鍛える暇もなく終わりです。

    もう一つ受付をしていて気がつくのは、参加費を支払う参加者側のお金の払い方にいろいろあることです。ポケットからくしゃくしゃに折り曲げた1万円冊を出す人、長財布からピシッとしたお札を出す人などいろいろいます。またお金を手渡す際も、ぽんと無造作に置く人、きちんと手渡す人などいます。私たちは店で売り手側の仕事をあまりしたことがないのでこういう場面でお金を受け取る体験をすることが少ないのですが、今回は本当に勉強になりました。やはり、お金というのは大事なものなので、綺麗に長財布に揃えて入れた方がいいと思います。男性の場合、二つ折り財布でもいいと思うのですが、中が整理されていないようだといけません。また、手渡す際に大切なお札をポンと無造作に渡すのは良くないですね。失礼とかそういうのではなくて、自分が受けるサービスに対する対価としてお支払いするお金ですから感謝の気持ちが必要ではないかと思います。それは、お金に対して「おかげで今日はいい勉強ができます」でもいいし、相手に対して「今日は勉強の機会を与えてくれてありがとう、ご苦労様です」という気持ちでもいいしどんな感謝でもいいと思うのです。誰でも自分の財布からお金が出て行くのは気持ちいいものではないと思うのですが、それが浪費になるか投資になるかは本人の気持ち一つだと思います。投資であれば、いつかそのお金が自分のところに帰ってきます。それも、最初に払った以上に増えて帰ってくるのです。

    しかし不思議なことにたいていの場合、浪費の時の方が瞬間的な喜びが大きいのでお金払いが気持ちよくできるのではないかと思います。たとえば、おいしい物を食べた時、好きな洋服やバックなどを買った時、嬉しくてその額を払うのはほとんど苦になりません。本当は投資の時こそ気持ちよく支払わないといけないなーと思ったのです。

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  • 古方と中医

    漢方の定例勉強会に参加しました。講師の先生は東京在住の中国らかきた中医学の先生です。季節柄、冷え症の治療、食養生、風邪の治療などを習いました。

    私はこの先生から習い始めてからすでに15年以上経っています。おそらく過去に何度も同じテーマで話していただいたことと思いますが、漢方があまりに奥深いことと、私たちドクターは医学部の医学教育では全く漢方を系統だって習っていないために、何度も同じことを聞かないと理解できないのです。

    しかし、今日改めてこのテーマでの話を聞いて、自分が今まさに冷え症や風邪の患者さんに処方している漢方薬は中医学の先生の話される内容に完全に一致していることが確認できました。面白いことに、日本の漢方は中医学とは別に日本古来の古方という流派が存在します。この流派は江戸時代に日本が鎖国していた時代に中国のもともとあった漢方医学が日本独自の解釈で発展し、今に伝えられているものです。富山の漢方や東京の慶應や女子医大などの漢方教室はこの流派です。一方、熊本はわりと中医学の人が多く存在します。

    古方と中医学のどちらが優れているかという議論はさておき、漢方外来での診察方法から処方に至るプロセスが全く違うので、とても興味あります。同じ漢方を専門とする仲間の間でも同じ土俵で話しができないくらい違うのです。実は来週熊本で東洋医学会があるのですが、こういう学会でも、古方と中医では全くと言っていいほど議論が噛み合いません。治療を受けられる患者さんには関係ないかもしれませんが、漢方を専門とする私たちの裏事情としてそんな世界があるということをご紹介しました。

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  • 漢方勉強会〜テーマは頭痛〜

    毎月定例で漢方の勉強会を開催している。私もその世話人の一人で、先月と今月は司会進行の当番だった。今回の講師は東京在住の中国の先生。熊本にはしょっちゅう来ていただいているので、気楽な関係。日本語は流暢で、なんでも教えてくれる。今回は頭痛をテーマに、中医学的な解説をしていただいた。

    西洋医学で頭痛と言えばバファリンとかロキソニンで飲めばとりあえず治るというものだが、片頭痛の人はなかなか簡単には治らないし、特効薬と言われている片頭痛薬は1錠が千円近くするため、あまり気軽に飲むことができない。一方、漢方ではその人の体質に合わせて10種類以上の処方の中から最も合っているものを選んで使う。したがって、同じような頭痛でも、自分に合う薬が必ずしも他人の頭痛に効くとは限らない。その辺が漢方独特で面白いし、深みがある。

    なかでも厄介なのは、薬物乱用性頭痛という疾患だ。薬物乱用と聞くと覚せい剤や麻薬のようなものを思い浮かべるが、この頭痛は頭痛薬(鎮痛剤)の飲み過ぎで起こる病気だ。つまり、頭が痛いから頭痛薬を飲む。飲めばしばらくいいが、その頭痛薬のせいで次の頭痛が誘発される。また頭が痛むから頭痛薬を飲む、の悪循環が始まり、どうしても断ち切れなくなり、薬物乱用に陥るのだ。これを直すには頭痛薬を絶たないといけないのだが、それは辛いこと。頭が痛いのをなんとか我慢させて痛み止めを使わないでいると、やっと悪循環から抜け出せるというものだ。しかし、それほど意志の強い人はなかなかいない。

    そこで漢方の出番だ。漢方で頭痛の起こりやすい体質を治療すると、次第に頭痛の回数が減ってくるので、自ずと頭痛薬を飲む回数も減る。その結果、薬物乱用性頭痛からも苦労せずに自然と離脱できるよいうものだ。僕の外来でもこのような漢方薬併用でうまく行った患者さんは何人もいるので、今では自信を持って漢方を使うことで頭痛薬から離脱へと導いている。頭痛に困っている人は是非ご相談ください。(クリニックはH28年9月1日オープンですので、お急ぎならメールをください murakaminaika096@gmail.com)

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  • 霊芝の話3

    霊芝の話の続報です。

    昨日も薄く作った霊芝の煎じ液を一日3回に分けて飲みました。利尿効果や利胆効果があるのではないかと思います。いつもより尿量が増え、あまり気にはなっていなかったのですが体のむくみが取れてきて、手指が細くなりまぶたも軽くなった気がします。とにかく、いつもより体が軽くて軽快です。きっとデトックス効果があるのでしょう。それなりにストレスもあるし、お酒も飲むし、何十年分もの老廃物がたまっているかもしれません。そういうものが、霊芝を飲み始めてから体から抜けてきた気がします。

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    昨夜は、私の送別会を兼ねて医局の先生と博多の中洲まで飲みに行きました。中洲には山笠の山車が飾られていました。美しい。中洲では涼しい夜風に吹かれながら屋台で天ぷらやラーメンをいただきました。博多は地震がなかった分アジアからの観光客も多く、本当に元気に賑わっていました。熊本もやっと活気を取り戻しつつありますが、雰囲気は全然違います。羨ましい。飲んで帰って、霊芝をちょっと飲んで寝ましたが、今朝も目覚めはスッキリでした。

  • 漢方の勉強会

    漢方の勉強会が毎月あります。今月は世話人を頼まれていたので、水俣で漢方薬局を営まれているY先生をお招きして勉強会を行いました。

    Y先生はとても漢方に対する造詣が深く、ただの漢方薬局の先生ではないのです。北朝鮮まで人参の買い付けに行ったり、買ってきた生薬を自分のところで色々加工したり、なんでもできる先生です。古典を読んで理解し、それを実践してみる、トライアンドエラーの賜物と思います。もともと漢方というのは数千年前から人間が人体実験的にいろんな生薬の組み合わせを試してきて、有効性が確認できたことだけを当時貴重だった木を薄く削ったものを紙代わりにした本に記して後世に伝えてきたものなので、その有効性は既に実証済みなのです。もちろん副作用や安全性に関する情報も3000年の歴史の中でわかっています。

    このような漢方のことを勉強するには、どれだけ時間があっても足りません。日々勉強です。何千年分の歴史、先達の理論などを知り自分のものにすることは、仕事というより趣味に近いかもしれません。人生最後まで勉強だと思います。事実、漢方の勉強に来られている先生方を見ると、70歳、80歳を超えても勉強会に参加されています。西洋医学ではあまり見ない光景でしょう。漢方薬を扱うのはそれだけ面白く、やりがいがある仕事だと思います。

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    写真はエキネシアという花ですが、アメリカの原住民の間では風邪に使うハーブ(薬草)です。今ではアメリカのドラッグストアに行くと、エキネシアという錠剤の風邪薬はどこででも手に入ります。