むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 休日出勤

    日曜日は地域医療センターの出動協力で朝早くから勤務でした。日曜の救急外来ですから、発熱や下痢の人が大勢来られました。まだインフルエンザは1名しか出ませんでした。地域医療センターは医師会病院ですから、夕方から夜にかけての時間帯や土日祝日は常勤医でなく私たち開業医が当番で外来を担当(出動協力)しています。みんな2−3ヶ月に1回の協力ですから、医療センターの電子カルテの使い方も熟知しておらず、思ったように素早いペースでは診察できません。とにかく入力に時間がかかります。おそらく、これは私たちが慣れていないだけでなく、採用している電子カルテのシステムが古すぎて使いものにならないのだと思います。今はもっと優れた電子カルテがたくさんあります。ここの電子カルテは私が15年ほど前に国立病院で使っていたものと同じなんです。いまだに使えているのが奇跡です。

    また、この病院はとても古く建て替え計画が進んでいるところですが、現状古すぎてスタッフの動線がかなり悪くなっています。陪席についている看護師さんもすぐにどこかいなくなっていまいます。カルテを回したり、インフルエンザの検査の検体を提出に行ったり、とにかくあちこちへと動き回っています。そのたびに診察がストップします。

    朝8時頃には救急車も入って現場はいそがしくしていました。そんな中、患者さんがえらい剣幕で怒鳴り込んできました。救急病院なのにいつまで患者を待たせるんだ!その人のカルテを見ると便秘と書いてあります。いろんな理由で外来がスムーズでない救急外来と言うのは働く方も待つ方もストレスですね。

    地域医療センター の医局にあった観葉植物

  • 能動的に生きよう

    バスに乗ったら降りるときにボタンを押さないといけません。横断歩道も押しボタン式ならじっと待っていてはいつまでも渡れません。このように、人生は小さい決断と行動を繰り返しています。誰かに指示された通りとか、流れに逆らわないようにとか、受け身のまま流されると、自分の望んだような人生にはならないかもしれません。

    どうしたほうがいいか考えがまとまらないときは、基本的には好きな方、楽しそうな方、興味のある方が進むべき道だと思います。悩んだ末に、いばらの道を選択して最初はきついかもしれないけど、将来性を考えてとか、給与の面を優先して、という考えでは、やはり後になって後悔することが多いような気がします。好きこそものの上手なれという言葉のとおりです。

    仕事が忙しいとか、子育てで手一杯とか、親の介護に時間を取られるという場合、ほとんど自分の時間を人のために費やしているような気がするかもしれません。しかし、長い人生そういう時期もあるかもしれませんが、ずっとではありません。レストランで食事を選ぶ際には誰かと同じものでなく自分の好きなものを注文するとか、些細なことでいいと思います。日頃から自分の人生を自分の決断で方向づけるよう心がけるといいと思います。

  • 水素水と水素吸入

    先日統合医療学会で玉名医療センターの赤木院長の発表で水素吸入をした人はがんの生存率が飛躍的に伸びたというものがありました。さらに、水素吸入をした頻度が毎日の人と週に2−3回の人、週1回の人を比較すると、回数が多いほど生存率が良くなっていました。驚くべき効果です。もちろん水素に抗癌作用があるわけではありません。抗がん剤その他の治療と組み合わせるとその効果が良くなるのです。その理由は、水素が活性酸素と反応して水になると、活性酸素は消去されてしまうからです。しかも水素と言う物質は世の中で最も小さな分子です。原子1個に電子1個でHとなり、それが2個合わせてH2という水素分子となります。

    そのものすごく小さな分子は体のどんなところでもたやすく入っていきます。血液中のみならず各臓器へ分布します。そこで、頭でも、肝臓でも炎症を起こしている部位や血流が低下して活性酸素が発生していればそこで活性酸素を消去してくれます。まさにアンチエイジング的効果です。使った人の口コミをネットで読むと、化粧ののりが良くなったとか、疲れが取れた、よく眠れる、などいろいろ書かれています。

    スポーツの世界でも水素水(水素を溶かした水)で水分補給をすると運動で発生した活性酸素を消去してくれるのでパフォーマンスが上がると言われています。しかし、水に溶ける水素量はたかがしれているのと、時間が経てば抜けてしまうので、保存流通が難しいのが難点です。その点、水素ガスの吸入は量もおおく、さらなる効果が期待されます。とりあえず自分で水素吸入器を買って試してみようと思います。効果が良いようならクリニックでも皆さんに使っていただけるよう考えたいと思います。

  • 東区の勉強会

    診療後、勉強会に参加してきました。今回の会は東区で循環器を標榜しているクリニックと日赤の循環器内科との病診連携の会です。同じ循環器を専門としている人同士ですから商売がたきではありますが、気心の知れた仲間です。和やかな勉強会でした。勉強のテーマは糖尿病です。

    最近は新しい糖尿病治療薬が出てきてこの分野は飛躍的に進歩しています。いままで内服薬やインスリンで躍起になって治療していた高血糖は結局頑張って下げても心血管イベント(心筋梗塞やそれに伴う死亡)を減らせなかったということで行き詰まっていたのですが、新しくでたSGLT2阻害剤は心血管イベントや腎不全をを抑制する効果が証明され、ホットな話題になっています。今となってはこの薬を使わないことが罪のような時代の流れです。

    当院でも多くの患者さんにこの薬剤を処方しています。血糖が下がるだけではなく心血管イベントを抑制するというプラスαの部分が大切です。私たちがなぜ血糖治療をするかというと、心筋梗塞などで早死にしないようにという思いがあるからです。それがなければ血糖がいくつでも関係ない話です。それはともかく、時代は一気に変わりつつあります。糖尿病治療は新しいステージにはいりました。

    北中洲

  • ナイアシンのつづき

    昨日ナイアシン(ビタミンB3)の重要性について書きましたが、一つ書き忘れたので追加します。ナイアシンはアルコールの分解にもとても重要な働きをします。したがって、ナイアシンが不足するとアルコールの分解が遅くなります。逆に、ナイアシンをしっかりとっておくと二日酔いしにくくなります。これから年末にかけてお酒を飲む機会が多いと思います。ナイアシンをしっかりとっておけば、二日酔いしないだけでなく、肝臓の保護にもなります。私はiHerb.comというサイトでアメリカのNowという会社のナイアシンアミドを買っています。アマゾンでも購入できます。日本のメーカーではDHCのビタミンBミックスの中にナイアシンが若干入っています。これだけでも二日酔い対策にはなります。

    通販サイトでナイアシンを検索すると、ナイアシンとナイアシンアミドという2つが見つかると思います。本当はナイアシンの方がいいのですが、ナイアシンをのむとナイアシンフラッシュと言ってカーと暑くなったり蕁麻疹のようなのが出ることがあるそうです。そこで、ナイアシン初心者はナイアシンアミドの方が安全です。ノー・フラッシュ・ナイアシンと書いてあるものは大丈夫です。ナイアシンアミドで体が慣れれば、本物のナイアシンもいけると思いますが、その際も少量から試してください。

    人を2つに分けると、聞いた知識を頭にしまってしまう人と、実践してみる人に分けられると思います。もちろん実践する人の方が進歩します。結果何もなくても行動しなかった人と同じです。良い結果が得られれば、一歩前進です。何もしないで立ち止まっていてはいつまでもそこにいるだけです。是非、このブログで得られた知識が自分に役立ちそうだと思えば実践してみてください。

    博多 天神 新天町