むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 肩こりを治すには

    一日診察室で仕事をしていると、パソコンを操作する手と患者さんと話す口以外何も使いません。足腰の運動不足にならないよう、暇なときはスクワットをしたり、通勤は歩いています。おかげで足の運動はできていると思います。一方、上半身は全く使いません。パソコン操作に必要な指の運動だけです。姿勢も一定だと、血流が悪くなります。その結果、肩や首が凝ってきます。私だけでなく、会社づとめの多くの方が似たような状況だと思います。

    そのような症状に漢方だと桂枝茯苓丸加薏苡仁という処方があります。筋肉の血行を良くします。私がよく使う処方にもう一つ、麻杏薏甘湯というものがあります。この処方も筋肉痛をとるのに非常に効果的です。このふたつの処方に共通の生薬は薏苡仁(ヨクイニン)です。薏という字が入っているのでわかると思います。薏苡仁ははとむぎです。健康茶にも入っていますね。

    西洋薬だと、ミオナールという薬がこった筋肉をほぐしてくれます。私の外来ではかなり多用しています。私自身が自分の肩こりに使っているのはビタミン剤です。肩こりは筋肉に溜まった乳酸が痛みを起こしています。乳酸を分解するにはビタミンB3(ナイアシン)が必要です。また、乳酸をエネルギーとして再利用するためにビタミンB1が必要になります。ゆっくりとお風呂で温めて血行を良くし、筋肉に溜まった乳酸を血液中に流し、肝臓でビタミンの力で分解するのです。

  • 嗚呼、風邪で病院にかかる日本人

    1.17はあの阪神淡路大震災から25年でした。寒い時期だったんですね。昨日のように思い出します。そしてこの週末はセンター試験ですね。現行のセンター試験は今回が最後だそうです。例年センター試験のときには大雪が降ったりしてたいへんな季節ですが、受験生の皆さんは頑張ってください。

    風邪の患者さんが多いですが、今年はインフルエンザは非常に少なく、検査をしても陽性に出るのは毎日数名です。熱が出てもあわてて来院せず一晩くらい様子を見てから検査を受けましょう。タイミングが早すぎると正しい結果が得られません。私は滅多に風邪を引かないのでインフルエンザの検査も受けたことないです。ちょっと怪しいと感じたらビタミンCを1時間おきに1000mg飲みます。合計8~10gほど飲めばほとんど治ります。また、漢方なら板藍根(バンランコン)です。お茶のように美味しく飲めます。当院向かいの凌雲堂薬局で手に入ります。

    先日バラエティー番組で世界各国出身の人達がひな壇に座ってコメントしていました。話題は、日本に来てびっくりしたこと。アメリカ人が言っていました。「日本人は風邪で病院にかかるんですね。アメリカでは考えられません。寝てれば治るじゃないですか」それはアメリカが医療費が高いからでしょう、と言う話になっていましたが、「寝ていれば治るのにどうして病院に行くの」というのは真実だと思います。家で寝ていれば人に移すこともありません。本当はインフルエンザの検査もタミフルも高齢者や免疫の低下した持病のある患者さん(例えばがん患者)だけでいいのです。若くて元気な人は無駄な医療費を使わないようにしましょう(といいたいけど、学校や職場の人はそれを許してくれないのが日本の変な常識ですね)。

    生花です。何かわかりませんが迫力があります。新高輪プリンスホテルにて

  • ダッチオーブンを買ってみました

    先日、古くなったジャケットを断舎離しようと思いたち、せっかくなのでリサイクルショップに持っていきました。すると「ジャケットは当店では取り扱っていません」と言われたので、「それならただでいいです、寄付します」といったところ「それはできません。では1着1円で買い取らせていただきます」ってことで、2着持っていったので2円もらいました。その上、免許証の確認など結構面倒な手続きが必要でした。まあいいか。クローゼットが広くなったから。

    その後、店内をウロウロしていたら、アウトドアコーナーがあり、キャンプで使えるダッチオーブンが売ってありました。うちにはアメリカに留学中使っていたダッチオーブンがあるのですが、大きくて重いので、大勢で食べるなら便利ですが、少ない量の料理には向いていませんでした。今回見つけたのは少し小柄で使いやすそうだったので、買って帰りました。2500円でした。2円もらって2500円払って帰った計算です。

    ダッチオーブンは野外で焚き火料理に使うだけの器具ではありません。自宅のIHでも使えます。鉄の鋳物はIHの熱効率がよく、とても熱くなります。IHのパワーを落として料理できます。また、重い蓋のおかげで無水料理が美味しくできます。野菜から出る水蒸気が逃げずに肉野菜が蒸し焼きになりとても美味しいです。塩コショウだけで十分です。そして、鉄が料理に溶け込むので鉄分の補給になります。何よりいいのは、食材を入れてとろ火でコンロにかければタイマーを掛けてほったらかしでいいのです。本を読んだりテレビを見たりしているうちに料理が完成します。2500円のダッチオーブンのおかげで自由な時間が増えました!

    今回購入したダッチオーブン(メーカーなどは不明)

  • 美味しい店など検索しない:自分の感性で生きる

    皆さんはおいしいレストランを探すときに食べログなどのネットの情報や口コミを調べますか?多くの人は調べると思います。なぜか?せっかくなら評判のいい店で食べたいと思うのは当然だからです。それは理解できますが、私は一切調べません。学会などで知らないところへ行っても、どこどこの有名なレストランを目指していくとかはしません。ざっと地図を見て、駅と繁華街などの位置関係を頭に入れたら、それ以上は何も調べません。行ってみて、適当に歩き回ります。歩いているうちに、飲食店の並ぶ通りをみつけるし、いい匂いに誘われて店を決めたりします。

    外国でもそうです。去年は数回ソウルにいきましたが、いずれも地図やガイドブックなどはもたずにとにかく歩き回って面白そうなところとか、美味しそうなところを見つけました。後で帰国してから「るるぶ」などを見てみたら、自分でたまたま食べた店がいくつも紹介されていました。なーんだ、自分が見つけたと思ったけど、みんなこの店を知ってたんだ、と思ったりします。

    私が、ネットで下調べをしないのは、勘を養うためです。そして、決して失敗したくないという完全主義を捨てています。自分の勘で美味しいかと思ったけど食べてみたらたいしたことなかったとか、そういうことまで含めて楽しい経験になると思っているからです。もちろん、自分との相性もあります。ネットで評価されていない店も、自分にとってはとても美味しい上に居心地良かったという場合もあります。映画もそうです。評論家の意見や口コミの評判なんて関係ありません。自分の感性にどれだけ響くかが大事なのです。人の評価を鵜呑みにしないで自分の感性で生きることは、他人任せにせず自分で自分の生き方を選択している実感があり、充実感も違うと思うのです。

  • メモすることの有用性

    昨日は「話し方」の本を読みましたが、今日は「やりたいことを全部やる!メモ術(臼井由妃:著)」を読みました。タイトル通り、メモすることで自由な時間を手に入れ、目標を達成し、充実した毎日を送れるというものです。私も、メモに関してはとても興味があります。以前はフランクリン・プランナー(7つの習慣)のシステム手帳なども使っていました。メモすることで人生計画を長期、中期、短期に渡って常に見渡すことで、今日しないといけない行動が自然と決まってくるという感じです。

    しかし、去年ぐらいから私のメモに対する考えが変わりました。予定を書くだけでなく、その日の出来事を振り返って書くのです。日記みたいにたくさんは書きませんが、今日はこんな事をした、それがどういう結果だったとか、いくらかかったかとか、感想を書いておくのです。予定しか書き込んでいない手帳は読み返すことはありませんが、そういう記録を書いておくと、読み返して役に立つことがたくさんあります。

    今日読んだメモ術の本では必要なことをとにかく書き出すことで、今の自分にとって大切ないこと、捨てるべきこと(時間の無駄となること)など取捨選択できるので時間管理ができて、必要なことに集中できるという趣旨でした。たしかにそのとおりです。私も忙しくてやりたいことを全部する暇はありませんから、常に取捨選択しながら生活しています。