むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 3月7日は当番医です

    3月7日(日)は休日当番医です。午前9時から午後5時まで診療します。風邪症状のある患者さんは、別室で対応する予定ですが、もし、発熱患者さんが多い場合、車内で待機していただくことになります。順番が来たら携帯で呼びますので順番をお待ち下さい。当院ではコロナの検査はできませんので、症状に応じた薬(解熱剤や咳止めなど)にて様子を見ていただきます。肺炎を疑うような激しい咳、呼吸苦などを伴う場合、最初から検査のできる病院に行かれることをおすすめします。

    最近は風邪なのか花粉症なのかなやむ症例があります。自覚症状で喉が痛いとか、倦怠感などが強い場合は風邪の可能性が高いと思います。一方、花粉症で鼻詰まりがひどいと副鼻腔炎になって、頭痛や発熱を伴う場合もあります。これは風邪ではありませんが、抗生剤など適切な治療を要します。眉間や頬などをげんこつで軽くコンコンと叩いて骨に響くような痛みがある場合は副鼻腔炎です。

    副鼻腔炎は、抗生剤をつかえばいったんおさまりますが、慢性鼻炎(アレルギー性鼻炎)が続くと繰り返します。耳鼻科では抗生剤をそのつど出されるのですが、当院は漢方治療で慢性鼻炎の体質を改善します。体質によりいくつかの候補の中から患者さんごとに処方を決めます。以前から書いているようにビタミンDも有効ですが、のむ量が足りずに効果が出ていない方を見かけます。薬は効果のある適切な量を適切な期間飲むのが大切です。効果が出ない低用量をダラダラと飲んでも意味がありません。

  • マックユーザーにフレンドリーでない行政

    今日は患者さんが少なめでのんびりだったのですが、私は結構バタバタしていました。なぜかと言うと、確定申告の書類がそろわず、あちこちに電話して書類を送ってほしいと頼んだりしていたからです。一つは大学病院。組織が大きすぎて、問い合わせにも時間がかかります。つぎに、国民年金、電話したら、基礎年金番号を言わないと先に進まない仕組み。名前や電話番号では検索できないのかと思いますが、仕方なくいったん電話を切って、年金番号を調べました。次に、医師国民健康保険組合。こちらは番号を言わなくても名前と住所で本人確認できました。それにしても、面倒なことばかり。このところ、コロナの助成金申請とか、ワクチン説明会とかいろんなことに振り回されてゆっくりした時間が全く取れず、後回しにしていた確定申告がいよいよ切羽づまって動かざるを得ないタイミングでした。最後は税理士さんに頼むのですが、ぎりぎりになって申し訳ない。もっと早く動くべきでした。

    もう一つ、手間取ったのは、税金をオンラインで支払うダイレクト納付というやつ。国税庁のサイトとMacの相性が悪く、どうしてもウインドウズパソコンでないとスムーズに行きません。仕方ないので、手持ちの古いウインドウズパソコンを出してきて動かすのですが、遅い。なんとか、税金の納付は完了しましたが、完了のページをプリントできず、結局パソコン内にPDFで保存して、それをクラウドにアップして、マックで開くという面倒なことになりました。もっとMacユーザーにも優しくしてほしいです。

    そんな中、コロナワクチンの医療機関調査がありました。こういう文書も国や県はウインドウズ仕様のエクセルで送ってくるのですが、マックで作業しようとするとマクロがおかしくなったりして仕事になりません。先日買ったおもちゃのようなアンドロイドタブレットで開いてみたらきちんと作業ができました。こういうところもマックユーザーの試練があります。それでも私はMacを使い続けますよ!

  • 休職と復職をめぐる難しい問題

    最近、製薬会社からもらった薬品のパンフレットに面白いことが書いてありました。精神科医を困らせることランキング。順番は忘れましたが、会社のストレスで仕事にいけなくなった人の復職可能かどうかの診断書。たしかにこれは困ります。休職しているときはすっかり元気になって、もう大丈夫と思っても、職場へ向かったところ到着する前から動悸がしたり息苦しくなったり、吐き気がして結局自宅に後戻り、ってことがよくあります。結局のところ、主治医に復職可能か判断しろというのは責任転嫁です。行ってみないとわかりません。

    その点、しっかりした企業は、復職プログラムを準備してくれるので、最初の1-2週間は午前中勤務、その後3時までの時短勤務。そして次に5時までの勤務。その後通常勤務でも残業なし、みたいに段階的に慣らし勤務をさせてくれます。職場のストレスの場合、本当は部署を変えてもらったり転勤するのがストレスから離れるという意味では手っ取り早いのですが、会社の規模によってはそれが叶うとは限りませんから、焦らずじっくりやってもらいたいものです。たまに、職場から、完全に治るまで出てくるな、と言われるところがありますが、それは、間接的にクビを宣告しているものと捕らえます。

    私たち医師は患者さんの味方ですから、その人が会社でどんなに失敗ばかりしても、人並みに働けていなくても弁護します。会社が強硬な姿勢を取る場合、弁護士さんを紹介したりして患者さんを守ります。しかし、あまりに理不尽な対応をされる場合、それとなく転職を勧めます。しかし、暴力夫に悩む奥さんの相談の場合、さすがに離婚したら、とは言えません。医者は患者さんの話を黙って聞く(傾聴する)のが良くて、あまり具体的なアドバイスは良しとされないからです。

  • オンオフをはっきりする

    3月3日はひな祭りですが、なぜか奇数の月にイベントがあります。1月1日元旦、5月5日こどもの日、7月7日七夕、9月9日重陽の節句。11月11日は?わかりません。一方、偶数の重なる日はなにもない。2月2日、4月4日、6月6日など。どうしてでしょうね。雛飾りはさっと片付けないといけないと言われていますが、同じ流れで、クリスマスツリーもクリスマスが終わったらすぐに撤去します。イベントは区切りが大事なのでしょう。

    毎日の仕事も区切りが大事だと思います。定時に終わらない仕事を残業し、それでも終わらない場合持ち帰ってこなしている。そういう人が大勢います。そして、ある時燃え尽きて体調を壊して来院されます。やはり、日々の生活にはオンオフがはっきりしていないといけないと思います。仕事が終わったらきっぱり終わりにして、家庭のことに集中する。家族のための時間、そして、自分のための時間を過ごすこと。とても大切だと思います。

    携帯やメールが家庭に仕事が入り込む要因になっています。何かあったら連絡して、とは言うものの、本当に24時間対応していたら体がもちません。私の場合も100名近い訪問診療の患者さんがいますが、夜間に連絡があるのはよほどのときだけです。たいていは老人ホームのスタッフなどで対応されます。おかげで、私は家ではブログを書いたりWEB講演会に参加して勉強したり、海外ドラマを見たりと充実したアフタファーブを過ごしています。

    萌の里

  • 本治と標治

    花粉症が増えています。去年は少なかったのですが今年は随分多いみたいです。私はビタミンDの5000単位を週2回飲んでいたのですが、少しくしゃみや目のかゆみがでてきたので何度か多めに飲んだらおさまりました。やっぱりよく効きます。処方できるならみんなに出してあげたいのですが、保険が効かないのでそういうわけにもいきません。ネットで買う方法を聞かれたら教えるのですが、時間がかかるので皆さんに説明する暇はありません。なにしろ、ネットで買ってもらって花粉症が治ってしまっては、当クリニックにとって1円も特にならないし、近隣の耳鼻科の先生も商売上がったりになってしまいます(笑)。ブログを丁寧に読んでくれた方だけが得をすることでしょう。それでも、質問があれば聞いてください。買い方などはちゃんとお答えします。

    治療には症状だけをとる対症療法(漢方では標治という)と体質からきちんと治す(漢方では本治という)2種類があります。例えば花粉症を抗アレルギー剤で治すのは標治。薬が切れるとまた鼻の調子が悪くなります。一方、ビタミンDで体質改善をして花粉症がおこらない体を作るのは本治でしょう。漢方で体質改善する方法もあります。これも本治に近いです。このように、今の治療が標治か本治かを意識することは大切です。

    不安障害で、安定剤(デパスやソラナックスなど)を欲しがる患者さんがあとを絶えませんが、もちろんこれは標治です。薬が効いていると不安は和らぎますが、薬が切れるとまた調子悪くなる、の繰り返し。治ったようで治っていない。一方、抗うつ剤や鉄剤、ビタミン剤などを組み合わせて不安の根っこからきちんと治す方法があります。少し時間がかかっても、本治をしなくては意味がないのは説明するまでもないと思います。

     

    令和3年3月3日3並びのひな祭りです。