むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 玄米は糖尿病やメタボにいい

    玄米は白米より消化に時間がかかり、食後の急激な血糖上昇がなく糖尿病にいいと以前から言われていました。米ぬかの部分に含まれる食物繊維やビタミンがいいのでしょう。

    今日は糖尿病の勉強会に参加しました。演者の琉球大学の先生が玄米食を1日1回食べることで体重減少、コレステロール低下、血圧低下の効果があることを証明して論文にされていました。これは、玄米が糖尿病患者さんにいいというだけではなく、メタボ(肥満、高血圧、高脂血症)の改善効果があるということです。朝ごはんでも晩御飯でもいつもの白米を1食玄米に置き換えるだけでいいそうです。また、玄米で作った甘酒でも同様の効果があるそうです。

    ただ、玄米甘酒の場合は糖分を含むため、メタボの人にはいいでしょうが、本物の糖尿病の人の場合は血糖上昇に注意が必要です。玄米の甘酒はなかなか売ってありませんが、自作可能です。私は作ってみたことがあります。まず、玄米をおかゆくらいに柔く炊いて、市販の麹をそれに混ぜて40度くらいで半日ほど保温します。炊飯ジャーで蓋を開けっぱなしで保温する方法もあるようですが、私はヨーグルトメーカーを使って作りました。美味しくできますよ。

  • いじめは見苦しい

    テレビをつけると一日中森友問題をやっていますね。国会でもこの話題ばかり。テロのこととか、北朝鮮のミサイル問題とか、韓国の問題など日本を取り巻く世界はとても不安定で話し合わないといけないことはたくさんあるはずなのに、みんな足の引っ張り合いばかりやっています。いじめにしか見えません。見ていて見苦しいと思います。結局みんな国政より首相の揚げ足取りの方に一生懸命です。

    こういう大人のいじめはきっと日本中あちこちで起こっていると思います。会社のために一生懸命働いてきたのに、みんな理解してくれない、きちんと評価してくれないと言って、私のクリニックに来ます。普通の人なら鬱になってしまいます。そう考えると政治家は強いですね。よく耐えられると思います。

    鬱になってしまった患者さんがよくいうのは、自分は強いと思っていた、まさか自分が鬱になるとは・・・。そう、鬱になるかどうかは心の強い弱いではないのです。風邪みたいに突然やって来ます。そして、かかってしまったらなかなか自力では治りません。誰かに相談するのが一番です。一人で悩まないでください。薬もあります。落ち込んだ心を持ち上げるには薬を使った方が早く治ります。風邪の治療と同じです。周りの同僚が鬱になったときは励まさないで見守ってあげてください。鬱の人は「頑張れ!」と言われるのが一番辛いのです。

  • のどの違和感

    慢性的なのどの違和感で来院されるというのが結構あります。喉に何か詰まった感じとか、梅干しの種がひっかかった感じ、ビーフジャーキー(干し肉)が喉につかえた感じ、魚の骨がひっかかった感じ、などなど人によって表現は違いますが、のどの違和感の訴えというのはたくさん見られます。芸能人が咽頭がんとか喉頭癌とか聞くと、自分も癌ではないだろうかと思って心配になるし、心配すればするほどのどの違和感は強くなる。そんな感じです。

    大抵は耳鼻科にいってスコープで覗いてもらい、異常なしと言われます。心配ないと言われても、症状があるのは事実だし気になって仕方ない、という人は、何件も病院を変わります。胃カメラをしたりCTを撮ったりします。なかには逆流性食道炎と診断され、胃酸を抑える処方で治る場合がありますから、検査自体は無駄ではありません。しかし、どう検査しても何もないという場合に漢方に救いを求めてこられることがあります。漢方では、そのようなのどの違和感は気の流れが悪いと診断して、処方します。もっともよく使われるのは半夏厚朴湯ですが、最近は耳鼻科や消化器の先生もこのあたりの処方は使われますので、私たち漢方専門医のところに来る患者さんは半夏厚朴湯を使ったけど治らなかったという場合が結構あります。そういう時は、患者さんの虚実、寒熱などの体質をもう一度じっくり考え直す必要があります。

    また、循環器の専門医としての目で見ると、不整脈や狭心症でも喉の違和感が出ますから、心臓の検査(心電図や心エコー)は忘れずにしておいたほうがよいと思います。

  • 体の痛みと体のひずみ

    腰や膝が痛いとレントゲンを撮って骨が変形しているとか、軟骨がすり減っているとか言われます。ではなぜ右とか左とか片方に症状が出たりするのでしょうか。

    大抵は日頃の癖で左右差があり右か左のどちらかの体をたくさん使った結果、片方の腰や膝に症状が出るのだと思います。私の仕事を例にとると、机に向かって左側に患者さんが座ります。パソコン(電子カルテ)は真正面にありますから体は前を向き、首は左側に捻った姿勢になります。そうするとどうしても首や腰に負担となります。椅子に座るとき膝を組む癖があると、どちらかにひねった姿勢となりますから、これも問題です。大抵の仕事はこのように左右アンバランスさが出てきて体の負担になります。まっすぐ正面を向いていても右利きならペンを右手で持つ、マウスを右手で操作する、など右が前に出やすいので、自然と体がねじれます。私はそうならないようにマウスを置いて患者さんにまっすぐ向き合います。患者さんと話しているときはキーボードを打ち込みません。

    体の歪みを矯正する整体は引っ張ったりぐいっと押したり、背骨や首の骨をゴキゴキするイメージですが、実際にはそれだけで体のねじれは取れません。揺らしの運動が効果的です。体の力を抜いてゆらゆらと単調に揺らすこと、これが矯正に効果的です。バランスに気をつけながら肩の力を抜いてゆっくりジョギングするのも効果的です。とにかく、時間をかけて体を動かすことがひずみを矯正してくれます。私の外来でも患者さんに針治療と同時に軽く整体治療をする場合があります。結構効果的です。

    写真は森都総合病院のMRIです。3テスラだそうです。すごくいい性能です。

     

  • 二日酔いに効く漢方

    最近は歓送迎会のシーズンですね。実は漢方薬には二日酔いに効く処方があります。

    テレビのCMなどを見るとウコンが効くような感じですが、漢方薬の方がウコンよりはるかに効きます。何種類か有効な処方があります。一つではないのです。私がよく使うのは黄連解毒湯と五苓散です。それぞれ単独でも効くし、合わせるとさらにパワーアップします。他には柴苓湯、小柴胡湯、インチン五苓散などです。その時の体調や各人の体質によって使い分けますが、どれもよく効きます。飲みに行く前にあらかじめ漢方を飲んでおいて、後から追加でまた飲んでおくと二日酔いはかなり抑えられます。幹事さんなど、大事な接待の場で酔っ払って失敗は許されない、しかし自分一人飲まないわけにもいかない、そんな時に便利です。

    もう一つ、最近確実に効くと実感したのが霊芝です。霊芝とはサルノコシカケです。ガン患者さんが免疫をあげて抗がん作用を期待したり体力をつけるために飲む漢方の印象があると思います。この霊芝を煎じて飲むと二日酔いは防げます。おそらく肝臓の保護効果があるのと、デトックス効果があるようです。しいたけのスープを苦くしたような香りと味なのですが、苦味が有効成分だそうです。その効果を知ったら手放せないかもしれません。実は霊芝には水溶性成分とアルコール溶性成分があるそうです。そこで私は水で煎じた霊芝の煎じカスを焼酎につけてアルコール抽出してさらに楽しんでいます。2度美味しいのです。