むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 書道展で素晴らしい書にしびれました

    私が中学時代の担任の先生から連絡があり、書道展に出品しているので時間があったら見てね、と言われました。県立美術館分館で開催されている清香会書道研修部あゆみ展という会です(6月25日が最終日:入場無料)。案内状をよく見たら県立第一高校創立120周年記念しらうめ芸術祭と書いてあります。もしかしたらこの元担任の先生は第一高校の卒業生なのかもしれませんが、詳しくは聞いていません。展示会場に入ろうとしたら、記帳するところがありました。さすがに習字の展覧会を見に行く人たちは習字の先生や生徒さんたちが多いと見えて、記帳に書かれた氏名などの達筆なこと、自分の字が恥ずかしい。私はボールペンで記帳しましたが、横には筆と硯がおいてあって本格的に記帳する人もたくさんおられました。飾っていいくらいの字ばかりで驚きです。

    その書ですが、私が想像していたものとは全く違う世界でした。TVで出てくる古文書(細川さんが誰々に送った書簡みたいな)とか、枕草子とか、百人一首に出てくるような草書体の踊るような躍動感ある書です。なんて書いてあるかほとんどわかりませんが、文字の配置が芸術的ですばらしい。書道は日本が世界に誇る芸術だと感じました。

    私が訪問診療しているホスピタルメントにも書道教室があり、お年寄りたちは昔とったきねづかで素晴らしい書を書かれます。日本には書道、茶道、生け花、俳句(狂句)などなど年を取ってからも楽しめるものがたくさんあります。思うに、若い頃にやったことがあるから年をとっても楽しめるのであって、私みたいに茶道も生け花も俳句もたしなんだことのない人が年を取っていきなりそんな世界に入っても難しいのではないでしょうか。お稽古ごとはいつ始めても遅くはないと思うのですが、できることなら若いうちにかじっておくと豊かな老後につながるのではないかと思いました。

  • 多忙な毎日です

    今日はクリニックの消防点検がありました。クリニックは公共施設と同じように多くの人が出入りすることから、非常口のサインや消火器の設置など消防法で定められた規則通りに運営しないといけません。当院を建設したときには建設業者さんや設計士さんが規則通りに作ってくれて、建物引き渡しの際に消防署からチェックに来られたので、それで済んだと思っていたら、毎年検査して消防署に報告しないといけなかったそうです。私はそのことをすっかり失念していました。また、コロナ禍のためと思いますが、消防署からも何も指摘されず何年も経過し、今になりました。今回消防署の立入点検に際して、先月あらかじめ専門の業者さんに設備の点検を済ませてもらっていたので、今日の消防の点検は書類審査だけで10分足らずで終了しました。来年からは業者に定期的に入ってもらうように頼んであるので、その書類を消防署に出せば、今回みたいにスムーズにチェックが終わるはずです。つい先日は保健所の立入検査もあり、このところ立て続けにこのような動きが出ているのは、コロナが5類になりやっと役所も機能を取り戻しつつあるのだと思います。

    診療のあとは、医師会の心臓検診班会議に参加しました。前回、タクシーのベテラン運転手さんに教えてもらった裏道を通ったら医師会ヘルスケアセンターまで30分たらずでついたので、今日もその道を通りました。確かに速い!会議では私達が手分けして判読した何千という心電図の山があり、その中から精密検査に来てもらう生徒さんたちを抽出します。二次検診は毎週土曜日の午後に班員みんなで手分けしてやっています。学校が夏休みに入る前に全員の精査まで終わらせるのが使命です。

    4月から始めたNHKラジオハングル講座と中国語講座は今日で50回目の授業でした。一日も欠かさず今のところ続いています。難しいですが、毎日コツコツ続けることで確実に賢くなっています。そのうちソウルや台湾などに旅行に行ってレストランや夜市で現地の人と話せたらいいなと思います。

     

    ジェーンズ邸:地震前は水前寺公園横にありましたが電車どおりから見えるところに移転しました。地震で被害を受けたため、完全に解体して再建されました。

  • みねばりの櫛のパワー

    漢方を専門にしていると、患者さんの「気」を意識します。気が多いか少ないか、気がきちんと流れているか、というのを見極めながら処方を決めるのです。気の流れといえば、気功は中国では東洋医学の一分野として普通に扱われています。太極拳も気の流れを意識した運動です。熊本東方医学研修会という勉強会があり、去年から私が主催して漢方の勉強会をやっていますが、私がひきつぐ前は気功でもヨガでも患者さんの役に立つならなんでも勉強しようという会でした。

    そのつながりで、気功の達人の坂本先生という方と出会い、その方が亡くなる最後の数年主治医をさせていただいた関係ででいろいろ教えていただきました。その坂本先生の妹さん(木村先生)も気功の達人で福岡に在住でしたが、実は、その木村先生も最近なくなったと聞き、とても残念です。坂本先生は水道町で気功の体操教室を長年されており、門下生もたくさんおられます。そのうちの一人は時々私に会いにきてくれるのですが、坂本先生から受け継いだ気功体操をボランディアで教えておられて、うれしい限りです。私は漢方薬で気を動かしますが、当然体操や気功で動かすこともできます。うまく行けばそれで人は元気になるし、痛みもとれます。

    私も気功体操はちょっと習ったのですが、人に教えたりして見せるほどの技術はありません。その坂本先生の形見で頂いたのが木曽のみねばりというツゲのような硬い木でできた櫛です。坂本先生は、これで髪の毛を整えてもいいのだけれども、痛いところをこの櫛で軽くこするとすごいパワーがあるよ、といわれていました。たしかにその天然木で作った櫛のパワーはすごいと感じた私は、台湾の夜市で見つけたくすの木の櫛とか楽天でみつけた木曽のみねばりの櫛なども手に入れてパワー比べをしてみたのですが、坂本先生の形見の櫛が一番でした。先生は、旅行中にふと手に取ったらあまりのパワーに驚いていくつか買ってきたと言われていたので、どれでもいいわけではないのでしょう。

    今日は木村先生の訃報を聞いて、不思議な思い出話を書きました。

  • 少子化対策について考える

    蒸し暑い一日ですね。気温こそ30度は超えていませんが、汗ばんできついですね。仕事でスーツなんて着ている人はお気の毒です。わたしたちは薄い半袖白衣なのでそんなに大変ではないし、訪問診療で外出するときはマラソン用の速乾性Tシャツの上にペラペラのスクラブ(術衣)なのでなんとかこの暑さも乗り切れます。

    私はほとんどTVを見ないのですが、一日で1回か2回ちょっとTVをつける時間があります。朝5時50分と夕方6時50分頃です。どちらも天気予報がある頃なので、まず天気予報を見てそのあと始まる朝のニュースや夕方のニュースを出だしの10分ほど見ます。あとはネットがあるので見る必要はありません。昨日はその習慣で夕方TVをつけたら天気予報もニュースもなし、ぶっちぎりで首相の少子化対策の会見を生中継していました。それって明日の天気予報より重要か?と思いました。こんな時間にわざと会見を当ててこないでほしいです。迷惑以外何者でもない。

    その少子化対策ですが、児童手当とか、そんなもので少子化が改善して、じゃあ子供をもう一人作ろうということになるはずないです。そもそも男女平等の教育が行き渡った現在、女性も勉強していい大学に進学していい会社に入ります。せっかくのキャリアを出産子育てで中断できない。結婚もどんどん晩婚化しているし、結婚しない人も増えている。その風潮の中で児童手当など焼け石に水。みんなが勉強して、いい仕事について、たくさん稼ぎたいと思っているのだから、働きたい人にはしっかり働いてもらいたい。足りない分は外国人を入れて人口を保つほかないと思いますが、いかが?

  • 趣味の語学

    当院にかかりつけの患者さんで人間国宝並みに素晴らしい作品を作られる陶芸家の方がおられます。外国の美術館にも所蔵品として納められているほどの実力です。毎年賞を受賞されているのですが、ちょうど今週末は鶴屋東館で西部伝統工芸展というのが開催されており、見ることができました。毎年作品を展示されており、私が実物を見たのは今年が3年目になるのですが、これまでで最も素晴らしい作品でした。緻密な淡くて細かな色使いと精密なデザイン。私はご本人からどのようにして作ったのか、工程を説明してもらって、なるほどと思ったわけですが、陶芸の審査員でさえ、説明がないとどうやって作ったのか見当もつかないほどの技法だそうです。13日(火)まで見ることができます。写真をお見せしたいところですが、残念ながら撮影を禁止されていました。

    さて、毎日ハングル講座と中国語講座を聞く習慣は4月から一日も欠かさずやっています。だいぶ講座も進んできて、難しくなってくるのですが、毎日たくさんの知らない単語がでてくるのでだんだん記憶がついていかなくなります。その点中国語は漢字なので、字体は日本で使うものとはだいぶ異なりますが記憶に残りやすい。一方ハングルは記号みたいなもので、読めたとしても単語の記憶がないと全然意味不明です。その上日本語と同じように助詞の「てにをは」に相当する言葉が相当数あり、前後の単語の関係でいろいろ変わる規則があるので、相当難しいです。NHKでハングル講座を学び始める前はドラマを見ることで耳学問で聞き取れるようになっていたのですが、実際の単語を講座で知ると、思っていたのと正確な発音が違っていることが多々ありました。

    これは、韓国語の母音や子音が日本語よりたくさんあり微妙な違いがあることもあり、また、一文字が子音+母音+子音の組み合わせになったものがあり、最後の子音(パッチム)がくっついていると単独ではあまり発音されないけど次に文字が来るとその文字と合わさって発音されるという規則があり複雑なのです。文字を知らなかった頃はそういった細かい発音ができなかったのに、字がわかることで正確な発音が理解できたというわけです。語学の勉強は面白いです。