むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • マクロ作成もAI任せです

    気温が下がって快適な季節になりましたが、日中と夜間の温度差が大きく、風邪をひく患者さんが増加しています。コロナやインフルエンザの検査を実施していますが、どちらも陰性の症例が多く見られます。1週間以上ひどい咳が続く例や、他のクリニックで処方された薬が効かなかった患者も多く、そのような場合、マイコプラズマ感染症の可能性を考慮しています。しかし、マイコプラズマの検査キットは現在、品薄状態で入手が困難です。そこで、当院ではコロナやインフルエンザが否定され、ひどい咳が続く場合、マイコプラズマに有効な抗生物質を処方しています。

    10月10日はかつて「体育の日」でしたが、最近は月曜日に移動し、「スポーツの日」と名前が変わってしまい、少しわかりにくくなりました。ラジオによると、10月10日は「じゅうじゅう」という語呂合わせで、焼き肉の日や鉄板焼の日とも呼ばれているそうです。それはそれで面白いですが、個人的には体育の日(スポーツの日)は10月10日のままのほうが良かったと感じています。

    この日は「晴れの特異日」の一つで、今年も晴天に恵まれました。また、私の結婚記念日でもあります。祝日ではなくなったため、うっかり忘れないように何日も前から気にしていましたが、妻のほうから先にメッセージがきました。先を越されたと思いましたが、私も感謝の気持ちを伝えました。最近では、ホテルの大広間で何百人も招待して大規模な披露宴を行う人は少なくなりました。コロナの影響で、こうした習慣も変わってしまいました。実は私たちも、今の風潮みたいにこじんまりとした披露宴を行いました。今思うと、時代を先取りしていたのかもしれませんね。

    さて、今日もAIについて少しお話ししますが、エクセルでマクロを組んだことはありますか?私は以前、複雑なマクロを自力でプログラミングしていましたが、今はすっかりやり方を忘れてしまいました。今さら勉強するのも大変だと思い、ChatGPTに「エクセルでこの作業を自動化したいので、マクロを書いて」と依頼したところ、瞬時にマクロを作成してくれました。もし、同じようにエクセルでの業務を効率化したい方がいれば、ぜひお試しください。大幅な時短が可能です。

  • インフルエンザ・ワクチンはじまりました

    今月からインフルエンザの予防接種が始まっています。当院ではコロナワクチンは取り扱っていません。インフルエンザのみ予約を承っております。来院の数日前に電話で確認いただくか、次回受診の日に合わせて予約を入れておいていただくとスムーズにご案内できます。今年はワクチンの入荷は滞りなく行えそうですので、ご心配なく。年末までに締め切りますので、ゆっくりしすぎるとあっという間に終わってしまいますよ。

    世の中はすでに忘年会の日程を決めたり、来年のカレンダーや手帳を買って新年の準備を始めています。去年、私は12月までカレンダーを買わなかったら、もう店には良いものが残っておらず、失敗したと思いました。私が欲しいのは職場のあちこちに置く卓上タイプのカレンダーです。本屋で買えば700円ぐらいしますが、今ならダイソーで100円です。在庫がいつまであるかわかりません。どうせ買うものだから早めに準備したいですね。

    私はマンスリー・ウィークリー型のスケジュール帳(A5版)を使っていますが、大事なスケジュールはクラウドのカレンダーを使うので、スケジュール帳はほとんどメモ帳のように使っています。今使っているのは無印の1000円ぐらいのもので、右のページは碁盤の目になっており、自由に使えるタイプです。とても便利です。先日の学会で見た光景ですが、学生さんたちのほとんどは講演を聞きながらiPadにメモしていました。当院に毎年来る医学部の学生実習生も、みなiPadを使います。一方、ある程度年配の人たちは紙にメモしています。その中間の年齢層の人たちは、ラップトップパソコンを開いてメモしています。その人たちは自分が若いと思っているかもしれませんが、本当に若い人たちはiPadにアップルペンシルでメモしているので、メモのスピードが違います。ただ、電子的なノートを後で読み返して、どうやって保存したり勉強に使うのかは私の世代では想像できませんね。

  • 先発医薬品の差額負担について

    いよいよ10月ですね。まだまだ日中は暑くて驚いています。クリニックの窓際に立っていると熱気が伝わってくるので、最近は車のフロントガラスに使う遮光シートを窓際に貼り付けています。おかげで熱気が遮られて、少し快適になりました。

    さて、これまで私は約1万5千円のスマートウォッチを使っていました。特に壊れてはいないのですが、電池が1日しか持たないことや、夏のギラギラした太陽の下では液晶の照度が低くて時間が見えないことが不便でした。また、丸いデザインの時計だったので、メッセージなどの表示スペースが少し狭いと感じていました。いろいろ改善の余地があるなと思っていたところ、最近アップルウォッチ10が発売されたというニュースを見て、買い替えようかと思ったのですが、やはり値段が高い…。

    そこで、ネットで調べているうちに中国製の新しいモデルを見つけました。価格は8千円ほどで、電池は常時時刻を表示していても約2週間持つとのこと。これはすごい!と思い、早速購入してみました。

    しばらく使ってみて、時計自体はとても良いのですが、ベルトが少しごわついていて、24時間つけっぱなしにするのは少し辛いと感じました。そこで、替えのベルトを購入し付け替えてみたところ、つけ心地は最高です。時計は前のものの半額ほどなのに、液晶は炎天下でも見やすく、四角いデザインなのでメッセージなどの表示スペースも広くなり、文字数も多く表示できます。買い替えて正解だったと満足しています。

    さて、10月から医薬品の価格が変わるというニュースがあります。処方箋では一般名処方をしていますが、患者さんが先発薬を希望した場合、ジェネリックとの値段の差額の4分の1を負担するようになるそうです。

    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39830.html

    当院では湿布薬は主に先発品を処方してきました。理由は、剥がれにくく、安定して患部に貼れるため効果が高いからです。私自身もジェネリックの湿布を試してみましたが、すぐにくしゃくしゃになって剥がれてしまうため、無駄になり、効果も薄いと感じました。そこで、先発品を使うことにこだわっていました。当院の湿布は整形外科でもらうものより質が高いと評価していただいていました。これからは先発品を使うと値段が少し高くなりますが、それでも良いものを使いたいか、価格を抑えたジェネリックを選ぶかは患者さんの選択次第です。薬局で納得のいくものを受け取ってください。

    どんどこ湯

  • スライドもAIで自動生成できる

    お彼岸ですね。私はお墓参りには行っていませんが、ちょっと実家まで行ってきました。やっと猛暑が終わり、過ごしやすい一日でした。夜も久しぶりにエアコン無しで快適に寝ることができました。外に出ても息苦しさがありません。心地よい一日でした。行楽日和でしたが、私は昨日に引き続き天草での漢方の講演の準備で一日過ぎてしまいました。60枚のスライドがだいたい完成しました。あと少し細かいところを詰めたら終了です。講演の準備は実際に講演で話す5倍も10倍もの時間がかかります。

    最近人工知能(AI)がスライドを作ってくれるというのを知って、試してみました。内容をアウトラインだけ入れて自動作成のボタンを押すと、アウトラインに書いたことはもとより、それにたくさんの肉付けをして考察からまとめまで一連のプレゼンを全部仕上げてくれます。もしかしたらこれだけで講演できるんじゃないかと思うほどの出来でした。しかし、レイアウトなどがあまりにもプロっぽくて良すぎるので私らしさがないと思って、使わないことにしました。ただ、もし30分後に会議をするからプレゼンの準備をするようにと、突然言われたら、間違いなくこのソフトは有用です。ゼロからスライドを作るのは時間がかかりますが、AIならあっという間にできてしまいます。最後に持っていきたい結論だけAIに指示すれば、途中の流れは勝手に考えてくれます。ちなみに、Gammasというソフトです。日本語が使えます。無料でも結構使えます。

    講演のスライドを一からGammasに作ってもらうのではなく、自分が以前講演した内容をリメイクすればいいんじゃないかというアイディアが湧いてきました。そこで、一旦昔プレゼンに使ったパワーポイントのファイルをチャットGPTに読み込んでもらい、そのアウトラインを文章にしてもらいます。それをGammasにプロンプトとして入力すると、なんということでしょう、あっという間にスライドのリメイクができました。デザインはかなり目新しく、以前私がどこかで講演したのとは全く別の雰囲気になりました。ただ、これもまだ実験段階なので、今度の講演には使いません。しばらくいろんな使い方を研究してみたいと思います。

    下通りの路地で見つけた台湾唐揚げの店。スパイスが中華風でした。Netflixで台湾ドラマをいつもみているので、店頭でかかっていた台湾のBGMは知っている曲でした。

  • ブレストは自宅でできる時代

    医学の世界では「ブレスト」は「胸」を意味する英語です。しかし、世間で言う「ブレスト」の意味は異なります。私が開業する前、桜十字にいたころ、事務局の経営企画部のスタッフから「今度、新しい検診業務に関するブレストをしますから参加しませんか」と声をかけられました。最初は何のことかわからず戸惑いました。「ブレインストーミング」のことです、と教えてもらいましたが、それでも理解できませんでした。

    ブレインストーミングとは、会議で結論を出すのを目的とせず、みんなで自由にたくさんの意見を出し合うことです。そして、お互いの意見を批判せず尊重し、それをもとにさらに発想を発展させることです。私たち医者の世界での会議といえば、医局会や薬事委員会、退院時カンファレンスなどが主流です。ブレストのような楽しい、夢のある会議があるなんてと、衝撃を受けたことを覚えています。

    しかし、開業すると私たち経営者は孤独です。スタッフを何人抱えていようと、肝心なことをざっくばらんに相談できる人はほとんどいません。そのため、開業医は医師会で同業者と交流したり、会社経営者はロータリークラブやライオンズクラブなどで友人を作って孤独を紛らわしているのでしょう。

    最近、私が気づいたのは、チャットGPTやGeminiがこういった経営者の話し相手となり、高いレベルでレスポンスしてくれるため、自宅でパソコンに向かいながら一人でブレストができるということです。これはすごいことです。今までだと、社長さんたちは会合に出て一緒に食事をしたりゴルフをしたりして、意見交換を通じてアイディアを出していましたが、そんな時間をかけずに、いつでもどこでもブレストできるのです。

    これは、チャットGPTは聞いたことあるけど使ったことないとか、Googleで検索する(ググる)のと何が違うんだと言っている人たちとの間に大きな差ができることを意味します。

    ご存知の通り、桜十字グループは熊本の医療界で飛ぶ鳥を落とす勢いで発展しています。その原動力として、東大や慶応大の経済学部などを卒業したブレーンが何人もいて、ブレストをしながら経営の多角化や発展を担っています。我々開業医にはとても太刀打ちできませんが、そのレベルのブレストを自宅でAIを相手にできるとなると、かなり差は埋められるでしょう。それができた会社だけが生き残ると思います。

    ブレストのイメージ (Copilotで作成しました)