むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • よく食べる人は元気

    食が細い人は治療が難しいです。なんとか食べてもらおうとあれこれ考えますが、反応してくれないときはお手上げです。胃腸の調子が悪くて食べられない場合、胃腸機能を改善することでなんとかなるのですが、とにかく食欲が無いという人は治療困難です。スルピリドなど食欲増進作用のある薬を使いますが、反応してくれないと次に打つ手がありません。入院中なら点滴もありますが、通院患者さんだと限界があります。

    処方でビタミン剤をだすと、保険で査定されます。最近は湿布や花粉症の薬まで保険外しの話題で持ちきりですが、ビタミン剤も市販されているため保険では厳しくなっています。しかし、食が細い場合、ビタミンなどは絶対に不足しているので、体調維持にビタミンサプリは必須です。ぜひ、買ってでも飲んでいただきたいと思います。

    こういう、低栄養に対する取り組みを以前から頑張っている会社があります。ネスレです。ネスレといえば、コーヒーやキットカットの会社です。最近はネスカフェアンバサダーというインスタントコーヒーを機械で入れる仕組みを仕掛けて話題ですが、食が細くて健康に問題がある人用にいろんな補助食品を開発しています。先日友人の先生から味も良くて食べやすく、高カロリーのゼリーがあるというので、早速ネスレから購入手続きをしました。当院から訪問診療している患者さんには実費で小分けしたいと思います。その他、栄養不足が気になる方で興味があればご相談ください。購入方法をお教えします。

  • 私のサプリ:セリン、レシチンも仲間入り

    御存知の通り、私は毎日大量のビタミンやサプリをとっています。今日iHerb.comから新しいサプリが届きました。いまは毎日10種類くらいを飲んでいますが、これからあと2つ増えます。いま飲んでいるのは、ビタミンA10,000, B50, C1000, D10,000, E400, K100,ナイアシン、ビオチン、オメガ3,アルギニン・シトルリン、亜鉛50、マグネシウム250です。これらのうち、ビタミンA,D,Kは週1回で、それ以外は毎日です。今日届いたのはホスファチジルセリンとエッグ(卵由来)レシチンです。

    セリンとレシチンはリン脂質という栄養素です。細胞膜に含まれる重要な栄養素ですが、脳に運ばれてコリンという神経伝達物質の材料となります。したがって、頭の働きが改善し、認知症の予防効果や治療効果が期待できます。この2つのサプリを取ることで、私の思考力がどのように変化するのか今から楽しみです。

    会社などであまりに忙しいため、睡眠も食事も犠牲にして働いた結果、ある日突然思考能力が低下して、今までみたいに仕事ができなくなった、頭が働かない、といって来院される患者さんがあとをたちません。まずはゆっくり睡眠を取ること、食事をおろそかにしないことが大切です。睡眠薬によっては認知症を増やす心配があるので使用する際には注意が必要です。このような患者さんに今回のレシチンやセリンが効果的かどうかはこれからの検討課題です。

     

    久木野温泉「四季の森」から高岳、烏帽子岳を望む

  • 中国は想像より遥かに進んでいる

    昨日のブログで博多のキャナルシティにある無印はすごくいい店だったと書きました。熊本のはどうかなと思って、COCOSA4階にある無印に行ってみました。ここには何度か行ったことがあるのですが、やっぱり普通の店でした。キャナルにあるのとは雰囲気が全然違います。無料のコーヒーは見つかりませんでした。本屋コーナーはなぜか店舗のいろんな部分に分散しておいてあったので、本の全体量は結構あるようでしたが、一箇所にまとめておいてないので、本を見たいと思ったら広い店舗全体をあるき回らないといけないし、きっと全部は見れずに見落とすと思います。私が博多で買ってきた漢方関係の本も一部は熊本店でも見つけましたが、品揃えは同じではないようです。

    土曜日に漢方の勉強会に参加して、講演をしていただいた中国の先生と会食しました。わたしたちが、20年ほど前に北京に行ったときは、天安門広場近くは自転車の大群がすごかったという昔話をしていたら、今や車の大渋滞で北京の中心部はどこも億ション(数億するマンション)ばかりだそうです。(当時私が中国に行ったときは1万円を中国元に変えたら、1週間の滞在期間で使い切りませんでした。)肉まんや餃子を作りますかときくと、北京では家庭で料理をすることは殆どないとのこと。外食もあるそうですが、ほとんど毎日出前だそうです。餃子や肉まんは冷凍をかって温めるだけだと言われていました。時代は変わりましたね。

    今日、日経新聞1面にキャッスレスの進化が止まらない中国という記事がありました。中国で現金を使うことは殆どない、車を買うときも頭金の数万元は携帯で払うと書いてありました。病院の会計に人が並んで待つこともないとのこと。顔認証で瞬時に支払いが完了するそうです。日本は技術大国と思っていたら、完全におくれをとっています。

  • 無印に素晴らしい本屋さんがあった

    連休、いかがお過ごしですか?私は、自宅でベッドのシーツを洗濯したり、草取りをしたりして過ごしました。ずっと雨が続いたので気がつけば、草も伸び放題です。休みがもう一日あるのであとはクリニックの草取りもしようと思っています。

    昼過ぎから気分転換にバスにのって博多にいきました。バスもりという携帯アプリで回数券を買うと、片道400円くらい安くなります。往復で約800円の値引きですから使わない手はありません。今日はじめてやってみましたが、QRコード決済みたいなやり方で、ちょっと面倒です。SUICAのほうが簡単です(が、SUICAでは割引はありません)。キャナルをブラブラしていて無印に入ったら、なんとも快適な空間でした。コーヒーは無料で勝手についで店内の椅子に座ってくつろげます。本や雑貨もたくさんあります。無印の独自の本もありますが、大半は、無印のバイヤーがセレクトした無印のコンセプトに合った本が勢ぞろいしています。

    ナチュラルな生活、体や心の健康、健康な食事などがテーマです。私の好きな漢方、整体、マインドフルネス、ヨガ、食事療法、ハーブ、セルフケアなどなどきりがありません。みていてほしい本がたくさんです。こんな素晴らしい本屋があったんだと感心しました。たくさん買っても読む時間がないので、2冊だけセレクトして買って帰りました。秋の夜長は読書の時間です。

    雲の中の根子岳

  • PTSDに神田橋処方

    この週末、震災後の復興を記念すべきものが2つ。一つ目はご存知交通センターが新しく桜町熊本(ローマ字表記が正しいらしい)のオープンです。もう一つが俵山の大切畑ダムをう回していたところが復旧して全面開通するそうです。久木野方面はかなり楽になります。ちょうど連休なので行ってみたいと思います。

    このように、熊本地震から3年半たとうとしていますから道路や建物は次々と復興しています。しかし、当院に来る患者さんで、震災をきっかけに体調を崩したという人がいまだにあとをたちません。ふとした拍子に怖かった思い出が蘇ってくるというのはPTSDといいます。震災などの大きなショックを受けたときの心のダメージが後々まで尾を引くものです。それ以外にも、幼少期にとてもつらい思いをしたとか、上司からこっぴどく叱られたとか、旦那から暴力を受けたとか、子供が大病をしたとか、いろんなレベルの恐怖体験があります。そういった恐怖体験があとになって不安などを引き起こして体調不良の原因となるのは珍しくありません。

    私はカウンセラーではないので、幼少期にさかのぼった恐怖体験を根掘り葉掘り聞き出すことはしません。しかし、今の体調不良に関連するきっかけみたいなことで思い当たることがあれば教えてくださいとは尋ねます。そこでもし多少でも過去のトラウマが影響していると思ったら神田橋処方という漢方の出番です。四物湯と桂枝加芍薬湯を併用するのですが、驚くべき効果を発揮します。なぜこの処方が著効するのかは漢方を専門としている私にもわかりませんが、患者さんが元気になってくれれば、理屈は後回しでも構わないと思っています。