むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • いまこそ禁煙が最も大事

    マスクをしたり手をアルコール消毒したり皆さん必死ですね。その潔癖症が日本人の新コロ死亡率をかなり低く保っていると思います。中国の論文によると、死亡した人で特徴的なのは高齢者の喫煙者です。おそらく本人が喫煙しなくても家族に吸う人がいて、受動喫煙していれば、新コロにやられる確率は高くなると思います。最近、イタリアやスペイン、イランなどでどんどん罹患者が増えていますが、私の勘ではイタリア辺りは喫煙率が高いと思います。

    中国も喫煙率が高く、肺疾患が多いのは既知のとおりです。それに加えて大気汚染が凄まじい工業地帯の武漢などはもとから呼吸器の慢性疾患が多い地方だと言われています。日本は、このところの喫煙の制限でかなり禁煙が進んでいます。去年からは学校、病院、役場など公共の施設では全面禁煙となっており、駐車場などでも敷地内であれば喫煙は許されません。見つかったら罰金刑となっています。この法律が日本人の新コロ死亡率をさげてくれたのかもしれません。

    当院ではスタッフ全員一人も喫煙者はいませんから、タバコのニオイには敏感です。患者さんが診察の前に外で吸って入ってきたら、診察室がすごい匂いになるのですぐに換気扇をつけます。タバコの煙は高濃度のPM2.5です。喫煙者の吐く息にもたくさん含まれます。季節はちょうど暖房から冷房に切り替わる時期です。今日は業者に入ってもらって、院内のエアコンの分解清掃をしてもらいます。タバコを吸わず、いい空気の中で過ごせば肺疾患の確率は減ります。もし、喘息などの持病があれば、きちんとステロイドの吸入をしましょう。吸入ステロイドは新コロに有効だという論文が発表され、注目されています。

  • 愛こそすべて(All You Need Is Love)

    天気予報が外れて雨になりました。草木も喜んで温かい恵みの雨でした。このブログでは毎日新コロの話題ばかりですいません。ものすごいインパクトのある時代の転換点なので能天気に他のことを考えている場合ではありません。清潔好きの日本人は握手やハグもほとんどしないので奇跡的に世界中でも感染拡大や死亡率が非常に低く推移しています。そろそろ自宅で過ごすのも飽きたと言う感じで飲食店などにもお客さんたちが戻り始めています。このまま感染拡大が落ち着いてくれれば4月からの新学期や会社の仕事も再開されると期待されます。

    しかし、世界に目を向けると、アメリカもヨーロッパも大変な状況です。日本だけが井の中の蛙みたいになっていますが、諸外国の鎖国に近い状況が経済活動をストップし、経済縮小は凄まじいものです。株価が下がっているので、まずいということはわかると思いますが、リーマンショックのときと違って、今回は全国民が影響を受けます。当院には、すでに取引会社の倒産で資金繰りができなくなったという悩みで来院された患者さんもあり、いよいよ金融危機が実体経済に影響を及ぼし始めています。いま始まったばかりです。

    新入社員の内定取り消しなどが問題となっていますが、これからリストラがすすみます。倒産もどんどんでます。今のうちにリストラにあったらどうするかを考えておかないといけません。いま急いで庭を耕して種を巻いておけば、なんとか食べていけるだけの野菜は取れるかもしれません。それから、何事も自分さえ良ければという利己主義では生きていけません。これからの困難な時代は、助け合いの時代です。自分のことだけでなく、家族、友人、同僚と助け合って生きていく以外に道はありません。

    去年スウエーデンのグレダという少女が学校にも行かずに環境問題を訴えたのを、ノーベル平和賞に値すると称賛した人がたくさんいました。世界の多くの人がそれを望んだからそういう世の中(飛行機は飛ばず、経済活動はストップし、空気はきれいになった)を引き寄せてしまったのではないかと感じます。

  • コロナ後の新時代に向けて

    テレワークが進んできました。在宅で仕事をする人が増えていますが、今回のコロナ騒ぎを期にテレワークは私たちの生活に定着すると思います。そうすると、交通渋滞は緩和するし、イヤな上司などとの人間関係も随分解消されることと思います。これこそ、究極の働き方改革です。期せずして、新コロさんのおかげで私たちの働き方は劇的な変化を遂げることでしょう。この在宅ワークの結果、都心部の昼人口が減り、郊外の住宅地の昼人口が増えます。これまでは、ドーナツ化で、郊外に住む人は多かったのですが、その郊外の人口が多いのは夜だけでした。したがって、商売をするには都心部の一等地に限るというのがみんなの思いだったと思います。

    これからは180度考えを変えないといけません。昼間に郊外の自宅で仕事をするわけですから、都心に店を構えても思ったほど売上は上がらなくなります。目指すべきは住宅街です。また、サービスはデリバリーできるものならデリバリーする方法を考えないといけません。今はマクドナルドでさえも電話すれば出前してくれる時代です。今やっているサービスをお客さんの家まで届けるのいうのがこれからのあるべき姿と確信しています。

    当院は郊外の住宅地に建っています。まさに、これからの時代に即した立地です。これは、クリニックを建てるときからこういう状況を想定して土地を選んだのです。また、高齢者のお宅や老人ホームには積極的に訪問診療という形で医療をデリバリーしています。先日、このブログで当院の訪問診療の患者さんの割合をもっと増やしていきたいと書きました。そして、院内の朝礼でもその意志を表明したところ、早速何件もの新規契約がとれました。カーナビは、目的地を入れなければ道案内してくれません。経営も同じ様に目的地設定をすることでスタッフの気持ちと行動が一致して進むべき方向に進むんだなと実感しました。当院は新時代に向けて着実に変化しています。

  • 令和はゼロリセット(零和)の時代

    いろんな人の意見をYouTubeでみて考えると、やはり今回のコロナ騒動は単なる感染症の恐怖では終わりません。すでに株式は大暴落していますが、まだぜんぜんセリングクライマックスではありません。FRBの緊急金利下げで実質ドルのゼロ金利となったわけですが、これでアメリカは万策尽きたということになります。これで景気が回復するはずもなく、今が終わりの始まりです。日経で言えば、リーマンショックの際7000円台をつけましたが、今回はそれ以上の下げがあると覚悟しないといけないでしょう。まだ、間違っても株を買うタイミングではありません。

    いつ大暴落するか。それは、日本が非常事態宣言を出したとき、東京オリンピックの中止が決定されたときの2回です。いずれももうすぐです。アメリカやヨーロッパでこれだけ国境封鎖が決定されていて、2−3ヶ月でコロナ騒ぎや経済状況が回復するはずはありません。リーマンショックのときも相当きつかったですが、今回はその規模を遥かに超えると考えられます。誰も無傷ではいられません。もし自分の会社が持ちこたえたらラッキーです。家族がみんなそろって1日1食でも食べられたら幸せという世界です。そんな世界が来そうな気がします。熊本は閉鎖されないかもしれませんが、トイレットペーパー騒ぎのようにみんなが動くといっきに物がなくなります。オリンピック中止のニュースが出る前に米やパスタ、缶詰やレトルト食品など買っておいて無駄にはなりませんよ。先程、本田健さんのライブ配信をみました。本田氏によると令和という時代は零和です。私も年号が変わったときにこの零の予感がしたのですが(このブログに書いています)、完全リセットの時代となります。

    一つだけ明るい話題を書いておきます。中国では経済がストップしたおかげで大気汚染が改善したとのニュースでしたが、今日ヤフーニュースで見た情報では、スタンフォード大学の試算で中国のコロナ肺炎で亡くなった人数より大気汚染が改善して肺疾患で死なずに済んだ(助かった人)の数は20倍にものぼるとのことです。捨てる神あれば拾う神ありです。悪い面ばかり見ずにいいところにも目を向けて心に栄養をあげてください。

     

  • 本田健 著「大富豪からの手紙」素晴らしい!

    2ヶ月ほど前と今とで、みんなの貯金残高や財布の中身はさほど変わらないのに、商売をしているところはどこも資金繰りに困っています。日本全体のお金の量は変わっていないはずなのに、人出が制限され、みんなが旅行したり買い物しなくなったためにお金が回らなくなったわけです。日銀やアメリカのFRBは金利を下げて量的緩和を進め、経済対策をしようとしていますが、それはおかしいのです。人の体に例えれば、お金が回らなくなったのは心不全です。お金(血液)の総量は変わっていないのに、量的緩和(輸血)をすれば、一瞬体調は良くなったように見えてもだぶついた血液が体調を悪くするのです。

    最近このようなお金の不思議について考えます。日曜日にうちの本棚をまた断舎離して、10冊以上の本をブックオフに持っていきました。全部で700円ゲット!前回は本を売ったお金でパンを買いましたが、今回はブックオフにある本を1冊買いました。本田健さんの「大富豪からの手紙」という本です。2−3年前のベストセラーなので記憶に新しいと思います。今朝読み始めましたが、もうすぐ読み終わります。大富豪のおじいさんが、資産をすべて寄付して財産を1円も残さず、代わりに人生の生き方、お金との付き合い方などを9つの手紙に書いて孫に渡したという話です。

    印象的だった一部を紹介します。主人公(孫)がレストランでバイトをしていて、やる気満々で半額キャンペーンなどを展開したところ、店は大入りだったそうです。意気揚々と主人公が店のオーナーとあって、話をしていると、なかなかオーナーからはねぎらいやお褒めの言葉がありません。なぜかというと、忙しすぎてスタッフが辞めてしまったそうです。これでは店は儲かってもプロジェクトは失敗だとオーナーに言われてしまったのです。結局、経営というのは自分の利益ばかりを考えるのではなく、従業員みんなの幸せを考えないといけないということです。素晴らしい教訓の詰まった1冊の本。ブックオフでぶらっとしていて吸い付けられるように手にとったこの本との出会いは偶然ではなかった気がします。