むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ウイルスよりもマスコミや世間が怖い

    40−50歳台男性の風疹のワクチンクーポン、もう終わりましたか?まずは採血の検査を受けて、抗体がない場合はワクチンを打ちましょう。せっかく国からの補助があるので有効期限内に済ませましょう。もし糖尿病や高コレステロールなどの治療中なら、その採血をする際についでに風しん抗体価を見ることができます。まずはクーポンを持参してください。当院ではいつでも予約なしで対応いたします。この風疹の抗体検査ですが、検査してみると多くの人たちが抗体陽性です。つまり、ワクチンは打っていないし、幼少期に風疹にかかった記憶もないのに6割以上の人は知らないうちにかかって自然治癒しているということです。感染しても症状が出ないのを不顕性感染と言います。

    今話題のコロナウイルスは診断キットがないためPCRという遺伝子検査で確定診断しています。この検査は犯罪の際に僅かな血痕から犯人を割り出すのと同じ技術で微細なDNAを機械で何万倍にも増幅して診断するものです。非常に感度が高いものです。こんな検査すれば、不顕性感染の人までどんどん見つかってしまいます。発症した人の家族など、全く症状がなくてもPCRでは陽性になるであろうことは容易に想像がつきます。ウイルスとはそんなものです。昨日、熊本でも感染者が発見されました。近くの医療関係者でした。

    新型コロナに感染したとしても9割方はただの風邪です。睡眠、食事をきちんととって体力をつけておくこと、ストレスを避けること、タバコを吸わないことが大切です。マスクは手に入らないなら必要ないです。手で顔を触らないことです。本当に怖いのはウイルスではありません。過剰に反応しているマスコミや世間です。風評被害を最も恐れます。また、クリニックを経営している以上、コロナウイルス感染者との接触の機会は多いと考えられますから、まずは当院スタッフとその家族の安全対策をこの連休中に考えたいと思っています。

  • 白湯(さゆ)のすすめ

    私は家では南部鉄瓶でお湯を沸かして飲みます。びっくりするくらい美味しい白湯ができます。明らかに味が変わります。もちろんそれで入れたお茶は普通に電気ケトルで沸かしたものとはぜんぜん違う上等の味に変わります。先日、東京から帰ってきた息子にこの美味しい白湯を飲ませたところ、びっくりしていました。ただのお湯がこんなに美味しいなんてすごい。インドのアユルベーダの世界では、鉄瓶でブクブクと沸騰させたお湯は最高の飲み物とされています。水の精、火の精、風の精をすべて兼ね備えているからです。

    お茶やコーヒーはカフェインが入っているため朝に飲むのはいいですが、午後に飲むと不眠の原因になると言われています。そんな年寄りくさい、と思うかもしれませんが、試しに白湯を飲んでみてください。眠りが良くなるかもしれません。また、お茶やコーヒーは利尿作用でせっかくとった水分が尿になってでてしまいます。効率的に体を潤すには白湯です。お酒も利尿作用で脱水になります。乾いた喉を潤すのには白湯が適していると思います。

    なにか味がほしいという場合、無農薬でオーガニックの三年番茶がいいと思います。アユルベーダー的には急須で入れずにヤカンでしっかり沸かした方がいいと思います。私は以前マクロビのレストランで初めてこのお茶をいただきましたが、あまりの優しい味に驚きました。番茶を長期熟成させる過程でカフェインはほとんど抜けています。当院の近くでは一休温泉横の「畑まるごとマーケット・有機生活」や錦が丘中学校正門前にあるマクロビ専門店「ビオ天粧」に売ってありますよ。

  • 花粉症も診ています

    花粉症がだいぶ増えてきました。当院は内科ですが、花粉症の処方をおこなっています。眠気が来ないタイプやとにかく鼻詰まりが困る人用の処方など取り揃えています。症状が耳鼻科に行くほどではない場合はお気軽にご相談ください。内服だけでなく、点鼻薬もあります。ステロイドの入った炎症を取る効果の強いものや血管収縮剤で鼻閉を取る効果が強いものなどあります。寝る時鼻が詰まって苦しくて眠れない、という場合もご相談ください。私自身、アレルギー性鼻炎がひどくいろんな薬を自分で飲みました。その結果、どの薬がどのくらい効くかは実体験として理解しています。目がかゆいときの目薬も処方しています。

    去年、こちらのブログに何度か書きましたが、花粉症はビタミンDがとてもよく効きます。飲み方、一日量などちょっとしたコツがあるので、試したいかたはご相談ください。ビタミンDは処方箋ではなく、通販で自分で入手していただきます。今日、自分用をネットで買ったのですが、タイムセール中で相当安く買えました。iHerb.comというサイトです。

    話かわって、先日「玄米酵素F100」というサンプルを頂きました。玄米は健康にいいのですが、消化吸収が悪いので酵母で分解して顆粒状にしてある健康食品です。一日3−6袋と言われたのですが、試しに2袋飲んでみたらむちゃくちゃお通じが良くなりました。添加物なしの玄米と麹でできたサプリですから胃腸環境を整えてビタミンやミネラルを取れるという意味では面白いと思います。もうしばらく飲んでみようと思います。

  • AIにはできない仕事をやる!

    健診でコレステロールや血圧が高かった場合、精密検査(二次検診)になります。当院でも、二次検診はいつもやっています。便潜血陽性の場合は、胃カメラや大腸カメラの検査が必要ですから、消化器の専門を受診してください。また、肺に影が見つかった場合はCTをお勧めします。それなりに大きな病院での再検査をお勧めします。当院のような一般的なクリニックで行う二次検診は血圧、心電図、脂質(コレステロール、中性脂肪)、糖尿、腎機能、尿酸などです。

    私が一番気にしているのは、ガイドライン一辺倒にならず、患者さんの年齢、性別、家庭環境など総合的に判断して治療方針を決めるということです。誰にでも血圧は135/85以下にしないといけないというような機械的な判断はしません。もし、機械的な判断でいいのなら、人工知能(AI)があれば、そういう医者の代わりは全部やってくれます。検査データを入力すれば、過去の論文やガイドラインを照らし合わせて最も有効と思われる薬を勝手に処方してくれる、そんな世界です。私は、それではいけないと思っているのです。

    実際の治療というのは、家族構成、だれが夕食を作るか、買い物はどうするか、薬はちゃんと忘れずに飲めるか、認知症はないか、世話してくれる人がいるか、いろいろ考えないといけません。それによって、オーダーメイドの治療方針が決まるのです。ガイドラインは大衆向けのものであって、個々の症例にマッチしたものとは限らないのです。最近のガイドラインやエビデンスしか信用しない風潮には流されまいと抵抗しながら日々臨床をやっている次第です。

  • ダイアモンド・プリンセスはカオス状態らしい

    神戸大学の教授で感染症の第一人者である岩田健太郎先生が厚労省に掛け合ってダイアモンドプリンセス号に入れてもらったそうですが、感染症対策は全くなされておらず、カオス状態だったとのこと。エボラの流行るアフリカより怖かったということです。彼自身がみたことをYouTubeにアップされていますが、声も震えていて臨場感溢れます。

    https://youtu.be/W3X3RSmf7ds 

    結局、一日で船から追い出されて、感染症の専門家はいらないとお払い箱になったそうです。SARSのはやった当時の中国よりも情報公開されておらず、隠蔽体制が状況を更に悪化させているらしいです。まだまだ収束しそうにありません。大変な状況です。岩田先生はこのYouTubeを英語でも公開されたそうなので、おそらく外国からの圧力が来てやっと変わるだろうと思います。日本は黒船みたいな外圧がないと変われないのです。

    外圧と言えばもう一つ思い出すのはTPP絡みで、日本独特の軽自動車の税金が普通車より極端に安いことで外国車の競争力を落としているので、軽自動車の優遇を廃止するように圧力がかかっています。これに対して、どこかで読んだコラムでは、軽自動車のシステムを廃止する必要はない。小さく燃費の良い車は狭い日本に適している。軽自動車の税制優遇を廃止して税金を上げろと言わずに、普通車の税金を今より1万くらい安くして軽自動車との差を小さくすればすむことだと言っていました。そのことで、普通車が今よりたくさん売れれば、税収は落とさず、自動車メーカーも儲かるということ。いい考えです。

    車の話繋がりで、車検について。アメリカには車検はありません。全て自己責任です。日本の自動車は性能もいいし、ちょっと調子悪いとみんなすぐに近所の整備工場やディーラーに持っていきます。それなのに車検をするのは整備工場などの関連産業を潤すためでしょう。車検ビジネス市場は5兆円もあるそうですよ。