むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 生活指導の難しさ

    毎年のことですが、当院は4月1日からしばらく暇になります。外来患者さんが急に減るのです。例年、月の後半には普通に戻るので心配していませんが、経営のこともあるので、暇だからと言って喜んではいられません。いつも慌ただしくして、患者さんとゆっくり話す暇もないのですが、このところの患者数だと、お一人お一人ゆっくり話したり検査する時間がとれています。本当は、我々医者の仕事というのは、検査値を見て薬を出すだけでなく、お話を通してどんな生活習慣が問題で今の病気が起こってきたかとか、そういったの問題点の解決方法まで一緒に考えてアドバイスするべきと思っています。検査値を見て薬を出すだけなら今後AIロボットがとって代わる日も来るのではないかと思います。

    生活指導で思い出しましたが、例えば高血圧の患者さんには「塩分を控えめにしましょう」ではなく、「塩分7g以下にしましょう」と具体的に指導しなさいと厚生局から注意されます。数年に一度、厚生局からカルテを見せろといわれて、適切な指導をせずに薬だけだしていると、怒られるのです。しかし、塩分7g(一日合計)がどんな料理になるかとか、まともに指導しようと思えば、料理教室までしないといけなくなります。仕方ないので、国が言う通り7g以下にしましょうと言うにとどまります。

    実際の問題は、塩分7gがどんなものかというところではありません。料理を誰が担当するかがポイントです。もし、お嫁さんが作るのなら、おじいちゃん本人に塩分7gにしましょうと言っても意味はありません。同居している孫のために毎日ハンバーグとか、スパゲッティーという家庭で、おじいちゃんおばあちゃんだけ薄味の和食にするなんて、無理だと思います。そういった個々の問題を考えながらアドバイスするのが本当の意味での生活指導だと思うのですが、現実的にはなかなかできていません。

  • 趣味の写真

    週末の雨と強風で桜は終わってしまいました。その後から寒気が入ってきてこのところ朝晩冷えますね。桜の後はツツジとハナミズキがきれいです。わたしはピンクのハナミズキが大好きです。うちの近所の街路樹に使われているので、とても華やかです。私はブログ用に毎日近所を散歩しながら花の写真を撮ります。ブログは10年以上続けており、当院のブログの前はフォト日記というサイトを作っていて、毎日5枚から10枚くらいの写真をアップし続けました。おかげでiCloudの写真のストックはすごい大量の花の写真です。もちろんアップルの無料のストレージ枠を超えてしまっており、毎月お金を払っています。

    以前は一眼レフに交換レンズをいろいろ買って凝った写真を撮っていました。それが重く持ち運びに不自由するのと、お金がかかりすぎるので、コンデジ(コンパクトデジカメ)に変えました。お気に入りはリコーのGRなどです。そうこうしているうちに、iPhoneのカメラの性能がどんどん上がってきて、気がついたら一眼レフで下手にとるより、iPhoneのほうがきれいにとれることがわかり、完全にスマホ写真家に変更しました。今ではすべてiPhoneだけです。

    明日は当院向かいの東稜高校は入学式です。入学式ではやっぱり一眼レフが活躍します。体育館など光量が少なく、しかも望遠を使わないといけないようなシーンでは、スマホのカメラは厳しいと思います。一眼レフに、f値が低い(理想は2.8以下)の望遠レンズをつけていけばきれいな写真が撮れると思います。お子さんの晴れ姿、バッチリ写真に収めたいものですね。案外きれいに撮れるのは4K画質のビデオカメラです。望遠もきれいに明るくとれます。私は、子供も大学生になったので、こういう写真をとることからは卒業しました。

    ハナミズキ

  • コロナワクチンの予約(熊本市内はまだです)

    コロナワクチンの話題です。熊本市内では医療従事者の分もほとんど行き渡らず、いつになったら始まるんだろうと言う状況です。一方、郊外の方ではすでに医療者枠は終わっており、高齢者に案内が始まっています。人口密度の少ないところに先にワクチンが行き渡るのは変な話です。できれば、熊本などほとんど患者さんがいないので、大阪や東京など患者さんの多いところにワクチンを回してあげてはどうかと思います。

    今日は昼に暇だったので、待合ロビーでワイドショーを見ていたら、ワクチン予約の話題をやっていました。東京の郊外も高齢者枠の予約が始まったそうです。予約センターに電話かネットで予約するそうですが、高齢者ですからネット予約よりまず電話をする。その結果、予約センターは電話が殺到して、電話はつながりません。仕方なく、スマホをあれこれいじくってやっと予約しようとしたら、「4月の予約枠は終了しました、次のワクチンが入荷するまでお待ち下さい」だそうです。結局電話がつながった人も、わずか10分で予約枠は終了したそうです。

    去年の冬はインフルエンザのワクチンもあっという間に品切れでした。例年より多めに入荷したのにわずか2週間ほどでシーズンの予約枠が全部埋まってしまい、多くの患者さんに行き渡らずに不満を持たれた方も多かったと思います。コロナワクチンはインフルワクチン以上に流通が面倒でいつ頃何本入ってくるのか全然わからない状況です。皆さん、我先にと自分のことばかりいわず、お年寄りや重い持病のある人に回してあげるくらいの心の余裕を持ちましょう。

  • マルチタスク環境にAndroidタブレット最高!

    週末ごとに雨が降るので困りますね。私は日曜にクリニックのワックス清掃が入ったので、結局何もできずにクリニック内で過ごしました。ちょうど月初めでレセプトのチェックの時期だったので、これははかどりました。部屋に缶詰になって作業をしていると、無性になにか食べたくなりますが、持っていった昼ごはん以外は食べずに頑張りました。ちょっと食べると、その分のカロリーを運動で燃やそうなんて無理です。もしショートケーキ1つ食べれば、10キロ走ってもまだ足りないかもしれません。私は、1ヶ月ほど前からダイエットしようと決め、今のところ3キロほど痩せました。やはり大事なのは、やろうという気持ちを固めることと、目標設定することです。それなしに、自然とうまくいくなんてことはありません。これは、ダイエットに限らず、全てに共通して言えることだと思います。

    さいわい、このところ週末以外は雨も少ないので、可能な限り歩いて通勤しています。本当は風の音や小鳥のさえずりを聞きながら歩くのが好きなのですが、片道30分、往復1時間ありますから、時間を無駄にしないよう、YouTubeを聞きながら歩きます。その日の気分で、経済ニュースだったり、中国語講座だったり、健康の話題などいろいろ聞きます。考えてみると、私の自由時間はほとんどながら作業(マルチタスク)です。ご飯を食べるときはメールのチェックや新聞を読む。お風呂に入るときはYouTubeをみる。唯一、仕事のときはシングルタスクで目の前の患者さんに集中しています。それでも、待合の混み具合とか、ロビーで流れているBGMの具合とか、テレビの音量とか、受付に来た患者さんが今日はいつもと違う症状で来たとか話していることは、診察中でもだいたい把握できています。

    このような私のマルチタスクのながら生活を支えてくれる武器となっているのが、iPadです。自宅にはiPadを2つ持っています。その他にMacBookAir(ラップトップ)とMicrisoftSurface(Windowsタブレット)も持っていますが、立ち上げるのに数秒かかり、みたいときにすぐ見れないのでよほど作業に必要なときしかこれらには手がのびません。そして、最近試しに買った中華製格安アンドロイドTabは相当いいです。iPadの半額以下なので、安いアンドロイドTabを2つ並べて作業すると、理想的なマルチタスク環境が実現します。

  • 青龍とは東の神様

    県庁の前を散歩したら、いちょう並木が新緑に輝いていました。黄金に色づく秋もいいですが、青々とした春もきれいですね。青々という言葉で思い出したのですが、日本語は緑のことを青と言うことがあります。信号も青といいますが緑に近い色合いです。これはどこから来たかというと、「蒼(あおい)」という言葉です。蒼は草かんむりですから草木が青々と輝くさまを蒼と表現したわけです。したがって、日本語の色彩感覚がおかしいのではなく、もともとそういう表現があったというふうに理解しないといけないのです。

    漢方で、陰陽五行という理論がありますが春の方角は東。色は青、臓は肝。腑は胆。味は酸、と決まっています。角界に朝青龍という力士がいましたが、朝の方角は東、色は青という五行の理屈をそのままネーミングしたものです。花粉症に効く小青龍湯も朝青龍と同じ青龍の文字が入っています。青龍は東の神様のことです。蒼龍とも言います。そして小青竜湯はかなり酸っぱいので五味も東の味=酸味に一致します。おもしろいですね。

    このところ、黄砂の影響と思われますが、喘息患者さんが増えています。そういう私も昨日から深呼吸すると胸がヒューヒューなって息切れしたり咳が出たりします。喘息になったのは去年からです。私の場合、シングレア(モンテルカスト)を1錠飲めば一日快適に過ごせます。漢方では小青竜湯や五虎湯、あるいは麻杏甘石湯が良いと思われます。

    熊本県庁