むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 訪問診療の準備

    前の職場にはホスピタルメントという老人ホームがあり、行き届いたサービスを売りにしています。テレビCMでおなじみのことと思います。私はここの入居者さんのうち約100名を外来で診察していました。そこで、今回の開業にあたり、この患者さんたちは年も80−90歳を超えており、命は私にあずけます、とおっしゃっていた人たちが何人もおられたのですが、私の勝手で病院を辞めて開業したために、この皆さんのことがとても気がかりでした。

    桜十字病院のご好意もあり、この中から12名を今後訪問診療することとなりました。開業してすぐに在宅が始められるように厚生局にも書類を出して、準備万端にしていたので、はじめようと思えば今週からでも始められるのですが、昨日のブログに書いたように、介護保険のみなし事業所としての申請をまだしていませんでした。訪問診療は医療保険で、居宅療養管理指導というのは介護保険となっており、一度の訪問で両方算定できるのですが、片方は厚生局の許可が必要で、もう一方は県庁の許可が必要なようです。

    そこで、とりあえず医療保険だけでスタートする手もあるのですが、介護保険の方の認可がとれてから値上げ(算定を開始するため)となると不自然なので、できたら両方準備が整ってから始めたいものです。患者さんやそのご家族との契約書も医療保険と介護保険は別々なのです。なんとも面倒で複雑です。

    今日は、そういうわけでホスピタルメント(本関、東館、西館)に行って打ち合わせをしてきました。

    一番の悩みどころは同一建物の減算です。施設の場合、効率よく診療できるため報酬額が4分の1に減算されてしまいます。1人見るのと4人見るのが同じ値段なのです。そうかと言って、1日一人のために往診していては効率が悪すぎます。ここは、自分の利益よりパフォーマンスを追求するか、考えさせられます。

    さて、今日は台風の被害もなくホッとしましたが、南風が湿った熱気を運んできて蒸し暑い1日でした。体調を壊さないようにしましょう。

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    写真は、桜十字の外来で診ていたYさんが開業のお祝いにと持ってきてくれた花です。小さくとても可愛らしいです。ありがとうございました。