むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 介護保険主治医意見書

    介護保険の利用にはまず、要介護認定を受けなければいけません。どの程度の介護が必要かの度合いを判定するものです。通常は65歳以上で寝たきりや認知症の場合介護認定が受けられます。40歳から64歳までの比較的若い世代でも、がん末期状態や脳血管障害、パーキンソン病などがあれば申請できます。自分の親や家族に介護保険が使えるのかどうか知りたい場合は、地域包括支援センター(近所のささえりあ)または区役所にご相談ください。

    今日は、7時ごろに何とか仕事が終わりただちに医師会の会合へ出掛けました。会では介護保険審査で必要な主治医意見書に関する研修会でした。介護保険認定調査では我々が書く主治医意見書と、訪問調査からなっており、最終的に認定審査会での話し合いで要介護度が決定されます。調査員が家庭にお邪魔して色々話をすると、不思議といつもは困ったおじいちゃんおばあちゃんもこの時ばかりはしゃきっと受け答えができてしまって、認知症はないのではないかと言う印象を与えてしまうことがあります。そうすると、実際よりも軽い要介護度しかもらえません。

    そういうときに大切なのが、主治医意見書です。これは、認知度や寝たきり度などの実際を書き込むと同時に、どんな物忘れエピソードがあるとか、家族が介護に苦労している話を自由に書き込むスペースがあります。ここをいかに書き込むかで認定結果が大きく変わってきます。当院では、通常の外来診察で気づきにくい家庭での些細な失敗談(認知症を疑わせるエピソードなど)まで事細かにお伺いして丁寧な意見書作成をしています。家庭で介護に困っていたら、一人で抱え込まずに是非介護サービスの導入をお考えください。