むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 心臓検診班会議

    月曜の診療が終わってから、医師会へ向かいました。心臓検診班会議に出席するためです。毎年4月に小中高校生の1年生及び小学4年生全員を対象に心電図検診がありますが、そこで異常を認めた生徒さんたちの精密検査をするのがこの班の仕事です。何千枚もの心電図を判読し、実際に診察に来てもらうかどうかを決めます。複数の専門家が揃って話し合います。最近は出産時に新生児の心疾患に関してはかなりチェックされていますが、この検診で初めて先天性心疾患が見つかることがあります。多いのは心房中隔欠損症です。心臓の壁に穴が空いているものです。

    超音波診断の精度が上がり、かなり詳しく状態がわかります。穴が見つかっても、成長とともに自然と閉じる場合もありますから、慌てずに長い目で見てあげることが必要です。しかし、将来心不全などが成長過程に問題となる場合も考えられますので、手術を勧められた場合はそれに従ったほうがいいと思います。

    今年度の心臓検診は全て終了し、今日はその二次検診の結果集計が報告されました。心雑音などを小児科で指摘された場合、このように学校検診で精密検査を受けられる場合もありますが、学校検診時の問診票にきちんと書いておかないとスルーしてしまいますので、そういう場合は検診を待たずに通常の診察で精査された方がいいかもしれません。