むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 学習しない犬

    朝からうちの犬が吐いていました。時々こんなことがあるので特に驚きません。原因はわかっています。昨日の夜に散歩した時、草むらから何やらパクッとくわえてきて、バリバリ食べていました。それがなんだったか、さっぱりわかりませんが、きっと食べられないものだったのでしょう。朝から何かわからない砕けた吐物が出てきたので、捨てました。そんなことを何度繰り返しても、犬というのは何も学習しません。次に道端に何かごみが落ちていたら、またそれを食べようとします。お腹の調子が悪くなったことと、その前の日に変なものを食べたことの因果関係がわからないから、仕方ありません。

    一方、人間はというと、有る事無い事関連づけて心配します。昨日寒かったのに外出したから風邪ひいたとか、昨日外食したから血圧が上がったとか、色々あります。確かに寒い日に外出して風邪をひくことはありますが、直接的な因果関係は不明です。しかし、人はこのように因果関係をいろいろ類推することができる動物ですし、その類推の中に科学的根拠があればその類推は正しいことになります。

    しかし、その考える力を発揮しすぎて、思い悩んだあげく病気になる人がいます。考えすぎです。しかもその思考過程は過剰な反応のことが多く、正しいとは限りません。鬱や不安障害などはそんな考えすぎが影響しているようです。考えすぎて病気になっては仕方ありません。考えすぎないようにしましょう。なるようにしかならないという気持ちが大切ではないでしょうか。