むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ウォーリーをさがせ

    ウォーリーをさがせというのがありますが、ご存知ですか?

    こんな絵本のような絵の中からウォーリーという主人公を探すゲームです。結構難しいです。

    私たち内科医の仕事はこのウォーリー探しに似たものです。例えば、腹痛、下痢で患者さんがきます。今の時期、大抵は感染性胃腸炎であろうと思われますが、必ずしもそうではありません。食中毒にもいろいろあり、ノロウイルス、ビブリオ、病原性大腸菌 (O-157)その他たくさんの原因があります。また、ストレスからくるものや慢性の胃腸疾患から来るものもあります。とにかく、鑑別しないといけない疾患は山ほどあります。似たような訴えの中から、通常のものとは違った怪しい疾患を確実に見逃さないようにしないといけません。これは、臨床診断学という学問で、疾患を見極めるコツなどをテキストに書いてある場合もありますが、大抵は長年の臨床の勘なのです。なんか変だな、と気づくことが大事なのです。

    まずは、季節的に頻度の多い疾患からすぐに思い浮かべるのですが、単純に決めつけず、それ以外の疾患をいかに幅広く想像しながら診断するかというのが大事なのです。