むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 夏バテに漢方

    暑い日が続いています。毎日36度くらいになっています。昼間に外を歩くのはとても厳しいと思いますが、外で働かないといけない場合もあります。くれぐれも熱中症や夏バテに注意しましょう。

    熱中症予防は十分な水分補給と、日陰や涼しいところで休息をとること。そういう注意をしても体の疲れがたまってくると、食欲がなく、疲労感が抜けなくなってきます。夏バテです。西洋医学では、夏バテに効く治療法はありません。脱水があれば点滴もいいかもしれませんが、水分を十分とって、それでもきつい場合は点滴は有効でないことが多いです。食欲不振にも胃薬なんかはあまり効きません。

    そこで漢方の出番です。今日は高校生でちょうど1年前にも来院した子供が同じ体調不良で来院されました。部活で夏休みにハードな練習があり、水分は摂っているけど、胃がもたれてお腹がチャプチャプ音がするといいます。これは胃内停水といいます。たくさん摂取した水分を胃が処理しきれなくなっているのです。この症状には白朮、茯苓などの生薬が入った六君子湯や五苓散がよく効きます。去年はこの子に五苓散を出したらすごく良くなったそうで、またあの薬が欲しいと言われたので、今回も五苓散を処方しました。

    その他、全身倦怠、食欲不振には清暑益気湯や補中益気湯を使います。とてもよく効くので、夏バテしたかなーと思ったら、この辺りの薬を入手されたらいいと思います。暑い夏を元気に乗り切りましょう。

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