むらかみ内科クリニック

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  • 梅雨時の体調不良には五苓散

    今年は梅雨入りしてしばらくはいい天気が続いていたので、昼間は30度を超える暑さだった。日曜日は雨が一日降り続き、湿度も高く蒸し暑かった。体はまだこの暑さに慣れていないので、体調を壊す人も多い。

    梅雨時に体調を壊して病院を受診する人にはパターンがある。訴えとして多いのはめまい、ふらつき、片頭痛、下痢などだ。これらにはあまり関連性がないように見えるが、漢方的には共通点がある。すべて、痰飲、あるいは水毒というグループに入るのだ。これは、もともと水分過剰気味の体調の人に、外的な環境の湿気が悪影響を及ぼして体調を壊すのだ。天気が悪くなると頭が痛くなる、というのは関連性がわかりやすいので患者さん自身もそれに気づいていることが多い。しかし、めまい、ふらつきなどはまさか天気のせいだとは気付かない人が多い。

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    この時期は外の湿気が多いので、体の内側に湿気をためない工夫が必要だ。むやみに水分を摂りすぎない。特にビールのように冷えた水分をたくさん飲まないこと。漢方薬では五苓散(ごれいさん)という処方が体の余分な水分を取り除いてくれる。頭痛にも、めまいにも、下痢にも効く便利な処方だ。漢方外来ではもちろん、市販されているので、漢方を扱う薬局でも手に入る。梅雨時の体調管理に便利な薬だ。

    自分はといえば、この蒸し暑い日曜日、雨が上がったのを見計らって昼間に12kmほどランニング。汗は蒸発しないので滝のように流れる。月に数回面談にくる製薬メーカーの人からは、会うたびに日焼けして黒くなってますね、と言われた。