むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 雪とインフルエンザと

    日本全国的に寒波が襲っていますが、熊本市内でもまた雪がつもりましたね。前回よりは少なかったですが、クリニック前も1センチ位は積もりました。車でクリニックへ入ってくるには歩道の雪が滑って危ないかなと思い、朝からほうきでクリニック前の雪払いをしました。昼前にはほとんど溶けて、日差しは温かいのですが、一日ずっと寒かったですね。相変わらずインフルエンザの患者さんが多いですが、今はやっているインフルエンザB型は熱があまり上がらず、症状も軽く、念のため調べたらインフルエンザだったという場合が結構あります。胃腸炎症状(嘔吐や下痢)だけでもインフルエンザの可能性があります。こういう状況ですから、風邪引いたと思ったら、まずはインフルエンザだと思って行動した方がいいと思います。なまじ検査を受けて陰性だったから自分は大丈夫というのが一番いけません。翌日検査すれば陽性になることはしばしば見受けます。

    今はインフルエンザの治療薬があるので、殆どの場合それを処方します。しかし、この薬は発症してから48時間以内に開始しないと効かないということがわかっていますので、タイミングが大切です。ただ、個人的意見を言わせていただくなら、インフルエンザと確定しても、症状が軽い場合は抗インフルエンザ薬は必要ありません。薬を使う場合と使わない場合の解熱するまでの期間の差はたった1日です。つまり、1日早く治るかどうかの差しかありません。体力のある子どもや大人は本当は家で寝ていればいいのです。

    昔の人はそうやって治してきたので、免疫がついていますが、今の人達は何度インフルエンザにかかっても抗ウイルス薬であっという間に治療するため体の免疫力が鍛えられません。怠けて勝った戦には経験値が残りませんから、次のウイルスにまたすぐにかかってしまいます。そう考えると、体力のある若いうちはへたに薬を使わず自分の免疫を鍛えるつもりで家で我慢して寝ておくというのが一番ではないかと思うのです。