むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 胃腸炎にご注意

    今日(30日)は休日当番医でした。まだ年末とはいえ、開いているクリニックも多かったので、今日はさほど忙しくはありませんでした。むしろ、今週の前半の平日の方が忙しかった感じです。最近の熊本の感染症状況としては、インフルエンザがだいぶ増加しています。なかでもインフルエンザB型が多く、例年とは違った動向です。通常、年末年始はA型が流行り、2、3月ごろからBが出始めるのですが、最初から半分くらいBが出ているのは今までにない新しいパタンです。B型はあまり高熱にならずにインフルエンザらしさが薄く見逃されやすいので、注意が必要です。兄弟にインフルエンザ確定の人がいて、その兄弟も熱を出したという時にインフルエンザの検査を果たしてするべきかどうか迷います。状況からして、インフルエンザの可能性が極めて高いし、もし検査をした結果が陰性と出てしまったら果たしてその結果は信頼できるのか、という問題があります。

    そのような場合、偽陰性(タイミングの問題でたまたま陰性と出ただけ)と判断してインフルエンザとしての対応を取るべきと思います。しかし、ほとんどの人は検査結果を100%正しいと思い込んでいますから、結果だけが一人歩きしてしまいます。検査の3割は見逃していると考え、状況から疑わしい場合は、たとえ検査が陰性であっても陽性だったと思って行動すべきだと思います。

    インフルエンザに並んで胃腸炎もかなり見られています。嘔吐や下痢があればはっきりするのですが、微熱とむかつきとかその程度の症状でも今の季節なら胃腸炎が疑わしくなります。感染性胃腸炎はビオフェルミンのような整腸剤ではいつまでたっても治りませんが、漢方薬では劇的な効果を期待できるものがあります。ムカムカしたり下痢になったら一刻も早く黄蓮解毒湯か半夏瀉心湯を飲んでみてください。よく効きますよ。