むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • サバで蕁麻疹

    サバをたべて当たったりする事があります。通常の食中毒のような嘔吐下痢もありますが、多くは蕁麻疹のようなかゆみや顔面紅潮などが多く見られます。なんと、先日わたしはサバを食べて、蕁麻疹が出ました。ヒスタミン中毒と言います。さばやマグロなどに多く含まれるヒスチジンというアミノ酸が細菌によってヒスタミンに変換されると、ヒスタミンを多く含む魚を食べた際にアレルギー反応を起こすのです。ヒスタミンが増えていても、腐ったような味の変化はありませんので、たべても気づかないことがほとんどです。また、ヒスタミンは熱に強く、煮ても焼いても変化しないため、十分調理してもアレルギーを起こします。

    私の場合、夕食に炙った鯖のみりん干しをたべ、夜に風呂に入っていたらむしょうに身体が痒くなってきました。寒くなると痒くなるので、そんな季節かなーと思いながら、風呂上がりに保湿クリームを塗って寝たのですが、寝ているうちに、手首、耳の周り、太ももなどあちこちがかゆくてかゆくて寝ていられなくなりました。

    すぐに夕食のサバによるヒスタミン中毒だとわかったので、深夜に家中を探して抗ヒスタミン剤を飲みました。やがて、かゆみは治まり、なんとか乗り切りました。このようにサバの食中毒は、サバに当たったというより、その中に含まれるヒスタミンに体が反応しただけなので、通常の食物アレルギーとは異なります。つまり、新鮮なら、次に食べた時に蕁麻疹が出る可能性は極めて低いということです。